Column

コラム

IT資産管理ツールの選び方

ServiceNow ITAMで実現するIT資産管理の効率化とセキュリティ強化

IT資産の管理に課題を抱える企業は少なくありません。リソースの浪費やセキュリティリスクが高まる中、適切な管理が求められています。 本記事では、ServiceNow ITAMの導入がどのように課題を解決し、運用コストの削減や業務効率の向上、セキュリティの強化につながるかを解説します。 また、実際の導入事例もご紹介。ServiceNow ITAMを活用し、効率的なIT資産管理の実現を目指しましょう。ITAM(IT Asset Management)とはITAM(IT Asset Management)とは、企業で使用するIT資産を把握・管理する仕組みを指し、「IT資産管理」とも呼ばれています。IT資産に含まれるものは、ソフトウェアやハードウェア、ライセンス、クラウドなどです。 本章では企業におけるITAMの必要性や導入しないリスク、ITSMとの違いについて詳しく説明します。企業における役割と必要性ITAMは企業が保有する多様なIT資産を体系的に管理し、業務プロセスを効率化します。 クラウドの普及やデジタルデバイスの多様化、DXの進展により、企業が抱えるIT資産は増加し続けています。膨大なIT資産を手作業で管理するのは、限界があるでしょう。 ITAMを活用すれば、企業が保有する全てのIT資産が可視化されるため、管理が楽になります。業務効率化につながり、必要なIT資産を把握して無駄をなくせばコスト削減も可能です。ITAMを導入しない場合のリスクIT資産の全体像を正確に把握できていない状況では、未使用の機器やソフトウェアの存在を見落としがちです。未把握の状況が続くと、下記のようなリスクが高まります。  膨大な量のIT資産を手作業で管理すると人的ミスが増加し、業務効率が大幅に低下する 不要な新規購入を行ったり、未使用の余分なライセンスが残ったりして、コスト増加につながる 紛失や盗難があっても気付くまでに時間がかかり、情報漏えいのリスクにさらされる 導入時期を記録していなかった機器が老朽化により突如停止し、業務が数時間ストップする ITAMを導入しないと、企業の業務継続性やセキュリティ面において深刻な問題を引き起こす可能性があります。ITAMとITSMの違いITAMと似た用語に、ITSM(IT Service Management)があります。ITSMとは、ユーザーの要望に応じたITサービスの提供・改善を行う一連のプロセスです。 ITSMは「ITサービス管理」とも呼ばれており、サービスに焦点を当て、業務を円滑に遂行するための設計・提供・管理・改善の流れを管理します。インシデント管理や変更管理を通じて、ITサービスの品質維持と業務の円滑な遂行を支援するのが特徴です。 一方で、ITAMは組織における「資産」に重点を置き、導入から廃棄までのライフサイクルを通じた管理を行います。 ITAMとITSMがお互いに補完し合えば、効果的なIT運用が実現可能です。ServiceNow ITAMの機能・特徴 ServiceNow ITAMは、IT資産の把握から管理、ライセンス管理まで、包括的な機能を備えています。各機能の特徴と活用方法について詳しく解説します。IT資産の把握ServiceNow ITAMは、企業が保有するIT資産の全体像の把握に役立ちます。IT資産の一元管理により、現在の保有状況から将来的な調達計画まで、包括的な可視化の実現が可能です。 例えば、ServiceNow ITAMのサブセットであるSAMは、ソフトウェア資産を自動で検出。シャドーITやライセンスのない資産の処分・削除を支援します。 また、ServiceNow ITAMとServiceNow ITOM(IT運用管理)を連携させると、より効率的に管理できます。ITOMとは、ITシステムの運用・監視を行う管理プロセスです。問題を早期検出してインシデントを未然に防ぎ、安定したサービス提供と効率的な運用を支えます。 ITAMで調達したIT機器やソフトウェアは、ITOMによって適切な場所に自動展開が可能です。さらに、ITOMはITAMが管理する情報をもとに、導入したIT資産が適切に機能しているか確認できます。IT資産の体系的な管理ServiceNow ITAMは、企業のIT資産を効率的かつ体系的に管理します。 CMDB(構成管理データベース)を活用した情報の一元管理により、各IT資産の利用状況や契約内容を正確に把握できるのが利点です。未使用の機器やサービスを特定し、更新や解約の判断を適切に行えるため、コストの無駄を省けます。 また、システムを通じて保証期間やリース契約、サポート終了時期を自動的に追跡可能です。手作業の管理と比べて作業負担が軽減され、ミスの防止にもつながります。ソフトウェアライセンス管理とコンプライアンスの遵守ServiceNow ITAMを導入すれば、ライセンス管理の負担を軽減しながら、コンプライアンスを遵守できます。 またServiceNow ITAMの管理画面には、コンプライアンスの問題箇所が表示されます。どのような対応が必要かすぐ判断でき、素早い修正につなげられるでしょう。ServiceNow ITAMで解決できる課題 ServiceNow ITAMは、企業が抱えるIT資産管理のさまざまな課題を解決します。運用コストの削減やセキュリティ強化、業務効率化について詳しく説明します。運用コストの削減IT機器やソフトウェア、クラウドサービスの導入には多額の費用が発生するため、資産の可視化と適切な管理が欠かせません。ServiceNow ITAMでは資産の使用状況を正確に把握でき、無駄な運用コストを削減できます。 例えば、ライセンスの最適化により余分な契約を見直せる他、機器の使用年数を自動で計算して買い替え判断がしやすくなります。金銭的なコストだけでなく、IT資産の導入判断に要する時間的・人的コストも削減できるでしょう。セキュリティリスク管理の強化ServiceNow ITAMは、企業のセキュリティを効果的に強化します。 システムが自動的にソフトウェアの更新状況を確認し、必要なセキュリティパッチを特定。未許可のソフトウェア検出なども行い、潜在的なリスクの早期特定が可能です。 また、外部メディアへのデータ書き出しや不適切なネットワーク接続も監視するため、情報漏えいを防止できます。例えば、従業員が許可されていないUSBメモリにデータを保存しようとした際に、システムが自動的に制限をかけます。 さらに、セキュリティ上の脆弱性が発見された場合には、管理者に通知を送信。ServiceNow ITAMによるセキュリティリスク管理を徹底すれば、情報漏えいや不正アクセスのリスクを最小限に抑えられるでしょう。業務効率化による負担軽減ServiceNow ITAMを導入すれば、業務効率の向上と従業員の負担軽減につながります。 システムがIT資産の所在や構成を自動的に把握するため、トラブル対応やアップデート作業が簡単になります。 また、資産データが常に更新されることで、IT投資の最適化や不要なシステムの廃棄など、戦略的な意思決定が可能に。経営層への情報提供も迅速化されます。 さらに、自動化により人的ミスも大幅に減少し、業務の正確性が向上するでしょう。作業負担を軽減しながら、より戦略的な業務へ注力できるようになります。ServiceNow ITAMの導入事例とある大手IT企業では、60万にものぼるIT資産を個別に管理しており、分散した資産の状況把握に苦心していました。パソコンやモバイル機器の管理が部門ごとに分断され、紙ベースでの作業も多く、資産の現状を正確に把握できない状況でした。 そこで、ServiceNow ITAMを導入。IT資産が一元管理され、手動作業の50%が自動化されました。新しいIT資産はシステムに接続した時点で自動的に登録され、管理作業の大幅な削減に成功しています。 また、従業員は定型作業から解放され、より創造的な業務に時間を使えるようになりました。 このように、ServiceNow ITAMの導入は大規模なIT資産を効果的に管理し、作業効率の向上と企業全体の生産性向上に大きく寄与します。ServiceNow ITAMで効率的なIT資産管理をServiceNow ITAMを活用するとIT資産を一元管理でき、業務の負担を軽減できます。 企業の規模が大きくなるほど、全ての資産を把握し、効率的に管理するのは困難です。手動での管理では時間がかかり、人的ミスも避けられません。 ServiceNow ITAMなら、システムによる自動化で業務効率が向上し、コスト削減やセキュリティ強化を実現できます。多数の導入実績もあり、効率的なIT資産管理を実現したい企業におすすめのソリューションです。 ServiceNow ITAMの導入をご検討の際は、お気軽にご相談下さい。

IT運用支援ツール

【イベントレポート】ServiceNow World Forum Tokyo 2025に出展しました!

2025年10月22日(水)~23日(木)の2日間、東京ビッグサイトにて、「ServiceNow World Forum Tokyo 2025」が開催されました。 今年のメインテーマは、「ビジネスの未来を動かすAI」。2日間にわたり、多くの参加者が詰めかけ、会場は朝から熱気に包まれました。 企業のAI × デジタルトランスフォーメーション(DX)推進が待ったなしの状況にある中、ServiceNow AI Platformに対する期待と関心の高さを肌で感じる大盛況の2日間でした!基調講演イベントのオープニングを飾った基調講演には、ServiceNow Japan 執行役員社長の鈴木 正敏氏が登壇。 講演の中心は、ServiceNow AI Platformの最新情報と、それによるお客様の新たな価値創出です。AIがもたらす経済効果と「使いこなせない壁」鈴木氏はまず、生成AIが2030年までに22兆ドルの経済効果と50%ものコスト削減の可能性を秘める点を解説。 一方で、「業務の分断」や「アプリケーションのサイロ化」によって、多くの企業がAIを使いこなせない壁に直面していると指摘します。 その上で、イノベーションを牽引する企業は、「データの単一ビュー」「プラットフォーム優先のアプローチ」などの戦略で、この壁を乗り越えていると強調しました。ServiceNowのAIServiceNowは、分断した業務をつなぎ、AI活用を全社横断で進められる「エンタープライズAIプラットフォーム」として機能することを訴求。 2025年の肝となるServiceNowのAIエージェントは、1000を超えるプリビルドで提供され、これらを「AIエージェントオーケストレーター」が最適に制御することで、利用者は「やりたいこと」を伝えるだけで、あとはAIが自律的に実行する世界観が提示されました。 また、大規模なトランザクションを処理する基盤として、ServiceNowの高性能データベース「Raptor DB」が言及され、IT、CRM、人事、財務、法務まであらゆるワークフローに対応できるプラットフォームの強固さが裏付けられました。ServiceNow導入企業の登壇基調講演では、鈴木氏に加えて、アフラック生命保険株式会社や株式会社JTB、日本電気株式会社など、大手企業のリーダーたちが登壇。 AIや自動化を活用した業務効率化など、導入事例を交えながら語られ、日本のデジタル変革に対する期待が一層高まっていることが伝わってきました。AIが創るオリジナル「コミック風バッチ」今年のイベントで大きな話題を呼んでいたのが、ServiceNow Universityブースで提供されていたユニークな企画、「AIを活用してコミック風のオリジナルバッチ(ストラップ付き)」を作成するサービスです。 このブースには、朝からイベント終了まで途切れることなく長い列ができており、会場の盛り上がりを象徴する光景でした。 参加者は顔写真を撮影するだけで、AIがポップな「コミック風」の自画像に変換。すぐにストラップ付きのオリジナルバッチとして手渡され、参加者間のコミュニケーションツールとしても活用されていました。 この体験は、AI技術の柔軟性と親しみやすさを示す好例でしょう。 ▼実際のコミック風バッチミニシアター登壇:CTA認定者が説く「使いこなせない」壁の乗り越え方ミニシアターでは、弊社のServiceNow最高峰資格であるCTA(Certified Technical Architect)認定者の島貫がスピーカーとして登壇しました。 セッションテーマは「ServiceNowの価値を最大限に引き出す! DTSマネージドサービスで実現するAI活用×IT運用」。 基調講演でも課題として挙げられた、ServiceNowを導入したものの、真価を「使いこなせない」という、多くの企業が直面する課題解決に焦点を当てました。 島貫は、この「使いこなせない」要因として、「①自前での運用・内製化の難しさ」や、「②バラバラなシステム間の連携の不備」などを指摘しました。 その対策として、DTSが提供する「DTSマネージドサービス for ServiceNow」を紹介。 このサービスは、ServiceNowの安定稼働を目的とした運用保守サービスに加え、お客様組織内での運用を支援する内製化支援サービスを柔軟に組み合わせることで、ServiceNow活用効果を最大限に引き出すサポートを提供します。 特に、AI技術を活用した運用保守サービスが、IT運用・保守の自動化や効率化を推進し、IT部門を日常業務から戦略的業務へとシフトさせると説明しました。 ▼ミニシアターの様子 ※立ち見が出るほどの盛況でした。 また、DTSが若手社員や新人社員を中心に「AIエージェントを働く若手・新人のパートナーに」というテーマでハッカソンに参加し、特別賞を受賞したことにも触れ、最高峰資格認定者であるCTA認定者によるプラットフォーム全体の専門性と、最先端技術への積極的な取り組みの両面から、お客様を最適に支援する体制をアピールしました。DTSブース:AI活用を支援するDTSの総合力ServiceNowパートナーである弊社も、Goldスポンサーとして出展し、AI × 業務改革に焦点を当てたソリューションをご紹介。 DTSのブースは、大盛況の会場の中でも特に熱量の高いお客様で常に賑わっていました。 ▼DTSブースの様子 目玉ソリューション:「DTSマネージドサービス for ServiceNow」ブースの目玉としてご紹介したのは、ミニシアターでも紹介された「DTSマネージドサービス for ServiceNow」です。 ServiceNow導入後の「使いこなせない」を解決し、安定稼働の確保と内製化支援をトータルで提供する、弊社のベストプラクティスを凝縮した伴走型サービスです。 ※サービスの詳しい内容は以下のリンクをご覧ください。 DTSマネージドサービス for ServiceNowDTSが提供するソリューション群他にもDTSでは、オリジナルサービスパッケージ「Simple-Start-Pack(シンプルスタートパック)」を中心に多くのソリューションを紹介しました。  ITサービスマネジメント Simple-Start-Pack IT資産・脆弱性管理ソリューション アドバンストコンタクトセンターソリューション エンタープライズ人事総務ソリューション 戦略的ポートフォリオ管理ソリューション来場者から特に多く寄せられた声来場者からは、基調講演の内容を受けて、「AIをどこから導入すべきか」「ビジネスに根付いたAI活用はどういったものがあるか」といった、AIに関する具体的なロードマップ策定の相談をいただきました。 他にも、「自社も導入後の運用に困っている」「導入したがうまく活用できていない」という課題から、ミニシアターで注目を浴びた、「DTSマネージドサービス for ServiceNow」について詳しく伺いたいとの相談も多くいただきました。 弊社は、ServiceNowのプラットフォームに、DTSが持つ豊富な業務ノウハウと支援実績を組み合わせることで、お客様の課題に合わせたソリューションを提供が可能です。最後にServiceNow World Forum Tokyo 2025は、まさに「ビジネスの未来を動かすAI」というテーマが現実となりつつあることを体感できるイベントでした。 基調講演で示された革新的なビジョン、コミック風バッチに代表されるAIの身近な活用、そして各企業の事例や、CTA認定者による専門性の高い登壇から伝わるServiceNowによるビジネスのさらなる飛躍。 このイベントを通して、ServiceNowへの注目度と期待値は、世界中で高まり続けていることを確信しました。 DTSは、これからもServiceNowのパートナーとして、最新のAI技術とワークフローソリューションをいち早くキャッチアップし、日本のお客様に最もタイムリーで高品質なサービスをご提供できるよう努めてまいります。 ServiceNowの導入や、導入後の次なるステージへ進めたいとお考えの企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。

その他

AIでIT部門の悩みを解決! ServiceNowで実現する、自動化と業務効率の向上

現代のビジネスにおいて、ITに関する課題に直面している企業は少なくありません。多種多様なツールがバラバラに存在し、部分的な自動化にとどまっているため、IT部門の業務効率が上がらず、優秀な人材の確保も難しくなっています。 部署ごとにITサービスの運用が分断されていると、顧客や従業員から不満が出たり、IT部門の負担が増えたり、組織全体の生産性が低下するなど、さまざまな問題を引き起こします。結果として、新しい事業への挑戦をためらう原因にもなりかねません。 このような状況を打開し、デジタル技術を活用してビジネスを成長させるには、テクノロジーと日々の運用を一体化させることが不可欠です。 この記事では、ServiceNowが提供するAIを活用した自動化が、どのようにIT部門の課題を解決し、業務効率を向上させるのかを詳しくご紹介します。なぜServiceNowなのか?IT部門の課題を解決する統合AIプラットフォーム今日のIT部門は、従来の断片的なツールや部分的な自動化だけでは解決が難しい、根深い課題に直面しています。 手作業に依存するプロセスや、部門間の連携不足は、インシデント解決の遅延や従業員満足度の低下を招き、IT部門全体の生産性を阻害しています。 これらの課題を解決するために、ServiceNowは「テクノロジー・サービスとオペレーションを一体化する」という明確なビジョンを掲げ、これを実現するための統合プラットフォームを提供。 特に「ITSM Professional & Now Assist」は、IT部門が直面する生産性、従業員体験、データ活用といった包括的な課題を解決するソリューションとして注目されています。 ServiceNowは、プラットフォームに最初から組み込まれているAIを活用することで、IT部門に以下のような価値をもたらします。  日々の業務を効率化することで、IT担当者は「目の前の作業」から解放され、より創造的で重要な仕事に集中できるようになる。 AIを活用した質の高いセルフサービスを充実させれば、従業員は困ったときに自分で問題を解決できるようになり、仕事への満足度も高まる。 集まったデータをAIで詳細に分析することで、IT部門のリーダーは、より戦略的な判断を下せる。 これらの価値が、企業全体の効率性と生産性を向上させ、持続的な成長を可能にします。ServiceNowの機能と成果 ServiceNowは、IT部門の課題を解決し、業務効率を劇的に向上させるための様々な機能を、一つのプラットフォーム上で提供しており、これらの機能はAIを活用して予測、自動化、分析することで、目に見える成果をもたらします。Predictive Intelligence(予測インテリジェンス)Predictive Intelligenceは、機械学習を使いこなして、ITサービスマネジメントを「経験に頼る」ものから「データに基づいた」ものへと進化させます。過去のデータを分析することで、インシデントの分類、担当部署への振り分け、優先順位付けが自動化されるため、担当者の作業負担が大幅に減ります。 また、似たようなインシデントや役立つ情報を提案してくれるので、担当者は迅速に問題解決に取り組めます。それだけでなく、似たような記録をまとめてくれるので、効率的な情報作成を助け、サービス責任者はインシデント解決にかかる時間を予測することも可能です。 これにより、インシデント解決時間が75%削減され、スタッフの生産性が向上した例もあります。Virtual Agent(仮想エージェント)Virtual Agentは、利用者からのよくある質問や、業者からの問い合わせを自動で処理し、24時間365日サポートを提供。 自然な言葉(自然言語処理:NLU)を理解するチャットボットにより、従業員は普段使い慣れているツールから、すぐに自分で問題を解決できるようになります。 これによって、問い合わせ対応にかかるコストや手間が減り、サービスの質が向上し、従業員の満足度アップにもつながります。 ServiceNowの仮想エージェントは、入力された内容を認識し、必要な作業を自動で作成して、適切な担当者に割り振ることで、スピーディーなサービス提供と効率的な働き方が実現可能です。 結果として、やり取りの55%を仮想エージェントに移管できるようになった実績があります。Performance Analytics(パフォーマンスアナリティクス)Performance Analyticsは、プラットフォームのデータを活用し、ITサービスのこれまでの状況や、これからの傾向(トレンド)を分析。 これにより、IT部門はリソースの優先順位付け、解決時間の短縮、自動化とセルフサービスの促進、そしてビジネス目標に合わせたサービスをどう提供するかを、より的確に判断できるようになります。 主要なパフォーマンス指標(KPI)を分かりやすく可視化し、詳細に分析することで、サービスパフォーマンスの改善をすぐに把握できます。 これにより、サービスパフォーマンスが3倍改善したという成果も報告されています。Now Assist for ITSM (生成AI機能)Now Assist for ITSMは、生成AIの力を借りて、ITサービスマネジメント全体の生産性を大きく引き上げる機能群です。 チャットの要約機能は、仮想エージェントやオペレーターとの会話内容、トラブル解決のためのやり取りを自然に要約してくれるので、担当者は状況を素早く把握でき、インシデントを引き継ぐ際の状況理解にかかる時間を75%も短縮できます。 また、インシデントの要約機能も同様に、以前の担当者が行った対応やトラブルシューティングの要約を提供し、MTTR(平均修復時間)の削減に貢献します。 さらに、解決メモの自動生成機能は、実際に行った対応と解決策に基づいて、正確な解決メモを自動で作成してくれるので、担当者の処理時間やトラブル解決時間を短縮。 ナレッジの生成機能では、解決済みのインシデントの中から、自動的に重要なポイントを見つけ出し、関連するナレッジコンテンツを生成することで、セルフサービス率の向上と、インシデント発生件数の削減を促します。 これらの機能により、Now Assistの要約結果に対して56%の従業員が好意的な反応を示し、IT担当者の生産性が50%以上も向上した事例があります。まとめ AIを活用した自動化がもたらす、未来のITサービスマネジメント。ServiceNowのAI機能は、現代企業が直面するITの分断された課題を解決し、デジタルトランスフォーメーションを加速させるための強力なソリューションです。 Predictive Intelligenceによる予測、Virtual Agentによる自動化、Performance Analyticsによるデータ分析、そしてNow Assist for ITSMによる生成AI機能といった多岐にわたる機能群は、IT担当者の生産性向上、従業員のセルフサービス強化、ITリーダーのデータに基づいた意思決定を包括的にサポートします。 AIを活用した自動化は、ただ業務を効率化するだけではありません。企業全体の効率性、生産性、顧客や従業員の体験を劇的に向上させ、持続的なビジネス成長に貢献する未来を切り拓きます。 ServiceNowは、ITサービスマネジメントの未来を創造し、企業がデジタル時代において競争力を保ち続けるための、基盤を提供してくれるはずです。 ServiceNow導入をご検討の際は、ぜひお気軽にDTSまでご相談ください。

ITトレンド

ServiceNow Hackathon Tokyo 25でDTSがブログ賞を獲得

特別賞のひとつ「ブログ賞」がDTS「わく縁」チームの手に!ServiceNow Japanが主催する開発者コミュニティ向けイベント「ServiceNow Japan Hackathon 2025」の予選結果が、9月18日に発表されました。全国から28チーム・175名の開発者が参加する中、DTSの新人エンジニアを中心とした「わく縁」チームが、特別賞のひとつである「ブログ賞」を受賞しました。 本イベントでは、AIエージェントを活用した革新的なアプリケーションの提案が競われました。「わく縁」チームは、会議のトランスクリプトをもとに要約・グラフィック化を行い、宿題のタスク管理まで支援するAIエージェントを提案。惜しくも決勝進出は逃しましたが、厳しい審査の中で特別賞に選ばれたことは大変名誉なことであり、初のHackathon受賞としてDTSにとって大きな一歩となりました。 この成果は、若手エンジニアの創意工夫と挑戦の姿勢が実を結んだものであり、今後のHackathon挑戦者への励みとなることが期待されます。ServiceNow Japan Hackathon 2025とは?「ハッカソン」とは、ハック(hack)とマラソン(marathon)を掛け合わせた造語で、エンジニアが限られた時間の中でアプリケーションのアイデアを考案し、プロトタイプを開発、プレゼンテーションを通じて競い合うコンテストイベントです。 ServiceNow Japanでは2018年からこのイベントを開催しており、2025年で7回目の開催となりました。今年度のテーマは「Where the world puts AI to work(AIエージェントをあなたのパートナーに)」。全国から集まった28チーム・175名の参加者が、ServiceNowのAIプラットフォームを活用し、AIエージェントをパートナーとして業務や社会課題の解決に挑戦しました。 DTSのHackathon 2025挑戦については、以下のブログをご覧ください。 【イベントレポート】 DTS若手エンジニアがHackathon 25でAIエージェントを利用したアプリケーション作成に挑戦 【チームメンバーによるコメント】■メンバー:三澤今回、私たちのチームはほとんどが新人で構成されており、初めてServiceNowのハッカソンに参加しました。発表形式も分からず、当日は終始緊張した雰囲気の中で臨みました。決勝進出チームや各賞の発表が進むにつれ、私たちのチーム名が呼ばれることはなく、正直なところ「今回は難しかったかな」と半ばあきらめかけていました。そんな中、最後の最後で「ブログ賞」として私たちのチームが呼ばれた瞬間は、驚きと喜びが入り混じった、忘れられない瞬間となりました。この賞は、単なる開発力だけでなく、社内の多くの方々の協力があってこそいただけたものです。だからこそ、チームだけでなく会社全体の力で勝ち取った賞だと感じており、本当に嬉しく思っています。ブログ賞の受賞を通じて、これまで積み重ねてきた努力が形となり、私たちの取り組みや魅力を多くの方に知っていただける機会になったことを心から嬉しく思います。今後もこの経験を糧に、さらに成長していきたいと思います。ServiceNow World Forum Tokyo 2025にもDTSが参加!DTSは、10月22日・23日に開催される「ServiceNow World Forum Tokyo 2025」にも2日間参加します。EXPO(展示エリア)では、最新の業務改革ソリューションをご紹介するほか、ServiceNowの難関資格CTAを保持する島貫航二による講演も予定されています。 【ServiceNowの価値を最大限に引き出す!DTSマネージドサービスで実現するAI活用×IT運用】開催日時:2025年10月23日(木)12:10~12:30会場:Expo会場内 Mini Theater登壇者:島貫航二(株式会社DTS テクノロジー&ソリューションセグメント デジタルソリューション事業本部デジタルビジネス事業部 ServiceNow 推進担当 シニアスペシャリスト)講演概要:ServiceNow導入後の「使いこなせない」を解決しませんか?本セッションでは、AIを活用した運用保守と内製化支援を両立する「DTSマネージドサービス」をご紹介。運用負荷や人材不足を解消し、IT部門が戦略的業務に集中できる体制づくりのポイントを解説します。  また、World Forum TokyoのCreatorConブースでは、Hackathon 2025予選の動画・資料も公開予定です。DTSのブースでは、Hackathon参加メンバーがご案内いたしますので、ぜひお立ち寄りください!終わりに今回のHackathon参加および特別賞の受賞を通じて、DTSの若手エンジニアは、ServiceNowやAIを活用した開発において大きな気づきと学びを得ることができました。この新たなエネルギーが、経験豊富なベテランエンジニアの知見と相まって、お客様のDX推進をさらに力強く支援する原動力になると確信しています。ServiceNowの導入や伴走支援にご興味のある方は、ぜひDTSまでお気軽にお問い合わせください。

ITトレンド

生成AIで顧客体験を劇的に変える! ServiceNowが描く未来のカスタマーサービス

デジタル化が進む現代、顧客が企業に求める体験レベルはかつてないほど高まっています。しかし、多くの企業がエージェントの非効率性や不完全なセルフサービスといった課題に直面し、顧客ロイヤルティの低下を招いています。 本記事では、これらの問題を解決し、顧客と企業双方に価値をもたらす、ServiceNowが描く未来のカスタマーサービスについて解説します。ServiceNowが提案する顧客体験の理想形ServiceNowが描く理想の顧客体験は、単なる問題解決にとどまらず、より包括的でシームレスな体験の提供です。 その実現のために、ServiceNowはデジタル変革を支える三つの柱を掲げ「AI」「ライブエージェント」、そして「ワークフロー」をシームレスに結びつけることで、顧客と企業双方に真の価値をもたらすことを目指しています。デジタル変革の理想ServiceNowが目指すデジタル変革の理想は、一つの要素で語れるものではありません。三つの重要な柱によって実現します。 一つ目の柱は、「比類なき顧客体験」の提供です。顧客がストレスなく迅速に、そして一人ひとりのニーズをセルフサービスで解決できる環境を築き上げます。 これこそが、顧客満足度とロイヤルティを飛躍的に向上させる鍵となります。 二つ目は、「エージェントの飛躍的な生産性向上」です。生成AIの力を借りることで、エージェントは複数のツールを行き来する煩雑な作業から解放され、単一の統合されたプラットフォーム上で効率的に業務を遂行できるようになります。 これによって、より多くの顧客に、より質の高いサービスを提供することが可能になります。 そして三つ目は、「大幅なコスト削減」です。ワークフローの自動化とAIによるタスクの効率化は、人件費や運用コストを大幅に抑えます。 さらに、問題解決までの時間が短縮されることで、顧客からの問い合わせ件数自体が減り、結果としてコスト削減に貢献します。 これら三つの目標を同時に実現することで、企業は確固たる競争優位性を築き、持続的な成長を達成できるのです。AI、ライブエージェント、ワークフローの融合ServiceNowのプラットフォームは、生成AI、ライブエージェント、そしてワークフローを完璧に融合させることで、これまでにないシームレスな顧客サービスを実現します。 まず、顧客はあらゆるニーズをセルフサービスで解決できるようになります。生成AIを活用したバーチャルエージェントは、複雑な質問にも的確に回答し、顧客が自力で問題を解決できる強力なサポートを提供。 ライブエージェントへの問い合わせ件数を削減し、担当者はより複雑な問題に集中できる環境を整えます。 次に、カスタマーエージェントはAIの力を借りて、たった一つのツールで業務を遂行します。AIが顧客の問い合わせ内容を自動で要約し、関連する情報を提示することで、エージェントは迅速かつ正確な対応が可能に。 これにより、担当者の作業効率は劇的に向上し、顧客への対応時間も短縮されます。 そして、ミドル・バックオフィスはタスクの自動化とオーケストレーションによって解決までの時間を短縮。顧客の問題解決には、営業や経理など複数の部門が連携する必要がある場合が多いのですが、この部門間の連携をAIが自動で調整し、タスクの割り当てや進捗管理を効率化します。 このように、ServiceNowのアプローチは、部門やツールの垣根を越えてスムーズなワークフローを実現し、より迅速でパーソナライズされた体験を提供することで、顧客ロイヤルティの向上と大幅なコスト削減を同時に叶えてくれるのです。ServiceNowの生成AIが顧客体験をどう変えるか デジタル化の進展に伴い、企業は顧客体験を継続的に向上させる必要に迫られています。ServiceNowは、この変革の中心に生成AIを据え、顧客と企業双方に革命的な価値をもたらしています。 ServiceNowが提供する生成AIソリューションは、単なる自動化ツールを超え、顧客とのエンゲージメントのあり方を根本から変えることを目指しています。 それは、AIが顧客の意図を深く理解し、先回りして最適な情報やサービスを提示することで、顧客が求める解決策に迅速にたどり着けるようにすることです。 また、企業側にとっては、これまで手動で行っていた多くの業務をAIが代行することで、リソースをより戦略的な活動に集中させることが可能になります。 この変革は、顧客が企業に対して抱く期待値を満たすだけでなく、それを上回る体験を提供することで、強固な顧客ロイヤルティを築き上げ、持続的な成長を実現する鍵となるのです。 ServiceNowの生成AIは、従来のサービスモデルを打破し、企業と顧客の関係をより強固なものとします。Now AssistとAIエージェントServiceNowの生成AIは、より高度な顧客体験を目指して日々進化しており、Now Assistはその第一段階、AIエージェントはその次のステップに位置づけられる技術です。 Now Assistは、担当者や顧客の生産性を高めるためのアシスタント機能に特化している一方、AIエージェントは自律的な業務遂行能力を備えている点が大きな違いです。 ここでは、Now AssistとAIエージェントの機能・特長について解説します。カスタマーサービス管理 (CSM) におけるNow AssistServiceNowの生成AIソリューション「Now Assist」は、特にカスタマーサービス管理(CSM)の領域で大きな変革をもたらしています。その中心的な価値は、「スマートなセルフサービスの実現」です。 顧客はバーチャルエージェントと対話することで、自分の問題を迅速かつ正確に解決できるようになり、従来のサポートチケット発行や電話での問い合わせといった煩雑なプロセスを回避できます。 これにより、顧客満足度が向上し、企業のサポートコストも削減。そしてカスタマーサービス担当者の生産性向上にも貢献します。 AIが顧客とのやり取りをリアルタイムで要約し、担当者に次のアクションを推奨するため、担当者はより効率的に顧客対応を進められます。 実際に、顧客対応要約の記述に要する時間を55%削減したという実績もあり、プロセスの自動化と最適化も進められます。 AIは手動でのデータ入力や承認プロセスを自動化し、業務フロー全体を効率化。入札手続きに要する時間を99%も削減した事例もあり、ビジネスのスピードを劇的に向上させます。 これらの機能により、企業は価値実現までの時間を大幅に短縮し、迅速な導入とROIの早期獲得を達成します。AIエージェントの機能続いてAIエージェントについてです。ServiceNowのAIエージェントは、従来のチャットボットとは一線を画す、高度な機能を備えています。 その第一の特長は、「自律的な業務遂行」です。AIエージェントは、単純な対話だけでなく、複雑な業務プロセスやタスクを自律的に実行できます。これにより、顧客の問い合わせから問題解決までの一連のプロセスを、スムーズかつ自動的に完結させることが可能になります。 第二に、「生産性向上」の貢献です。AIは、データの検索、要約、レコメンドなど、人間が時間と労力を費やしていた作業を高速で実行。これにより、エージェントはより複雑で戦略的な業務、例えば顧客との関係構築や特別な課題への対応に集中できるようになります。 第三に、「常に人間のコントロール下に」置かれていることです。AIの自律性と共に、人間がいつでも状況を把握し、必要に応じて介入できる体制を確保しています。 そして、ServiceNowの生成AIは、ServiceNowプラットフォームに標準で搭載。外部ツールを接続する手間なく、導入から運用までを容易に行うことができます。 AIエージェントが実行できるアクションは多岐に渡り、検索、要約、生成、推奨、そして実行の5つに分類され、これらのアクションを組み合わせることで、顧客体験のあらゆる側面を改善します。AIエージェントの価値創出ServiceNowのAIエージェントは、既に幅広い分野で数億ドル規模の価値を生み出しているという確かな実績があります。 その価値は、ServiceNowプラットフォーム全体の多様な領域(IT、CRM、人事、アプリ開発、財務・サプライチェーン管理など)で具体的に示されています。 たとえば、AIエージェントはITサポート依頼の76%を自動で対応し、IT部門の負担を大幅に軽減。また、カスタマーサポートの問い合わせ対応の72%を自動化することで、エージェントがより複雑な案件に集中できる環境を整えました。 人事部門では、AIを活用することで300万時間もの対応時間を削減し、従業員エンゲージメントの向上に貢献。さらに、開発者の生産性は20%向上し、新しいアプリケーションや機能の開発が加速。 受注管理においても、AIエージェントの活用により生産性が25%向上し、ビジネスプロセスの効率化が実現しました。 これらの驚異的な数値は、ServiceNowのAIエージェントが単なる理論上のツールではなく、現実のビジネスにおいて確実なROIをもたらす実用的なソリューションであることを証明しています。まとめ ServiceNowの生成AI(Now Assist、AIエージェント)は、顧客体験における従来の課題を解決し、企業に競争優位性をもたらす強力なツールです。 顧客、担当者、ITリーダー、そして企業全体に、顧客満足度の向上、生産性向上、コスト削減といった具体的なメリットをもたらします。 AIを活用した顧客体験の自動化と最適化は、これからのビジネス成長に不可欠な要素であり、ServiceNowは、この変革の最前線で、企業が未来のカスタマーサービスを構築するための基盤を提供します。 本記事でご紹介したServiceNowの生成AIにご興味をお持ちいただけましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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ServiceNowが拓く、AIワークフローの新時代

近年、AI技術は目覚ましい進化を遂げ、ビジネス環境に革命的な変化をもたらしています。 特にServiceNowにおいては、従来のスクリプト型ワークフローから予測型、会話型へと進化し、2024年には生成AI(Generative AI)を搭載した「Now Assist」が登場しました。 さらに2025年には、Agentic AI(自律型AI)である「AI Agents」が加わり、AIが人の代わりに業務を実行する「Agentic Workflow」が実現されつつあります。 本記事ではAIの進化の過程と、ServiceNowが実現する、AIを用いたワークフローの今後の展望について解説します。生成AI(Generative AI)とは?従来のAIとの違い生成AIは、従来のAIとは一線を画す、新たなコンテンツ創造能力を持つAIです。本章では、従来のAIと生成AIの違いや、仕組みについて詳しく解説します。従来のAIの役割従来のAIは、過去の膨大なデータを学習し、そのデータパターンに基づいて適切な解答を推論することを主な役割としていました。例えば、既存のデータから最適な選択肢を導き出したり、予測を行ったりする能力に長けています。生成AIの登場これに対し、生成AIは過去のデータを基盤としつつも、人間のように「0から1」を創造する能力を持っています。これにより、テキスト、画像、音声、動画など、これまでにない新しいコンテンツを自律的に生成することが可能になりました。AI技術の進化における生成AIの位置づけAI技術の進化において、生成AIは「機械学習(Machine Learning)」や「深層学習(Deep Learning)」のさらに上位に位置付けられます。深層学習が複雑なパターン認識を可能にした一方で、生成AIはその能力を応用し、より高度な創造性を実現する技術として注目されています。生成AIの基本的な仕組み生成AIの基本的な仕組みは、主に以下の要素で構成されます。  ユーザー(User):AIに何かを依頼する人間を指す。 プロンプト(Prompt):ユーザーがAIに対して指示や質問を与えるテキストのことです。生成AIは、このプロンプトの内容を解釈し、何を生成すべきかを理解。 データ(Data):AIが学習した膨大な情報のこと。このデータからAIは知識を記憶し、知識化する。 モデル(Model):学習されたデータを基に、プロンプトに応じて新たなコンテンツを生成するAIの中核となる部分。 生成されるデータ:モデルによって生成されるアウトプットで、テキスト、画像、音声など、様々な形式が存在。LLM(大規模言語モデル)の解説LLM(Large Language Models)は、大規模な「データ量」「計算量」「パラメータ数」を特徴とする、極めて精度の高い言語に特化したモデルです。 データ量:AIが学習する情報の量。大規模であるほど、より多くの知識とパターンを習得。 計算量:コンピュータが情報を処理する能力。膨大な計算量によって複雑なタスクを実行。 パラメータ数:AIが確率計算を行う際の係数の集合体。この数が豊富であるほど、モデルの表現力と精度が高まる。代表的なLLMには、OpenAIの「ChatGPT(GPT-4oなど)」やGoogleの「Gemini(旧Google Bard、Gemini Nano/Pro/Ultraなど)」があります。ServiceNowの「Now Assist」が実現する生成AI機能群 ServiceNowの「Now Assist」は、ServiceNowプラットフォーム上で利用できる生成AI機能の総称であり、多様なユーザーの生産性向上と業務効率化を支援する機能です。Now AssistとはNow Assistは、ServiceNowプラットフォーム上で利用できる生成AI機能の総称です。これは単一の機能ではなく、ServiceNowの各製品やユーザーの役割に応じて最適化された、多様な生成AIスキル(Now Assist Skill)の集合体として提供されています。 Now Assistは、ServiceNow独自の大規模言語モデルである「Now LLM」を主に使用していますが、開発時にはOpenAIやGoogle Cloud AIなどのサードパーティ製LLMも利用可能です。これにより、お客様の業務領域に合わせた柔軟なAI活用が可能となります。 各役割におけるNow Assistの価値▼サービス担当者(サービスデスク・カスタマーサポート等)向け Now Assistは、サービス担当者の生産性向上と複雑な作業の迅速化をサポートします。具体的な機能としては、以下のようなものがあります。  ケース/インシデント要約:顧客からの問い合わせやインシデントの内容をAIが自動で要約し、エージェントが迅速に状況を把握できるようにし、対応時間を短縮。 チャット要約:顧客とのチャット履歴が長くなった場合でも、担当者が会話のポイントをすぐに把握できるようにAIがその内容を簡潔に要約。 ナレッジ生成:過去の解決事例や対応記録から、FAQやナレッジベースの記事を自動で生成し、ナレッジ作成の手間を削減、情報共有を促進。 解決メモの生成:インシデント解決後に、その対応内容や解決策を自動で記録し、解決メモを作成。 メール返信推奨:顧客からのメールに対して、AIが内容を分析し、適切な返信文案を提案。これにより、エージェントは迅速かつ質の高い返信が可能。 ▼ 開発者・管理者向け 開発者や管理者にとって、Now Assistはアプリケーション開発の簡素化と迅速化をサポートします。具体的な機能としては、以下のようなものがあります。 テキストからのコード生成 : 自然言語で指示するだけで、AIが自動的にプログラミングコードを生成し、開発者のコーディング作業の負担を軽減。 テキストからのアプリ生成:テキストでの指示に基づいて、ServiceNowプラットフォーム上で動作するアプリケーションの骨格を自動生成し、アプリ開発の初期段階の工数を削減。 テキストからのダッシュボード生成:必要な情報や表示形式をテキストで指定するだけで、AIが最適なダッシュボードを自動で作成。 ▼ 従業員・顧客(エンドユーザー)向け 従業員や顧客(エンドユーザー)向けには、セルフサービスによる自己解決の促進とユーザー満足度の向上に貢献します。具体的な機能としては、以下のようなものがあります。  検索の効率化:AI検索機能において、ユーザーがより自然な言葉で検索クエリを入力できるようになり、AIが関連性の高い情報を迅速に提供。 生成AIを活用したVirtual Agent:従来のチャットボットが持つ機能に加え、生成AIの能力を活用することで、より複雑な問い合わせにも自然言語で対応し、高度な自己解決を支援。 スケジュールアシスト:会議やイベントのスケジュール調整において、AIが参加者の空き時間などを考慮し、最適な候補日時を提案。このように、Now AssistはServiceNowプラットフォーム上で、様々なユーザーが生成AIの恩恵を享受できるよう、幅広い機能を提供しています。これにより、企業全体の生産性向上と顧客体験の向上を実現します。 Agentic AI(自律型AI) とServiceNow AI Agentsの展望 Agentic AIは、ServiceNowのワークフローを次のレベルへと進化させ、ビジネスにおけるAI活用をさらに促進させます。 Agentic AIとはAgentic AIは、AIが自律的にタスクを遂行し、人間はそのプロセスを監督するという、新しい業務のあり方を指します。 従来の生成AIが、依頼に対して単に提案や回答を生成するのに対し、Agentic AIは自ら計画を立て、人の代わりに、より複雑なタスクを自律的に実行できるという点で大きく異なるでしょう。 具体的には、ユーザーからのリクエストを受け取ると、AIがWeb検索、データベース検索、APIタスク実行、監視・学習といった多様なステップを自ら実行します。 必要に応じて人間の確認を挟みながら、最終的な目標達成を目指すことができるため、この自律的な実行能力は、ビジネスプロセスの自動化を次のレベルへと引き上げることが可能です。ServiceNow AI Agentsの仕組みと役割ServiceNow AI Agentsは、このAgentic AIの概念をServiceNowプラットフォーム上で実現するものです。 その最大の特徴は、単なる汎用的なAIではなく、企業が持つ独自のデータやワークフロー、ナレッジベース、そして個々のユーザーの業務領域を深く理解する点です。 ServiceNow AI Agentの基本的な仕組みは以下のとおりです。  Requester(リクエスター):AI Agentに依頼を行うユーザーやシステム。 AI Agent Orchestrator(オーケストレーター):AI Agentの中心的な役割を担い、リクエスターからの依頼を受け、実行計画を立て、適切なAI Agentやツール、ワークフローを調整・実行。 AI Agent:特定の業務領域やタスクに特化した自律型AI。例えば、ITSMやCSM、HRSDなど、ServiceNowの各製品領域に特化したAI Agentが存在し、それぞれが専門的な業務知識と実行能力を持つ。 Tools(ツール):AI Agentがタスクを実行するために利用する外部システムやServiceNowプラットフォーム内の機能。これにはWeb検索、API実行、データベースアクセスなどを含む。 Workflows(ワークフロー):ServiceNowプラットフォーム上で定義された既存のワークフロー。AI Agentは、これらのワークフローと連携、自動化されたプロセスをトリガーし、その一部として機能。 Information(情報)/Skills(スキル):ナレッジベース(KB)や構成管理データベース(CMDB)、ユーザー情報など、AI Agentが参照する情報源や、Now Assist Skillなどの生成AI機能群。 ServiceNow AI Agentsは、インシデント解決、顧客サポート、従業員オンボーディングなど、多様な業務プロセスにおいて、人間の介入を最小限に抑えながら、自律的に、迅速かつ正確な業務遂行を可能にします。 企業はこれまでAIでは自動化が困難だった複雑な業務にもServiceNow AI Agentsを取り入れることで、大幅な効率化と生産性向上が期待できます。 まとめAI技術は近年大きく進化を遂げました。また、それはServiceNowにおいても同じことが言えます。 生成AI「Now Assist」による業務支援、そしてAgentic AI「ServiceNow AI Agents」による自律的なタスク実行は、企業のデジタル変革や、競争力を強化するための強力なツールとなります。 ServiceNowは、AIとワークフローの融合を通じて、これからのビジネスにおけるAI活用の重要性を高め、その貢献は今後さらに大きくなっていくでしょう。 ServiceNowのAIワークフロー導入をご検討の際は、ぜひお気軽に株式会社DTSまでご相談ください。            

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【イベントレポート】 DTS若手エンジニアがHackathon 25でAIエージェントを利用したアプリケーション作成に挑戦

【要約】 DTSの新人エンジニアを中心とするチームで ServiceNow社が主催する Hackathon 25予選にチャレンジしました。(予選通過の結果発表は9月18日) Hackathonのテーマは「Where the world puts AI to Work ~ AIエージェントをあなたのパートナーに~」今回 チームDTSがServiceNow AI Platform上で作成したものは「議事ログ」。このアプリは「新人・若手」に割り振られる 「議事録に関わる課題」を「ServiceNow AIエージェントが解決する」アプリケーションです。 新人は7月に配属されServiceNowの学習を行っています。新人エンジニアにとってチームでのServiceNowアプリケーション開発は初体験。Hackathonの取り組みを通してチームで力を合わせてアプリケーションを作成する、いわゆる「モノづくりの大変さ、楽しさ」を実感する場となりました。 本コラムでは2年次の先輩社員である三澤社員がリードして進めたHackathonプロジェクトについて、ServiceNow最難関資格CTA認定資格者である島貫がレポートさせていただきます。 【対象読者】 ServiceNow Hackathonに興味がある方 ServiceNowのアプリ開発、AI Agent作成に興味がある方 ServiceNow技術者の育成に興味がある方 チームDTSが作成した「議事ログ」に興味のある方 【メンバー紹介】「わくわくHackathon25を実行する縁会」のメンバーです。  ※毎月実施されるDTSのServiceNow推進担当内のイベント(飲み会やレク)の総称をわく縁と呼んでおり、今回はHackathon参加をわく縁として実施しました。 DTSの新人5名(+社内異動1名)はServiceNow推進担当に7月配属され、配属後からServiceNowの学習をしてきました。具体的にはServiceNow RiseUp One Stop Shop(*1)に記載のあるTACOラーニングパスでServiceNow ITSMの構築エンジニアのキャリアパスでの学習をしています。勉強だけでは、すべてを知ることができない(*2)ため、2025年度は経験の場としてHackathon25に参加し、実際のプロジェクトを体感、経験をしていくことになりました。 *1ServiceNowトレーニング日本語情報サイト | ServiceNow*2ServiceNowのコンピテンスを習得し、高めるために - ServiceNow Community 【スケジュール概要】7月24日Hackathon 25の募集要項を受領、参加メンバー検討8月1日Hackathon25申し込み(エントリー)8月8日エントリー受領連絡、チーム内スケジュール確定8月13日チーム内でHackathonテーマ選定開始 (学習と並行)8月18日Hackathon開始(インスタンス払い出し)【Sprint 1 : AI学習とインスタンス初期設定】8月18日~8月21日【Sprint 2 : AIエージェント】8月22日~8月27日【Sprint 3 : 外部統合、結合】8月28日~9月2日9月3日Hackathon25成果物提出【アプリケーション名:議事ログ】今回、チームが作成・提案したアプリケーションは「議事ログ」です。配属後に若手・新人が抱える議事録に関わる「作成」「周知」「課題管理」に関する課題をServiceNow AIエージェントが調整し、さらに「ビジュアル化」を行うことで会議に参加していない担当者や、社内勉強会などの社内共有を活性化させる。AIエージェントを「若手・新人」のパートナーにすることを目的としています。テーマ選定 (8/13~8/15)エントリー受付受領完了メール後からインスタンス払い出しまでの間がテーマ選定期間となります。この時期 新人はServiceNowの認定資格試験に向けた対策の真っ最中でした。空き時間を見繕ってHackathonプロジェクトのキックオフを行い、それぞれが気になる課題のテーマ選定および解決のアイデアを出すような取り組みを行います。集まったテーマは5つ、それぞれに対して課題を深堀りして必要なソリューション、機能を探っていきます。 #テーマ1議事録の管理2フードロス3空き家問題4社内コミュニケーション改善5健康経営 ここで利用したのは、デザイン思考フレームワーク。ServiceNow社のHackathonサイト(*3)にある参考資料やDTS教育環境のUdemy for Business、および社内の新規事業開発のナレッジを利用して「今、本当に答えを出すべき課題・ニーズを見極め」ていきます。 今回のチームで決定したのは、議事録の管理になります。チーム内の選定基準としては2点、参画メンバーの力量と課題を持った人との距離です。具体的には、期限内でプロトタイプ完成の実現性があるか?と、実際にアプリを利用する現場との距離、フィードバックの即時性で選定をしました。課題の深堀りをするにあたり、ServiceNowを使ってリアルな数値や困りごとについて収集や集計など実施しています。 調査の一例 クリック先の画面(サーベイで実装) *3ServiceNow ハッカソン2025オフィシャルサイトSprint 1 : インスタンス初期設定と学習、設計(8月18日~8月21日)Hackathon環境のインスタンスが払い出された後は初期設定です。Now CreateのPlatform Core(*4)の初期設定が必要ですが、既に一部のプラグインが入っており通常の個人開発環境(PDI環境)と異なりましたので、現状把握を行います。Hackathon環境では使いたくても使えなかったAI関係のアプリが多数入っておりましたのでいろいろと確認作業が多くなりました。(*5) AIを使う上で確認すべき点としてデータ共有があります。こちらもHackathon環境でのチェックを行い、デモで利用できるデータについて確認しました。  *4Now Create*5テクニカルな質問時の心得え | ServiceNow 今回はAI Agentの作成が必要なため、参加メンバーは学習を行ってから設計に入ります。AI Learning Dayのオンデマンド視聴(*6)、ServiceNow UniversityでのAI AgentのLab(*7)を学習後、設計に入ります。 *6【オンデマンド視聴可能】ServiceNowのAIが一気に学べる充実の一日!AI Learning Daysご案内 | ServiceNow*7ServiceNow University AI Agent Administration 学習後は設計に入ります。ServiceNow Universityで学習したAI Agentの構造とLabの結果をもとに、今回作成する対象について、ユースケース、AIエージェントの構造を設計します。 例:Lab#2499のAI Agent構造 並行して、Hackathonインスタンスで、アジャイルチームの作成とスプリント計画、ストーリーを作成していきます。 今回 HackathonインスタンスではAgile Development(SPM)が導入されていましたので、管理ツールとして利用する方針としました。カンバン形式のVisual Task Boardによる進捗、担当の可視化。OOTBのスプリントダッシュボードで進捗確認が可能となりました。Sprint 2 : AIエージェント(8月22日~8月27日)Sprint2から2名合流(8月22日にCISの資格試験を実施)し6名体制で実行しました。Sprint1での設計に対してServiceNowのAIエージェント構築の実施がスコープとなります。  Sprint2で入ってきたメンバーも学習タスクを完了後にペアを組み替えて開発に入ります。朝会、夕会でOOTBの機能で思ったように動かないなどの問い合わせが増えるようになり、試行錯誤しながらの実装を行っていました。 Sprint3: エージェント型ワークフローへ統合(8月28日~9月2日)Sprint3で全員合流し7名体制になります。Sprint2までで未消化のストーリーの持ち越しが多くなってきましたが、開発のコツをつかんだようで生産性が上がってきていました。 ここではServiceNowだけではなく外部連携も加わります。外部連携はOpenAIのgpt-image-1(*8)を利用しました。画像生成や動画生成といったAIについては、まだServiceNowでは実装されていない部分になり、今回、議事録を視覚的に理解する点を実装するため、OpenAIと連携しました。いくつか外部連携の候補先がありましたが、弊社ではOpenAIと連携し生成AIを活用しお客様の業務改革を加速。生成AI技術の導入を通じて、お客様のデジタル変革と競争力強化を支援するアナウンスを会社としてリリースしております。(*9)こちらの方針で、連携先の選定を行いました。ServiceNowとOpenAIを連携させたソリューションの活性化や社内のOpenAI側のナレッジを使い機能のブラッシュアップを行いナレッジの蓄積や活用を行っていきます。 外部連携、機能統合のフェーズでは対面でのコミュニケーションを利用し、責任分界点を確認するなどコミュニケーションが活発になってチーム開発としてまとまり、デモが実施可能なプロトタイプについては9月2日に完成することができました。*8API プラットフォーム | OpenAI*9【DTS】OpenAIと連携し、生成AIでお客様の業務改革を加速生成AI技術の導入を通じて、お客様のデジタル変革と競争力強化を支援参加社員コメント■石田Hackathonに参加する前は、「自分にできることなんてあるのかな」と不安に感じていました。しかし、実際に参加してみると、分からないことは調べたり、周囲に質問したりすることで解決でき、大きな達成感を得ることができました。ServiceNowに関わる前からAIに興味がありましたが、今回このプロジェクトに関わることでさらに多様な知識を得ることができました。今後も向上心を持って学習し続け、将来的にはAIについて積極的に発信できるようになりたいと思います。 ■瀬戸今回のHackathonイベントを通じて、限られた時間の中でアイデアを形にすることの難しさを痛感しました。一方で、チームメンバーとの密なコミュニケーションが困難を乗り越える大きな力になることを、改めて実感することができました。アプリを実際に形にしていく過程では、これまで触れたことのない技術やツールを活用する場面が多く、予想以上に多くの課題に直面しました。それでも試行錯誤を重ねながら、自分に与えられた役割を最後までやり遂げることができたことは、大きな達成感につながり、技術力の向上も実感できました。この貴重な経験を糧に、今後の案件でもより完成度の高い成果を生み出せるよう、さらに勉強していきたいと考えています。 ■武井開発工程を意識することの重要性を強く感じました。限られた時間の中で一部の機能だけに注目していたため、他の機能に目を向けることができず、後半になるにつれて問題が多発しました。AIを活用したシステムを構築してみましたが、指示を出した後に想定とは異なる動きをすることが多く、AIに関する知見がまだ十分ではないと痛感しました。今後さらに学びを深めていきたいと感じる良い機会となりました。 ■野上今回のHackathonでは、限られた時間の中で多くのことを吸収しようと工夫しながら取り組みました。実際に手を動かすことで学びが深まり、チームのアイデアにも刺激を受けて楽しく参加できました。一方で、インプットした内容をうまくアウトプットする難しさも実感し、自分に足りない力を知る良い機会となりました。今後は、学んだことを形にする力を意識して強化していきたいです。 ■百野初めてのServiceNow開発ということもあり、当初は不明点が多く、戸惑う場面もありました。しかし、チーム全体で共通の目標に向かって主体的に行動し、積極的に知識を共有しながら協力することで、様々な課題を乗り越えることができました。試験勉強だけでは得られない、実際の構築において意識すべきポイントを体感できたことは、大きな収穫です。また、共同開発を通じてコミュニケーションを取りながら作業することで、チームワークの重要性を改めて実感しました。今回得られた知見や経験は、今後のプロジェクトにも積極的に活かしていきたいと考えています。 ■三澤Hackathonに参加したことで、業務ではなかなか触れる機会のない分野にも挑戦することができ、「ServiceNowにはこんな活用方法もあるのか」と驚く場面が多々ありました。業務での開発とは異なり、わくわくしながら新機能の開発に取り組むことができ、とても刺激的な時間でした。今回の経験を通じて、今後も楽しみながらServiceNowへの理解を深めていきたいと思います。そして、「ServiceNowに恋をする」を私のテーマとして掲げ、ServiceNowの魅力をもっと感じ取り、その魅力をこれからも積極的に発信していきます。 ■島貫新人が中心のチームで参加した今回のHackathonは、今までインプットが多い学習をしてきたメンバーにとってアウトプットを意識した、アイデアを形にする重要性を強く実感する機会となりました。アイデアは価値の源泉ですが、具体的な形にしなければ伝わらないため、実装や試作が不可欠です。ServiceNowのHackathonでは、AIを利用した開発環境によって、アイデアの試作を簡単に行うことを実感できたと思っております。また、限られた時間の中でチーム全員が協力し、形にする過程で技術力とチームワークの大切さを学ぶという貴重な体験を共有できたと思っております。【まとめ】プロトタイプアプリを簡単に作成8月18日からプロジェクトを開始し、2日程度のlab学習や初期設定を行ったため、約10日程度が実際の手を動かしてアプリを開発できた期間になります。 直接開発に関わる部分は主として新人および先輩の2年次社員が作成し、タスク管理は2年次社員が行いました。CTAの島貫は課題、要件の深堀りおよび外部リソース調整や発表資料、記事作成を担当しました。今回、期間内にプロトタイプを完成できたことは、ServiceNowを使うと AIや他システム統合を含むアプリケーションについて、アイデアを形にすることが簡単できることを若手社員が経験できた貴重な場となりました。 この場を借りて、AIの使えるServiceNow環境を準備いただき、Hackathonを企画いただきましたServiceNow Japanの事務局の皆様に感謝申し上げます。また、2025年の新人教育プログラムを急遽変更いただきました、DTSのServiceNow推進 教育担当の柔軟な対応に御礼申し上げます。今後、内部で振り返りを行い開発でできた点、できなかった点を明らかにして次のプロジェクトに生かしていきます。 終わりにDTSは「DTSマネージドサービス for ServiceNow」において、「内製化を進めたいが、メンバーの育成が進まない」といったお客様の課題に対し、伴走支援のサービスを提供しております。内製化には、今回のような経験が浅い担当への支援も含まれておりますので、ご興味のあるお客様についてはぜひお気軽にお問い合わせください。また、DTSは2025年10月22日(水)、23日(木)に開催される「ServiceNow World Forum Tokyo 2025」へ出展いたします。ブースにはDTSのServiceNowの難関資格を持つエバンジェリストとスペシャリストがご案内します。DTSブースへのお立ち寄りを心よりお待ちしております! DTSマネージドサービス for ServiceNow | ServiceNow®導入支援サービス「ServiceNow World Forum Tokyo 2025」に出展  

その他
ServiceNowと他の「ノーコード・ローコードツール」との違いを解説します

ServiceNowと他の「ノーコード・ローコードツール」との違いを解説します

ワークフローの自動化・効率化を図ろうと、DXをはじめとする取り組みを進めていると、「社内のITリソースに限りがある」「外注ベンダーはコストがかかる」という課題が生じます。そのため非IT担当者でもシステム構築ができる「ノーコード・ローコードツール」を活用して、内製化を検討している企業が増えています。 「ServiceNow」はノーコード・ローコードで開発できるうえに、組織の枠組みをまたいだワークフローを構築できる点が魅力です。この記事ではServiceNowについての概要やその他のノーコード・ローコードツールとの違いを解説します。ServiceNowとは?ServiceNowは、企業活動における複数の組織やさまざまな業務・サービスなどを、デジタルワークフローで統合・自動化できるプラットフォームです。ビジネスシーンにおいて、営業やマーケティング、人事など、それぞれの部署ごとに必要とする機能は異なります。そのため部署同士のデータやワークフローなどは分断されており、連携を図ることが難しいという課題を抱える企業も少なくありません。ServiceNowは、これらの異なるシステムを横断して、ひとつのプラットフォーム上で稼働できる点が魅力です。 また、ServiceNowでは優れたUIのノーコード・ローコードの開発環境があり、専門的なプログラミング知識がなくても、ドラッグ&ドロップなどの直感的な操作でアプリケーション開発やワークフローの自動化が可能です。 【ServiceNowの特長】 アプリケーションを統合できる データを一元管理しタイムリーに可視化できる 優れたUIのノーコード・ローコードの開発環境があるノーコードとローコードとは?ServiceNowはノーコード・ローコードで開発可能なツールですが、単にそれだけに留まりません。他のノーコード・ローコードツールと比較したServiceNowの優位性については後述しますが、まずは「ノーコード開発」「ローコード開発」についての概要や、懸念点を把握しておきましょう。ノーコード開発とはノーコード開発とは、コーディングを一切行わずにシステムを構築する手法です。構築済みのテンプレートを選んだり、ドラッグ&ドロップなどの操作をしたりするだけで、アプリケーションやWebサービスの開発ができます。ノーコード開発は、プログラミングの知識やスキルがないユーザーでも、システム構築を可能にします。しかし誰でも利用できるようにシンプルな設計になっている分、他のアプリケーションと連携が困難だったり高度な機能を提供できなかったりといった課題もあります。ローコード開発とはローコード開発とは、最小限のコーディングのみでシステムを構築する手法です。ゼロから構築する必要がないため、開発期間を短縮できる点が魅力です。また、ノーコード開発と比べて、一定のカスタマイズができるため拡張性も備えています。ただし、カスタマイズ性や利用できる機能は限定されているため、特殊な設定や高度な機能を構築する場合は対応しきれない場合もあります。ノーコード・ローコードのメリットノーコード・ローコードのメリットを以下にまとめました。 作りこみが少なく簡単にアプリケーションの作成ができるノーコード・ローコードのメリットは、コーディングによる作り込みが少ない、あるいは全く必要とせずに、簡単にアプリケーションを作成できることです。すでに用意されているテンプレートを使用したり、少しコーディングを加えたりするだけで作成できるため、ビジネス部門の担当者など非エンジニアでも開発を進められます。スクラッチ開発と比べて開発スピードが早いノーコード・ローコード開発の大きなメリットは、その圧倒的な開発スピードにあります。ゼロからすべてを構築するスクラッチ開発とは異なり、既製のテンプレートなどを活用することで、短期間でのアプリケーションリリースが可能です。開発スピードの速さは、市場の変化に素早く対応し市場で競争力を保つ上で非常に有利に働きます。スクラッチ開発と比べてコスト削減ができるノーコード・ローコードは、スクラッチ開発よりもコスト削減できることも大きなメリットです。ノーコード・ローコードなら高度なITスキルを必要としないため、IT担当者を社内で確保せずにすみ、外注ベンダーに依頼することもなくなります。またスクラッチ開発より開発期間を大幅に短縮できることも、コスト削減につながるでしょう。ServiceNowにおける優位性ノーコード・ローコードのメリットを理解したうえで、ノーコード・ローコードと比較した「ServiceNow」の優位性について見ていきましょう。他のシステム連携が容易にできるServiceNowは、他のシステム連携が容易に行えます。ServiceNowは他システムの連携を可能にする「API」が充実しているため、さまざまなシステムと接続できるのがメリットです。分断されていたシステムを統合し、部門や社内、社外向けの業務までも含めて、シームレスな環境を作り上げます。ノーコード・ローコードでは簡単に対応しづらい、柔軟なカスタマイズを実現できることが魅力です。サイロ化を解消しビジネス戦略全体の整合性を保てるServiceNowのノーコード・ローコード開発は、部門ごとに異なるツールやデータベースによる「サイロ化」を解消します。これにより、全社的なビジネスプロセスとデータをServiceNowプラットフォーム上に集約し、全社的なデータの一元管理と可視化が可能になります。結果として、各部署が参照する情報源が統一され、ビジネス戦略全体の整合性を保ちやすくなる点が、ServiceNowにおけるノーコード・ローコード開発の大きなメリットです。内製化に最適社内でシステム開発を進めるなら、ServiceNowが最適です。ServiceNowは、簡単に自社に合わせたカスタマイズができます。一般的なノーコード・ローコードツールはそもそもテンプレートが少なく、カスタマイズするにも制限があったり難易度が高かったりすることが多いです。しかしServiceNowなら、実績のあるテンプレートがベストプラクティスとして豊富に揃っていることに加え、優れたUIでマウス操作だけで設定・変更できる開発のしやすさも備えています。ServiceNowの市場ポジションシステムやツールを比較・検討する際は機能面だけでなく、市場ポジションを調べ、どのように評価されているかを知ることが大切です。ServiceNowは、市場ポジションの評価方法として有効な「マジック・クアドラント(Magic Quadrant)」において、複数の部門(ITサービス管理ツール分野など)で「リーダー」を獲得しています。マジック・クアドラントとは、ITアドバイザリー会社のガートナー社が示す、市場調査レポートです。クアドラント(4つの象限)に分類し、以下のようなマトリクスを用いて、特定市場における競合ベンダーの相対的な位置づけを表しています。「マジック・クアドラント」の4象限(参考:ガートナー) マトリクスの右上に位置するほど、市場のリーダーであることが視覚的にわかるようになっています。ServiceNowは複数の部門でリーダーポジションに位置しており、「ビジョンを実行し、将来のポジションを確立している」と、市場ポジションの観点からも高く評価されています。【まとめ】ServiceNowならワークフローの効率化が提供できる社内のデジタル化を進めるにあたって、開発コストや時間、ITリソースなど、さまざまな課題があるはずです。また部署ごとでシステムを構築できても、それぞれが分断されて連携が図れない問題を抱える企業も少なくありません。ServiceNowであれば、ビジネス全体を包括できるシステム構築を、簡単・迅速に行えます。「ノーコード・ローコードツールで内製化したい」「すべてのビジネス機能をカバーしたい」方は、株式会社DTSにご相談ください。

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サイロ化解消には「ServiceNow」の導入!サイロ化解消に繋がる理由を解説

サイロ化解消には「ServiceNow」の導入!サイロ化解消に繋がる理由を解説

組織内における部門間の壁、いわゆる「サイロ化」に悩む企業が増加しているのをご存じでしょうか。そして、サイロ化を解消する強力なソリューションとして注目を集めているのが「ServiceNow」です。 そこで今回は、部門横断的な情報共有を実現し、業務効率を大幅に向上させるServiceNowの特長ならびにサイロ化解消への効果について解説します。サイロ化とは? 組織内の各部門が独立して活動し、他部門との連携や情報共有が不足している状態を指します。サイロ化が発生する要因は、部門固有の目標や評価基準の設定にあります。各部門が自部門の成果のみを重視し、全社的な視点や他部門との協力関係を軽視するためです。 また、部門特有の専門用語や業務プロセスが確立されることで、他部門とのコミュニケーションが困難になる点も大きな要因といえるでしょう。 このように、サイロ化は組織の成長や変革の大きな障壁となり、業務効率の低下やイノベーションの停滞を引き起こす深刻な問題です。組織におけるサイロ化の詳細についてはこちらをご覧ください。サイロ化を解消しない場合のリスクサイロ化の放置は、組織全体に深刻な影響をおよぼします。まず、部門間のコミュニケーション不足により、重要な情報が適切なタイミングで共有されず、意思決定の遅延や誤った判断につながるかもしれません。 また、各部門が独自のシステムやプロセスを採用することで、重複投資や運用コストの増大を招きます。さらに、部門ごとに異なるデータ管理方法を用いれば、データの整合性が失われ、全社的な分析や戦略立案に支障をきたす可能性も高まるでしょう。 以上の点からもわかるとおり、デジタル化が加速する現代において、サイロ化の放置は、組織のアジリティを著しく低下させ、競合他社との差を広げる要因となるのです。サイロ化の解消にはServiceNowの導入がおすすめ組織のサイロ化を効果的に解消する手段として、ServiceNowプラットフォームが注目を集めています。ServiceNowは、企業の業務プロセスを統合的に管理するクラウドベースのプラットフォームです。部門間の壁を取り払い、シームレスな情報共有を実現するソリューションを提供しています。 ServiceNowの特長は、ITサービス管理(ITSM)を中核としながら、人事、財務、カスタマーサービスなど、企業のさまざまな業務領域をカバーする包括的なアプローチが可能な点です。単一のプラットフォーム上で複数の業務プロセスを統合管理するため、部門横断的な情報共有と業務効率化を促進します。 また、AIやワークフローの自動化機能により、定型業務の効率化も実現できます。さらに、ServiceNowは直感的なユーザーインターフェースを採用しており、専門的な知識がなくても容易に操作が可能です。部門や役職を問わず、誰もが必要な情報にアクセスし、円滑なコミュニケーションを図れる環境を整えられます。ServiceNowがサイロ化の解消に繋がる理由サイロ化に悩む企業にとって、ServiceNowの導入はさまざまなメリットをもたらします。それでは、ServiceNowがサイロ化の解消にどのような影響をおよぼすのか、詳しく解説します。全社データを一元管理できるためServiceNowのサイロ化を解消する最大の特長の一つは、全社データを一元管理できる点です。情報を一元化することで、部門間の情報共有を円滑にし、連携を強化できます。 例えば、従来の部門ごとのシステムでは、顧客からの問い合わせに対して、営業部門は顧客の購入履歴、サポート部門は過去の問い合わせ履歴、開発部門は製品の技術情報など、それぞれ別のシステムで確認する必要がありました。 しかし、ServiceNowを導入することで、これらの情報を一元管理し、部門間でリアルタイムに共有することが可能になります。 顧客から「製品の使い方がわからない」という問い合わせがあった場合、サポート担当者はServiceNow上で、顧客の購入履歴や過去の問い合わせ履歴だけでなく、製品の技術情報を瞬時に確認し、的確な回答を提供できます。 もし、技術的な問題で、開発部門にエスカレーションした場合でも、開発部門は顧客情報をすぐに把握できるため、迅速な問題解決に繋がります。 このように、ServiceNowでデータを一元管理できることによって、サイロ化の解消を促進します。部門の壁をまたぐワークフローを最適化・可視化できるためServiceNowは、部門をまたぐ業務プロセスを可視化し、ボトルネックを特定するのに役立ちます。例えば、顧客からのクレーム対応プロセスを考えてみましょう。 従来のシステムでは、クレーム情報が各部門のシステムに分散しており、対応状況の把握や責任の所在が不明確でした。 しかし、ServiceNowではクレーム対応のワークフローを、部門ごとではなく全社で統合できるため、各部門の担当者がServiceNow上で状況を更新でき、プロセス全体を可視化できます。 これにより、クレーム対応の遅延が発生している場合、どの部門で遅延が発生しているのか、原因は何なのかを容易に特定できます。特定の部門での承認待ち時間が長いことがわかれば、承認プロセスの見直しや担当者の増員などの対策を講じることができます。 このように、ServiceNowは業務フローを可視化することで、部門間の連携における課題を特定し、改善を促進します。あらゆるシステムとの連携ServiceNowは、API連携やコネクタを利用することで、既存のさまざまなシステムと柔軟に連携可能です。そのため、現在利用しているシステムを無理に置き換えることなく、各部門が利用している基幹システムや特定業務システムといった、多様なシステムと情報連携が簡単にできます。 例えば、企業にはIT部門の資産管理システム、人事部門のタレントマネジメントシステム、財務部門の会計システムなど、多くの専門システムが存在します。サイロ化された環境では、これらの異なるシステム間の情報連携が難しく、データの二重入力や情報不整合が発生する原因となります。 ServiceNowを導入すれば、これらのシステムから必要なデータを自動連携させたり、機能をつなげたりすることが可能です。さらに、各部門が共通の画面を操作しながら仕事を進めることもできるため、業務効率が大幅に向上します。ServiceNowと他のソリューションとの違い サイロ化解消のための選択肢は、ServiceNow以外にも複数存在します。しかし、ServiceNowがもっとも包括的かつ効果的なアプローチを実現しています。 それでは、他のソリューションと比べてどのような違いがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。 Jira Service ManagementJira Service Managementは、ITサービスマネジメント(ITSM)ツールです。特に、開発チームと運用チーム間の情報共有と連携の強化に重点をおいています。導入やカスタマイズが比較的容易であり、小規模な組織や特定の部門での利用に適しています。一方で、企業全体の幅広い業務領域をカバーできるかというと、限定的になります。 OutSystemsOutSystemsは、ローコード開発プラットフォームとして、新たなアプリケーションを素早く開発して業務プロセスを改善することに強みがあり、部門ごとに異なるシステムを統合するアプリケーションを迅速に開発できます。一方で、既存業務に対して簡単に使用できる、パッケージ化された標準アプリケーションなどを豊富に持っているかというと限定的です。 これに対してServiceNowは、ITサービス管理からHR、財務まで、企業全体の業務を統合的に管理でき、多種多様な業務に対応する標準アプリケーションを豊富に提供しています。このように、特定の部門の効率化や個別アプリケーションの開発にとどまらない統合プラットフォームとして、真のサイロ化解消を実現します。豊富な実績と充実したサポート体制も、ServiceNowを選択する大きな理由といえるでしょう。【まとめ】サイロ化を解消したい場合は「ServiceNow」本記事では、組織のサイロ化の概念から「解消方法」として、ServiceNowが効果的である理由を解説しました。ServiceNowは、プラットフォーム上での一元管理、業務プロセスの最適化、他システムとの連携により、部門間の壁を取り払います。現在、組織のサイロ化に課題を抱える企業は、ぜひServiceNowの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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