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【イベントレポート】ServiceNow World Forum Tokyo 2024に出展しました!

今回のテーマは「ビジネスの日常にAIを」2024年10月15日(火)~16日(水)の2日間、ザ・プリンスパークタワー東京にて、「ServiceNow World Forum Tokyo 2024」が開催されました。本イベントは、ServiceNow Japan合同会社が主催する年次イベントで、企業のデジタルトランスフォーメーションを推進する最新ソリューションやテクノロジーを紹介します。過去最大規模の開催となった今回、2日間計5,223名のゲストが訪れ、会場は活気に溢れていました。 ServiceNowのPremierパートナーである弊社は、Goldスポンサーとして出展し、業務改革に焦点を当てた5つのソリューションをご紹介。また、パートナーセッションでは弊社のServiceNow最高峰資格(CTA)認定者が登壇し、パネルトークを実施。イベントを通して、業界の最新トレンドや各社の事例を知ることができ、多くの来場者と直接お話をする貴重な機会を得ることができました。以下、当日の様子を厳選してご紹介します。基調講演イベントのオープニングを飾ったのはServiceNow Japanによる基調講演「ServiceNowのAIプラットフォームが創造するビジネス価値とその実現」。 ServiceNow Japan社長の鈴木正敏氏と、同社のCCOであるポール・スミス氏が登壇し、日本市場向けに展開される生成AI「Xanadu」の取り組みについて紹介しました。また、企業がAIをどのように活用しているかを示す事例も共有。デジタル化が企業の成長においてますます重要な要素となっていることが強調されていました。 さらに、株式会社野村総合研究所や株式会社荏原製作所など、計7社の大手企業のリーダーたちが登壇し、AIや自動化を活用した業務効率化や、パートナーシップを通じた新しい取り組みについて語られ、日本のデジタル変革に対する期待が一層高まっていることが伝わってきました。DTSブースDTSのコーポレートカラーである赤を基調にしたブースで、真っ赤なポロシャツを着用してお出迎え。ブースにお越しいただいたお客様からも「目を引くね」というお声をいただきました。  今回は環境に配慮し、ノベルティやチラシなどを配布してはいけないという制約がありましたが、1人でも多くのお客様と直接お話ししたいという熱意を持った呼び込みにより、ブースは大盛況でした!   ブースでは、DTSオリジナルサービスパッケージ「Simple-Start-Pack(シンプルスタートパック)」を中心に以下5つのソリューションを紹介しました。(ソリューション名クリックで詳細へ) ITサービスマネジメント Simple-Start-Pack IT資産・脆弱性管理ソリューション アドバンストコンタクトセンターソリューション エンタープライズ人事総務ソリューション 戦略的ポートフォリオ管理ソリューション今年度から、IT Service Managementのライセンスと初期導入サービスをセットにした「Simple-Start-Pack」および、戦略目標に基づくプロジェクトとリソースの最適化が行える「戦略的ポートフォリオ管理ソリューション」を新たに追加。ServiceNowの初期導入はもちろん、拡張の検討についても活用例をご案内できたかと思います。特に「Simple-Start-Pack」に関しては、スモールスタート・クイックウィンというキーワードからも多くのお客様に興味を持っていただくことができました。その他、展示ソリューション以外でも業務改善に関するお悩みやServiceNowについてのご相談について会話をさせていただき、当社の「技術革新」と「顧客ニーズに応える姿勢」を強くアピールできた場になりました。Partner Forum2日目に行われた、ServiceNowのパートナーによるパートナーのための講演会「Partner Forum」では、弊社のエバンジェリストである島貫がパートナーパネルトークにて登壇。ServiceNow Japanの司会者による質問に対し、DTSとその他パートナー2社のエンジニア代表者が回答する形式で進行されました。  テーマは「チャンピオンに聞くServiceNowビジネスの醍醐味とは」で、ServiceNowでのAIの活用可能性や協業の未来、そしてスキルの価値を問う内容でした。 その中で、ServiceNow最高峰資格(CTA)認定者である島貫は、資格認定にフォーカスし、CTA取得を通じて得た知見と、それがどれほど業務やキャリアに役立っているかについて発言。 CTAを取得したことで自身の中に生まれた変化についても触れながら、より広い視点から顧客への提案が出来るようになったこと、自信をもって提案に臨めるようになったことを挙げ、技術力の向上はもちろんのこと、学びがもたらす多面的な成長が専門分野を越えて大切であるということを語りました。そして、自身がDTSの技術者育成にも深く関わっており、特に若手の育成に力を入れている点を踏まえ、ServiceNowのスキルを持つことの意義について、エンジニアやコンサルタントに向けてメッセージを送りました。また、「DTSも日本のServiceNowのエコシステムに貢献する」という言葉により、ServiceNowのさらなる発展と活性化へ参画する意欲も強く発信できたと思います。最後に昨年度に引き続きWorld Forumに参加し、我々は新たな技術トレンドや業界の動向を直接体感できる貴重な経験をすることできました。ServiceNowのAI技術を活用したソリューションや業務改革に関する最新の取り組みについて、パートナー企業や参加者との情報交換を行ったことで今後のビジネス戦略における気づきを得られました。 また、多くのお客様と直接対話を重ねる中で、ニーズに即した具体的なソリューション提案ができたことは、大きな成果と感じています。今後さらに多くの企業の業務改革を支援できる可能性を実感しました。PartnerForumなどで、弊社の技術力や顧客ニーズに応える姿勢を改めてアピールできたことも大きな成果の一つです。今後もServiceNowとの連携を強化し、デジタルトランスフォーメーションの推進に貢献していきたいと考えています。 最後に、参加者の皆さま、主催者の方々、そしてパートナー企業に心より感謝申し上げます。今後もさらに進化し続けるべく、尽力してまいります。

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【イベントレポート】ServiceNow Knowledge 2024 in Las Vegasに参加しました!

2024年5月 アメリカ・ラスベガスにて、ServiceNow Knowledge 2024が開催されました。本イベントはServiceNow主催イベントとして世界最大級。昨年よりさらにパワーアップし、全世界から約2万人以上のお客様やパートナー企業が参加。日本からの参加者も過去最高の300名を超えました。初日の日本Welcome partyでは例年参加されている方々と事前に交流ができ、貴重な情報交換の場となりました。 今回のイベントテーマは、「Put AI to Work for people」。3日間のイベントでは、ServiceNow AIがどのように企業や組織の働き方を変革するのか、基調講演やデモ、セッションなどを通して紹介されました。広大な会場では、数百規模のセッションが開催され、満席となる会場も多くあり、熱気に包まれている印象でした。EXPOセッションを含め、会場では日本のフォーラムでは目にしないようなAIを使った様々な展示もあり、非常に興味深いものでした。今回はその一部をレポートいたします。   HackZone一際賑わっていたのが、ServiceNowで実現可能な技術を体験できるHackZone。こちらは、見ていて楽しいものばかりで、ServiceNow を活用したIoT Gardenや、ServiceNow の在庫管理とAI機能によるレゴ仕分けの腕前など、日常的なタスクが特別な体験に変わる様子を楽しめ、まるでテクノロジーのワンダーランドに足を踏み入れたような気分でした。 IoT Garden 植物にいつ水やりが必要かを追跡することができるServiceNowプラットフォームが展示されていました。 AIBOTドリンカー 好みのドリンクをタッチパネルで注文すると、AIが自動でドリンクを作って提供してくれました。年々進化しているようなので、来年がどんなものになるのか楽しみです。基調講演のポイントはココ!各業界におけるAI活用の最前線ServiceNow本社CEOの Bill McDermott氏はじめ、ServiceNow本社幹部やお客様による基調講演では、金融、IT、公共など様々な業界における、ServiceNowの最新活用事例が紹介されました。世界規模のServiceNow活用、その最前線のダイジェストをご紹介します。Put AI to work for people:AIを人々のために活用する広大な会場が人で埋め尽くされた初日のメインステージキーノートでは、ServiceNow本社CEOのBill McDermott氏が「Put AI to work for people」をテーマとして、Now Platform®でビジネスの未来を築くことについて、経営幹部全員とのディスカッションを披露しました。 Bill McDermott氏は、「ビジネスのあらゆる場面で役立つAI」をテーマに、自社ソリューションに加え、他社ソリューションとも連携するNow Platformに生成AIを組み込むと発表。あらゆるユーザーの業務効率化を加速度的に向上させることで、ServiceNowはビジネス変革のためのAIプラットフォームへと進化を続けていくと熱く語りました。 ステージでは、ベーカリーショップの生産、廃棄などの管理をAIで自動化するデモを披露。その他にもNow Platformの生成 AI、IntegurationHub がどのように活用できるかなど、AIが企業や組織の働き方を変革するための具体的なアイデアが共有さました。引き込まれるようなスピーチに圧倒されつつも、AIがどのように私たちの身近に活用されるのか、具体的なイメージが膨らみました。   Innovating with the ServiceNow platform and workflows:ServiceNowのプラットフォームとワークフローを活用したイノベーション2日目のメインステージキーノートでは、President兼COO CJ Desai氏が、Now Platformの最新機能について紹介。その1つとして、ServiceNowのAIチャットボット「Now Assist」とMicrosoftの「Copilot」の統合が紹介されました。 デモではMicrosoft TeamsからCopilotを使って、NowAssistに対してPCの買い替えサイクルポリシーの確認や、新しいPC注文などの要望が届くと、ServiceNowからオーダーカードを引っ張ってくる動作を披露。それぞれのAIチャットボットを行き来する必要がなくなり、作業時間が効率化できるようになる様子がデモンストレーションされました。このように異なる生成AIエージェントが文脈を理解しながらやりとりできるのは業界初とのことでした。 さらに、NVIDIAとの戦略提携による新機能では、Now Assistを活用したリアルタイムアバターがユーザーの個人情報や文脈を把握したコミュニケーションを行って高速サービスにアップグレードするデモを披露しました。 また、Now Platformにおいての6カ月に1度の大きなリリースについて、最新版は、3月に発表した「Washington D.C.」、その次は「Xanadu」(モンゴル帝国時代の都市)、2025年春には「Yokohama」(日本の横浜市)となることもこの場で発表されました。 Accelerating Innovation with Creativity & Connection:創造性とコネクションでイノベーションを加速3日目のメインステージキーノートでは、受賞歴のあるテレビシリーズ「シッツ・クリーク」で有名な文化的アイコン、Dan Levy氏とグラミー賞受賞ミュージシャンのJon Batiste氏が、ServiceNow®の最高戦略・企業業務責任者Nick Tzitzon氏とともにステージに登場し、ディスカッションを行いました。  ディスカッションでは、人工知能などのテクノロジーが人間の創造性を補完してビジネスの成長と文化的影響を促進する方法について語りました。独自の視点で、テクノロジーが創造のプロセスにどのように挑戦し、それを豊かにするのか、そして最終的には人間の状態とビジネス変革を加速させる影響について議論が行われました。 Dan Levy氏やJon Batiste氏の優れたクリエーターの議論では、この新しいAIの時代においても、人間の表現がかけがえのないものであることが語られ、最後の歌とピアノの演奏では、改めてその才能の豊かさを目の当たりにし、美しい音色に心動かされました。演奏後には、会場からは大きな歓声が上がりました。未来へ!進化し続けるServiceNowまず今回のイベントに参加して感じたのは、世界中でファンを増やし続けている、ServiceNowに対する参加者の熱量です。会場では、基調講演を始めセッション等でも、日本ではあまり聞くことがないような登壇者への歓声が飛び交っており、会場も非常に盛り上がっていました。また、世界各国から様々な業界の方が集まっており、各業界の先進的な事例を知ることができました。これにより、世界のスピード感、挑戦力、そして先進的な技術力を実感し、日本よりもAIの活用が進んでいることを改めて認識しました。さらに、企業や組織の働き方を変革するためにAIをどう活用するかについて、今後の課題として深く考えさせられる体験となりました。 今回、ラスベガス現地で体感したグローバル規模のServiceNowの魅力とその高いクオリティを、今後も日本のお客様にご提供していきたいと思います。これからも進化し続けるServiceNowの最新情報をお届けしてまいります。 

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【DTSのシニアスペシャリストがServiceNow最高峰資格を取得】「あの機能、こんな風に使ってみては?」~CTA認定者が語るServiceNow~

【DTSのシニアスペシャリストがServiceNow最高峰資格を取得】「あの機能、こんな風に使ってみては?」~CTA認定者が語るServiceNow~

ServiceNow最高峰の資格として知られるCertified Technical Architect(CTA)。世界中のITスペシャリストが憧れるこの資格を、この度DTSの島貫航二が取得しました。国内パートナーでCTAに認定されたのは島貫で4人目。社としてはDTSが3社目です。 ServiceNowへのより深く包括的な理解を備えたCTA認定者の主導で、お客様のDXビジネス変革を一層強力に加速させていく力を得たDTS。今回はDTS技術者のリーダーとして、そして日本のDXを牽引していく存在として、今後の活躍が期待される島貫にインタビュー。CTAとServiceNowについてお伝えします。プロフィール島貫 航二(しまぬきこうじ)テクノロジー&ソリューションセグメント デジタルソリューション事業本部 デジタルビジネス事業部 ServiceNow推進担当シニアスペシャリスト 2001年入社。入社後、大手通信事業者様のデータセンタ事業支援案件(国内、海外)に配属、その後ReSM plus(ServiceNowを基盤に開発されたDXソリューション)の追加機能開発プロジェクトを経て、お客様向けのServiceNow導入担当となる。導入担当として大手メーカー系企業様のServiceNow導入を実施。  CTA(Certified Technical Architect) 取得までの長い道のりQ.この度はCTA認定、おめでとうございます!CTAを取得するためには厳しいCTAプログラムを修了しなければならないということですが、どのようなプログラムだったのでしょうか?CTAは ServiceNow Expert Programsのひとつです。ServiceNowに関する様々な資格の中でも最も取得が難しく、認定者の数もわずかです。資格取得のためには所定のプログラムを修了し、最終試験に合格しなければなりません。 ServiceNowは多くのスペシャリストによるサポートで成り立っており、それぞれに資格が必要です。最も数の多いのがシステム管理者であるCSA、次にアプリケーション開発者のCAD、そしてServiceNow製品導入スペシャリストのCIS。さらにその上にSUITEと呼ばれる機械学習、チャットボット、パフォーマンスアナリティクスのアプリケーションスペシャリストもいます。そして最上段に位置するのがエキスパートであるCMAとCTAです。   CTAの役割は大きく4つあります。 テクノロジー戦略とロードマップの作成 拡張性のあるプラットフォームの技術設計と構築 リーディングプラクティスに従った、技術的な意思決定の支援 プラットフォーム健全性の確保とアップグレードしやすい環境の維持つまり、お客様のビジネス課題を「より広い視野」で、「より深く」、「より中長期的な視点で」解決する術を、ServiceNowを通じてご提案できるのがCTAなのです。 CTAプログラムでは、この4つの役割を遂行するために必要な知識を得られるようなテーマを与えられます。そしてグループメンバーとの論議やプレゼンテーションを通して、テーマの理解はもちろん、プレゼンテーションの実践を学んでいきます。Q.知識の習得だけではなく、プレゼンテーションの訓練もあるのですね。プログラムの様子をもう少し詳しく教えていただけますか?私が参画したCTAプログラム では32個のテーマについて学習しました。学習は反転授業と呼ばれる方式で行われ、新しい知識の習得は基本的に事前学習で行い、レッスンではクラスメイトとの論議などに時間を費やしました。週に3つ程度テーマが与えられ、下記のようなタスクを行います。 個人学習や追加情報の理解度を測る小テスト ケーススタディへの提案とその根拠についてグループで論議し、提案方針を決定 代表者がグループプレゼンテーションの資料を準備し、発表(録画) 録画されたプレゼンテーションを他のメンバーが評価し、フィードバック 仮想コラボレーションセッション(VCS)。講師から指名されたチームがプレゼンテーションを実施し、リアルタイムでの質疑応答やディスカッションを行う。ちなみに、プレゼンテーションの評価はチームメンバーや講師だけではなく、AIからも行われます。私のAI評価は英語のSpeaking Rate(話し方の評価)が「悪い」、「発言数が少ない」というものでした(笑)。AIに評価されるなんて、ServiceNowのプログラムならではの経験でしたね。 そして、すべての学習に参加して、ようやく最終試験の受験が認められます。最終試験は2つのケーススタディについて30分毎のプレゼンテーションを行い、プレゼンテーションの内容と質疑応答すべてが評価対象となります。 プログラムは学習12週、最終試験1週、計13週です。私の場合11月中旬からの受講だったため、間にクリスマス休暇、ニューイヤー休暇、祝日を挟み、プログラムが終了したのは3月上旬でした。約4か月間のプログラム、合格の認定をいただいたのは試験のさらに1か月ほど後でした。長い道のりでした! Q.合格通知を受け取られた時の気分は格別だったことでしょうね!そもそも、何をきっかけにこの難関CTAプログラムに参加されたのでしょうか? 2019年からServiceNowの導入に関わっていますが、「もっとServiceNowを知りたい」と思ったことがCTAプログラム参加のきっかけです。そもそもCTAプログラムを知るきっかけは、日本で最初にCTAを取得されたアクセンチュアの神原様のブログを拝見したことです。私もServiceNowの資格を既にいくつか持っていましたが、ブログの内容を見て「CTAプログラムはCISなどの研修とは別次元で面白そう。私も受講してみたい!」と思いました。 Q.CTAプログラムはすべて英語ですが、英語への懸念はありませんでしたか?もちろんありました。しかし内容が面白そうでしたし、過去の経験もあるので「何とかなる!」と決心し、上司を説得して申し込みました。とは言うものの、3週目あたりまではリスニングで苦戦し、上司にもテーマの難易度と言語の壁の高さを共有しながらの参加でした。講師からもアドバイスをいただき、周りの皆さまのサポートのおかげでCTAプログラムを完遂することができたと感謝しています。Q.CTA取得は、国内パートナーでは島貫さんが4人目、社としてはDTSが3社目とのこと。はい、私が合格したことにより、結果としてアクセンチュア様、NTTデータ様に続き、DTSが国内パートナーとして3社目のCTA認定者輩出企業となりました。CTAを取得するまでの道のりで、ServiceNowへの知識や実装のイメージも格段に深まりましたので、会社としてもより高品質なサービスを、ServiceNowを通じてご提供できるようになると思います。 今回APJ(アジア・パシフィック・ジャパン)地域では日本からの参加者は私だけでしたが、今後日本からも参加者が増え、日本のCTA認定者が増えていくと良いですね。そして、日本企業でのServiceNow活用が高まり、DXの活性化が加速してくことを期待しています。 また、合格という成果を出すことができたので、CTAプログラム参加に投資いただいた会社の期待に応え、次に続くDTS候補者の挑戦へと繋ぐことができたのでは?と、少し安心しています。DTSグループのServiceNow人材は100名を超えており、どんどん大所帯となっています。後輩からも注目され、頼りにされるよう、これからも継続して学習していきます。ServiceNowの見方、どう変わった?Q. CTAプログラム後にServiceNowの見方は変わりましたか? はい、大きく変わりました。今まではITSM, CSMやFSMのような製品中心で見てきましたが、プログラム受講後は、製品を含めたServiceNowがプラットフォームとして、将来も継続して価値を提供し続ける点を意識するようになりました。価値を創出するためにはどのようにあるべきなのかを最初に考えるようになり、考慮すべきテーマを導入前、導入中、導入後といったそれぞれのフェーズ単位で意識する視点を手に入れることが出来ました。このあたりが変わったポイントです。 次の課題としては、White Paper、Solution Brief、Success Workbook、Now Createなど、公開されている文書の理解を深めること。お客様に全体をご覧いただいた上で、今すべきことを分かりやすくご案内すること。そしてお客様のDXを支援できるServiceNow導入を効率的に行い、効果を早期に出すこと。このあたりをスマートに実施できるようになることが、私の次の目標です。Q.お客様にさらに効率的で有益なサービスをご提供できるようになりますね。その他に、プログラムに参加されたことで何か発見はありましたか?CTAプログラムの個人学習教材の中には、ServiceNowでも今まで触れなかった機能、知らなかった技術が多数あり、ServiceNowをもっと知りたい!という「沼」がさらに深くなりました。自身で触ってみたい「やりたいことリスト」がさらに膨れ上がり、時間を見つけて消化していますが、「あの機能、こんな風に使ったら面白いかも」と寄り道することが多々あり難儀しています(笑)。ServiceNowには自分の知らない機能がまだまだたくさんあることに気が付くことができた --- これがCTAプログラムに参加したもうひとつの成果です。 今後はインプットだけではなく、学んだことや検証したことなどを積極的にアウトプットしていきます。そして「ServiceNowの技術ならDTS」と皆様に言っていただけるくらいの存在になりたいですね。  とても大きな目標ですね! これからの島貫さんのご活躍、そしてDTSからの更なるCTA認定者の誕生に期待しています。今日はありがとうございました。国内パートナーで4人目。先駆者として見事ServiceNow最高峰資格を取得した島貫。4か月にわたるプログラム参加で、ServiceNowに関わる知識だけではなく、プレゼンテーションの能力も磨かれたといいます。 その全てはお客様により良いサービスをお届けするため。「深まった知識はお客様の課題をより効率的に解決するために、鍛えられたプレゼンテーション能力は、それをより分かりやすくお客様に伝えるために使いたい。」と語ってくれました。CTA認定者という大きな存在を得て、DTSのServiceNow技術はさらに高度に、そしてお客様に寄り添ったものになるでしょう。  

その他
サービスデスクとヘルプデスクの違い/ServiceNowの活用法

サービスデスクとヘルプデスクの違い/ServiceNowの活用法

「サービスデスク」と「ヘルプデスク」は、問い合わせに対応するという点で共通しています。今回は、それらの違いや設置するメリットとともに、問い合わせ対応を含む多様な業務やシステムをひとつの共通プラットフォームにまとめ、自動で運用、一元管理できるクラウドサービス「ServiceNow(サービスナウ)」のITSMについて紹介します。サービスデスクとは?意味と役割を解説 「サービスデスク」は問い合わせ対応の一元的な窓口であり、ユーザーからの質問や各種申請、トラブルに関する問い合わせなどを受け、解決するためのサポートを行います。ITサービスの提供に際して設置される場合は「ITサービスデスク/ITヘルプデスク」とも呼びます。サービスデスクと「ヘルプデスク」という言葉は混同されがちですが、本来は組織の中で異なる目標を持ち、異なる役割を果たしています。サービスデスクとヘルプデスクの違いサービスデスクはユーザーからのあらゆる問い合わせを受け付け、解決まで一貫して責任を負います。サービスデスクで解決できない問題は適切な部門へつなぎ、得られた回答をユーザーに報告するまでが業務範囲です。つまり、ユーザーはサービスデスクに問い合わせれば、問題解決までサポートを受けられます。一方で、サービスデスクは問い合わせ内容を記録・蓄積し、ナレッジを管理するなど社内外のITサービスに関する情報を発信したりする役割も担っています。 ヘルプデスクは特定の分野の問い合わせ窓口として、寄せられた問題やリクエストなどに迅速に対処します。対応範囲は主にインシデント管理や故障修理のサポートに関する直近の問題で、範囲外の問い合わせは他部門へ回したり、受け付けないこともあります。つまり、ユーザーは発生した問題によって、どこに問い合わせるかを検討しなくてはなりません。また、問い合わせ先が適切でなかった場合、ユーザーは自ら問い合わせをし直し、別の担当者に改めて説明する必要があります。ITILにおけるサービスデスクITIL(Information Technology Infrastructure Library)とは、ITSM(ITサービスマネジメント/ITサービス管理)の成功事例を集め、フレームワークとして体系化した資料のことです。ITSMとは、ユーザーのニーズに合ったITサービスの提供と、その改善のために必要な活動全般を意味します。 ITILは、サービスデスクをヘルプデスクの進化版として、ITSMの中心的な機能のひとつに位置づけています。そして「サービスプロバイダとユーザー間の単一窓口」と定義し、顧客満足度に大きな影響を与える、極めて重要な機能であるとしています。サービスデスクが支えるプロセスには、インシデント管理、問題管理、変更管理、構成管理などが挙げられます。 なお、ITILは世界中の多く企業や組織で導入され、ITサービスを適切に運用・管理するために役立てられています。ServiceNowのITSMもITILに準拠しています。サービスデスクの代表的な種類サービスデスクの種類には次のようなものがあります。 ローカルサービスデスク 中央サービスデスク バーチャルサービスデスク フォロー・ザ・サンユーザーと近い場所に配置する「ローカルサービスデスク」は、現地で迅速かつ的確な対応を行える点が強みですが人員の確保が必要です。本社などのひとつの拠点に担当者と情報を集約する「中央サービスデスク」は、運営コストを抑えられますが、対応の遅れにより顧客満足度が低下するリスクがあります。複数拠点にいる担当者をバーチャル上で一元管理し、ユーザーからはひとつの組織に見える「バーチャルサービスデスク」は、コストを抑え柔軟な体制を作れる点が魅力である一方でサービスの品質を保つ工夫を要します。海外のサービスデスクと連携する「フォロー・ザ・サン」は、時差を利用して24時間365日稼働できますが、ルール作りやプロセスの整備を徹底することが重要です。サービスデスクを設置するメリット サービスデスクはユーザーと企業を結ぶ重要な接点であり、生産的な取り組みやサービスの起点です。商品やサービスに関する問題やユーザーの反応を把握できるほか、さまざまなメリットがあります。 単に「問題を解決する」のではなく、その有益性を最大化するためには、サービスデスク業務の基盤となるツールの導入がおすすめです。多岐にわたる膨大な情報を一元管理することが鍵となります。機能や操作の面で組織に適したものを選びましょう。顧客満足度・サービスの向上サービスデスクが適切に機能している場合、ユーザーの問題にすばやく対応し、円滑に解決できるため、満足度が向上します。顧客満足度の高まりは企業に対する信頼感を生み、リピーターの割合や利用頻度が増加するだけでなく、SNSやWEBサイト、オフラインでのクチコミによる新規顧客の獲得も期待できます。 ServiceNowのITSMは自動化された会話型チャットボットにより、時間やチャネルを問わず高品質なサービスデスクを提供します。問題を自動で分類し担当者を割り当て、インシデント対応の進捗状況も明確化できるため、迅速で漏れのないサービスが可能です。情報の蓄積・活用の強化サービスデスクを窓口として情報を集約すると、問い合わせの一元的な管理が可能になります。問題や解決手順などをデータベース化することにより、いつ誰が担当してもスムーズに対応できます。それに対してサービスデスクがない場合は、各部門に直接問い合わせが届きます。他部門や過去の回答を参照できず、解決策を調べて対応するまでのリソースを浪費するだけでなく、サービス品質や顧客満足度の低下につながる恐れもあります。 ServiceNowは複数のツールをクラウド上の単一のシステムから管理でき、データの共有・更新をシームレスに行えます。サービスデスク業務を最適化しながらデータを分析し、マーケティング戦略に活用することもできます。問題の予測・早期発見サービスデスクは問い合わせ対応のほか、情報収集や報告の役割も担っています。問題発生後に迅速な対応を求められるだけでなく、問題の早期発見や予防に関する能動的な取り組みも重要です。 ServiceNowのITSMは、早期警告システムとしても機能します。サービスに対するリアルタイムのレポートと分析を絶え間なく行い、オペレーションを監視し、複雑な問題も見つけ出します。異常なパターンや傾向を問題化する前に特定し、予防的な問題管理やメンテナンスを行うことで影響の最小化を実現します。また、原因を分析し、問題を根本から改善する方法を提供する機能も備えています。コストの削減・属人化の解消サービスデスクが一元的な窓口となることで、他の従業員が各々のタスクに集中でき、組織全体の業務効率化と生産性の向上につながります。また、データベースを参考に解決までの工数を抑えられれば、コストの削減に役立ちます。専門性の高い問い合わせ対応は属人化しやすい傾向にありますが、回答を用意して共有できれば誰もが対応できるようになり、教育や引き継ぎに関する業務負荷も軽減できます。 ServiceNowのITSMによりサービスデスク業務のプロセス(インシデント管理、変更管理など)を自動化すれば、さらなるコスト削減が可能となり、専門性のあるスタッフのリソースが最適化できます。まとめサービスデスクは企業のITサポートの中心であり、顧客対応の最前線でもあります。さまざまなメリットがありますが、不適切な運用はリソースの浪費や対応業務の属人化などの問題と隣り合わせともいえます。 その有益性を最大化するには、自社に適したツールの導入が鍵となります。ServiceNowのITSMはインシデント管理のほか、多くの業務を共通のプラットフォームに一元化し、既存のシステムとの連携も柔軟に行えるため、サービスデスク業務の強力な基盤となるでしょう。株式会社DTSはServiceNowのPremierパートナーです。ServiceNow専門のプロフェッショナルメンバーが、コンサルティングから戦略立案、導入支援、開発、運用・保守までワンストップでトータルサポート。ITSMの導入・実装も確実に支援します。

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ReSM plus開発実績 前編】DTSだからこそ実現できる日本クオリティのサービスとは?

【ReSM plus開発実績 前編】DTSだからこそ実現できる日本クオリティのサービスとは?

近年、企業における働き方が大きく変化し、在宅勤務やリモートワークなど多様なワークスタイルが当たり前になりました。このような変化に伴い、革新が求められていることのひとつが社内ヘルプデスクの在り方。どのようなワークスタイルの従業員に対しても、迅速に問い合わせに対応できる仕組みが求められています。 そのような中、多くのお客様にご支持いただいているのがDTSの自社ソリューションであるReSM plus。ReSM plusはServiceNowを基盤に開発されたDXソリューションで、社内ヘルプデスク代行とFAQシステムがひとつになった、DX時代の従業員サポートサービスです。 今回はReSM plusの開発と運用に関わった社員にインタビュー!他のサービスにはないReSM plusの特長と具体的な導入事例をご紹介します。今必要な社内ヘルプデスクの形とは?社内ヘルプデスクとは、社内の従業員からの問い合わせに対応する業務全般を指します。例えば社内システムの使い方を指南したり、PCのトラブルに対応したりといった情報システム関係の業務が当てはまります。会社員であれば誰でも一度はお世話になっているのではないでしょうか? 一方「ヘルプデスクにコンタクトしても繋がらない」、「繋がったとしてもたらい回し」といったイライラするような経験もまた、皆が一度は経験していること。これは社員側だけではなく、情報システム側からしてみても同じです。パスワードのリセット方法など、同じ質問に繰り返し対応することにばかり追われ、本業に集中することができないでいるからです。 さらにコミュニケーションチャネルやワークスタイルの多様化という、時代の変化も加わります。ペーパーレスやハンコレスという、新たなスタイルに進化する必要もあり、ヘルプデスクはもはや、これまでの形では対応しきれなくなってしまいました。 このような課題を解決すべく開発されたのがReSM plusです。社内からの問い合わせを有人ヘルプデスクが対応しながらFAQに情報を蓄積し最新化。従業員がFAQでいつでもすぐに自己解決できる仕組みを実現します。情報システム関連の問い合わせだけではなく、人事総務関連の問い合わせもカバーする、全く新しいタイプの従業員サポートサービスです。社内ヘルプデスクから従業員サポートデスクサービスへ!ReSM plusはこうして誕生した今回は、ReSM plusチームのメンバー5名にお集まりいただき、立ち上げ時の苦労から実際の導入事例、そして今後の展望まで、じっくりとお話を伺いました。プロフィール浅野 寛人(あさの ひろと)事業部長 (ITプラットフォームサービス事業本部 第三ITプラットフォームサービス事業部)1998年入社。入社後リース会社の運用PRJに配属。ITサービスマネジメント領域(オペレーション、運用管理、システム管理、サービスデスク)を中心に、インフラ構築や運用設計などを実施。その後不動産会社のITサービスマネジメント領域を既存ベンダーより移行し、運用プロセス再定義や端末更改、サーバ更改等も担当。新規サービスとしてReSM plusには企画から関わり、サービス立ち上げを成功に導いた。 佐野 彰(さの あきら)担当課長(ITプラットフォームサービス事業本部 第三ITプラットフォームサービス事業部 ITS第1担当)1998年入社。流通会社の運用プロジェクトに配属され、システム管理・運用管理を中心に従事。20名程度のプロジェクト管理を経験しながら、既存ベンダーからの業務移行を検討・計画立案・実施し、50名程度までプロジェクトを拡大。その後も複数プロジェクトを担当しマネジメントを経験。導入コンサル、導入時の運用設計を得意とする。 足立 綱貴(あだち つなき)担当課長(ITプラットフォームサービス事業本部 ITプラットフォームサービス営業部 営業企画担当)2002年入社。企業WAN/LANの設計構築業務に従事した後、セールスとしてReSMに加入。新規案件開拓を目的にReSMのウェブサイトを制作したことからマーケティング領域を担当することに。セールス&マーケティングの経験をもとにReSM plusの企画に参加し、現在は本部サービスビジネスのマーケティングを担当している。 林 誠(はやし まこと)担当課長(ITプラットフォームサービス事業本部 ITプラットフォームサービス営業部 ソリューション営業担当)2002年入社。入社後リース会社の開発PRJに配属。基幹システムの更改案件など、システム開発における全行程を経験。その後オープン系開発を中心に多数のPRJを担当の後、新規事業立上や海外支社設立・出向を経て、営業担当となる。ソリューション営業としてReSM plusの拡販に尽力中。 石井 健大(いしい けんた)プロジェクトリーダー(ITプラットフォームサービス事業本部 第三ITプラットフォームサービス事業部 ITS第1担当)2010年入社。入社後、研究機関の地震観測情報伝達システム更改案件に配属。同案件の維持保守、2回目の更改を主な担当として経験を積む。その後、顧客情報システム部門業務の移行や、顧客インシデント管理ツールとしてのServiceNow導入等を実施。ReSM plusの機能開発、顧客導入を担当している。  [caption id="attachment_668" align="aligncenter" width="1024"] ReSM Plusの開発メンバー。前列左より:石井 健大、佐野 彰/ 後列左より:足立 綱貴、浅野 寛人、林誠(敬称略)[/caption]Q. ReSM plusを考案されたきっかけは何ですか?浅野: 2017年当時、3人のメンバーで新規事業の企画に取り組んでいました。そのような時、メンバーのひとりだった足立さんがITSMに強いServieNowを見出して。主体としていた運用だけではなく、ITSM領域をもっと自分たちで作り込んでサービス化したら、当社の強味を活かしたサービスが出来るのではないかと思ったのです。 当時運用していたReSMでは、ヘルプデスクは主軸ではありませんでした。しかし、ITSMでお客様のお問合せをFAQ化し自己解決できるようになれば、ヘルプデスクの業務も簡易化しますし、何よりお客様にとって便利なサービスがお届けできる。 IT人材不足も問題で、中堅企業ではたったひとりで情シス部門を担当している、なんていうケースも珍しくありませんでした。社員が自己解決できるようになれば情シスへの問い合わせも減り、本業に集中できる皆にとって理想的ですよね。これは広がるのではないか?と。Q. 基盤としてServiceNowを選ばれた理由は何でしょう?足立: ServiceNowの日本法人が出来て間もない頃だったのですが、当時クラウドネイティブで作られているツールはServiceNowしかありませんでした。これがまずひとつ目の理由です。加えて、ServiceNowが謳っていた「社内の生産性を上げる」というビジョン。情シス部門だけではなく社員もターゲットとしていて、皆が楽になり、快適になることを目指している。とても新しい考え方だな、と共感しました。一社員として日々の業務の中、使いづらいシステムにイライラを感じることもありますから(笑)、そこを解決するサービスを届けたいと思ったのです。Q. 全く新しい試みだったのですね。開発時にぶつかった壁もあったのでは?浅野: 全く新しい考え方に基づく新サービスですから、社内で企画を通すことがまず最初の壁でした。何ができるのか?やりたいことをどのように具体化するのか?それを系統立てて説明するために、多くの時間と労力が必要でした。 石井: 言葉の壁もありましたね。基盤となっているServiceNowはアメリカ生まれですから、ServiceNowを触っても、最初はどう使えば良いのか分からない。当然ながら資料も全てが英語。英語の研修を受けながら、ひとつひとつトライ&エラーで検証していきました。Q.様々な壁を乗り越えて導入されたのですね。ServieNowを基盤にしたからこそ実現出来たことはありますか?足立: 「ワンプラットフォーム」の社内サポートサービスを実現できたことです。どんなお悩みでもまずはReSM plusへアクセスすれば良い。とても便利です。また、もっとサービスを増やしたい時に、例えばITから総務や人事にスコープを広げていく、という柔軟性も持ち合わせています。これらはServiceNowを基盤としたからこそ可能でした。  Q.DTSだからこそReSM plusを世に送り出せた!と自負されるポイントはありますか?浅野: 日本上陸間もないServiceNowの有望性を、時代に先駆けて見抜き、取り入れたこと。また企画だけではなく、導入の際のきめ細やかなサポートもポイントです。例えば業務の整理からFAQ作成、社内の利用促進まで、常にお客様と一緒に問題を解決していこうという弊社スタッフの姿勢があってこそ、ReSM plusは信頼を勝ち得ていると思います。 足立: ReSMだからこそできた、とも言えますね。ReSM(システムの保守運用・業務のアウトソースにより、ITシステムの最適化をサポートするDTSのサービス)は、もともと「シェアードサービス」という考えに基づいていましたから。これと反対の考え方が「人月ビジネス」(ひと月に、何人のスタッフが、何時間稼働したからいくら、と対価を計算する考え方)なのですが、コストを抑えたいお客様と、利益を確保したいSIerとの間で利害が衝突してしまう場合もあります。 ヘルプデスクスタッフの時間を効率的に使いつつ、サービスを内製化し、お客様のコストも押さえる。そして最大限の効果を生み出す。このような仕組みは、ReSMの土台があったからこそできました。 林: そうですね。元々ReSMにはサービスデスクという機能とそれに対応する人材がありました。そこにServiceNowというプラットフォームを加えたのがReSM plusです。この「プラットフォーム+人によるサービス」のセットが当時はありませんでした。これは今でも弊社が優位性を誇る分野です。Q.従業員の毎日を快適にしてくれるReSM plus。5年後、10年後はどう進化しているでしょうか?ReSM plusの未来像についてお聞かせください。佐野: ヘルプデスクのメンバーは全く関与しなくても、お客様だけでReSM plusを経由して問題を解決できるのが理想形。それが最終的なゴールですね。そのためには成すべきこともたくさんあります。どれだけ使いやすく便利にしていくか?現在使いきれてないServiceNowをフル活用して、より良いサービスをご提供していきたいと思います。 林: ReSM plusの最初のコンセプトが、従業員の方々の悩みを何でも解決する業務プラットフォームになる、ということでした。今はヘルプデスク機能がありますが、他にも新しいサービスを加えていって、そこにアクセスすれば従業員が必要なものに全てアクセスできる場所になること。そのコンセプトは今も変わらず、我々もそこを目指しています。    情シス部門だけではなく全ての従業員にとって、快適で便利な業務プラットフォームを!・・そんな想いのもと誕生したReSM plus。ServiceNowという全く新しいツールを活用しながら、これまで世の中になかったサービスを生み出す苦労とその喜び。実際に業務に関わった方々の言葉によって、当時の様子をリアルに感じることができました。 インタビュー後編では、実際にReSM plusをご活用いただいている2社の活用事例をもとに、ReSM plusの魅力についてさらにお話を伺ってまいります。どうぞお楽しみに! *インタビューの後編はこちら*【ReSM plus開発実績 後編: DTSだからこそ実現できる日本クオリティのサービスとは?】 *ReSM plusについて更に詳しく知りたい方はこちら*ReSM plus公式ホームページ 

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ReSM plus開発実績 後編】DTSだからこそ実現できる日本クオリティのサービスとは?

【ReSM plus開発実績 後編】DTSだからこそ実現できる日本クオリティのサービスとは?

ServiceNowを基盤に開発されたDTSの自社ソリューション、ReSM plus。社内ヘルプデスク代行とFAQシステムがひとつになり、情シス部門も従業員も皆にとって快適な業務環境を整えてくれる、DX時代の従業員サポートサービスです。 他のサービスにはないReSM plusの特長を伺う今回のインタビューには、ReSM plus開発に関わったメンバー5名が大集合!前編では立ち上げ時の苦労やReSM plusに込める想いについて伺いました。後編では具体的な導入事例を通じてその魅力をさらに深堀りし、今後の展望についても伺います。 *インタビューの前編はこちら*【ReSM plus開発実績 前編: DTSだからこそ実現できる日本クオリティのサービスとは?】プロフィール浅野 寛人(あさの ひろと)事業部長 (ITプラットフォームサービス事業本部 第三ITプラットフォームサービス事業部)1998年入社。入社後リース会社の運用PRJに配属。ITサービスマネジメント領域(オペレーション、運用管理、システム管理、サービスデスク)を中心に、インフラ構築や運用設計などを実施。その後不動産会社のITサービスマネジメント領域を既存ベンダーより移行し、運用プロセス再定義や端末更改、サーバ更改等も担当。新規サービスとしてReSM plusには企画から関わり、サービス立ち上げを成功に導いた。 佐野 彰(さの あきら)担当課長(ITプラットフォームサービス事業本部 第三ITプラットフォームサービス事業部 ITS第1担当)1998年入社。流通会社の運用プロジェクトに配属され、システム管理・運用管理を中心に従事。20名程度のプロジェクト管理を経験しながら、既存ベンダーからの業務移行を検討・計画立案・実施し、50名程度までプロジェクトを拡大。その後も複数プロジェクトを担当しマネジメントを経験。導入コンサル、導入時の運用設計を得意とする。 足立 綱貴(あだち つなき)担当課長(ITプラットフォームサービス事業本部 ITプラットフォームサービス営業部 営業企画担当)2002年入社。企業WAN/LANの設計構築業務に従事した後、セールスとしてReSMに加入。新規案件開拓を目的にReSMのウェブサイトを制作したことからマーケティング領域を担当することに。セールス&マーケティングの経験をもとにReSM plusの企画に参加し、現在は本部サービスビジネスのマーケティングを担当している。 林 誠(はやし まこと)担当課長(ITプラットフォームサービス事業本部 ITプラットフォームサービス営業部 ソリューション営業担当)2002年入社。入社後リース会社の開発PRJに配属。基幹システムの更改案件など、システム開発における全行程を経験。その後オープン系開発を中心に多数のPRJを担当の後、新規事業立上や海外支社設立・出向を経て、営業担当となる。ソリューション営業としてReSM plusの拡販に尽力中。 石井 健大(いしい けんた)プロジェクトリーダー(ITプラットフォームサービス事業本部 第三ITプラットフォームサービス事業部 ITS第1担当)2010年入社。入社後、研究機関の地震観測情報伝達システム更改案件に配属。同案件の維持保守、2回目の更改を主な担当として経験を積む。その後、顧客情報システム部門業務の移行や、顧客インシデント管理ツールとしてのServiceNow導入等を実施。ReSM plusの機能開発、顧客導入を担当している。ReSM plusがお客様に選ばれる理由ReSM plusは、これまで様々なお客様の導入・運用をお手伝いさせていただきました。お客様は一体どのような問題を抱えていらっしゃったのか?それをReSM plusがどのように解決したのか?ふたつの事例をご紹介します。導入事例1:JTBコミュニケーションデザイン様公共施設、文化施設、観光案内所などの運営プロデュースを手掛けるJTBコミュニケーションデザイン様。ヘルプデスクの代行も行っていましたが、施設ごとに異なるIT環境や、施設とヘルプデスクの稼働時間の違いにより、ヘルプデスク担当者の負担が増大。FAQを合わせてアウトソーシングできるサービスを探していらっしゃいました。Q. 最初はどのような経緯でDTSにお声がけいただいたのでしょう?浅野: 弊社の営業担当と、お客様とが海外赴任時に知り合いだった関係で、ヘルプデスクの課題についてご相談いただいたのが始まりでした。社内ヘルプデスク、そして公共施設のヘルプデスク代行、両方に悩みを抱えていらっしゃいました。一方ReSM plusは企画段階にあった時期で、まさに最初のお客様だったんです。お話を伺いながら、こういうニーズがある、ではこのように実装しよう、とアジャイル的に開発していきました。Q. 他にも競合候補があったと思うのですが、最終的にReSM plusをお選びいただいた決め手は何でしたか?浅野: 人だけを提供するサービスや人月のサービスも検討されたようですが、ナレッジを作り出すところからお手伝いできたのがReSM plusだったこと。そしてコスト的にも優位に立てました。 足立: 問題に対処するだけではなく、「改善していく」サービスが、ReSM plusならではだったからではないでしょうか?ヘルプデスクが問い合わせに対応するだけではなく、ナレッジを書き、公開する。FAQがどんどん充実していくから、従業員はFAQで問題を自己解決できるようになる。そうするとヘルプデスクへの問い合わせも減り、エスカレーションの数はさらに減る、という仕組みです。お客様からも「ヘルプデスクとFAQを合わせてアウトソーシングできるのはDTSのReSM plusしかなかった。」という嬉しいお言葉をいただきました。 [caption id="attachment_671" align="aligncenter" width="1024"] 左より: 足立 綱貴、浅野 寛人(敬称略)[/caption]Q.施設ごとのIT環境やITリテラシーのレベルも様々だったとのこと。そのような状況で導入する際、困難もあったのでは?佐野: そうですね。施設によってはPCを触ったことがない、という担当者がいらっしゃったり、問い合わせ内容も初歩的なものが多く、ヘルプデスクも同じような基本説明を繰り返さなければならない状態でした。しかし、少しずつお客様に成功体験を重ねていただくことで、施設でのFAQ活用が増加し、ITリテラシーも向上していきました。 林: ヘルプデスクの対応時間も、平日9-18時だけ、という訳にはいきません。土日も営業されている場合もあります。そこはシェアードサービスだからこそ効率的に対応できました。そしてFAQをどんどん活用いただくことで、オペレーターへの質問を減らしていくことも心がけました。Q. お客様の反応はいかがでしたか?浅野: 施設でのFAQ活用と自己解決が増えたことで、本社ご担当者までエスカレーションされる問い合わせ数は半減し、コア業務に注力できるようになったと伺っています。当初の目的を達成し 「ReSM plusはなくてはならないITインフラの一つになりつつある」とまでおっしゃっていただきました。Q. 最初のお客様で一緒に開発されたということでしたから、ご満足いただけると喜びもひとしおですね!今後の計画はありますか?佐野: 今でも月に一回は必ずお打ち合わせをしています。導入からしばらく経ち、お客様の環境やニーズも当時とは変わっています。変化にふさわしい解決方法と共に、人事、総務、などへのスコープの拡大もご提案し、さらにご満足いただけるサービスをご提供できればと思います。 株式会社JTBコミュニケーションデザイン様インタビュー記事導入事例2:太陽石油様愛知県を基盤に、石油製品の製造および販売を手掛け、西日本を中心にサービスステーション「SOLATO」も展開する太陽石油様。全国の事業所からシステム部門に寄せられるIT関連の問い合わせを、以前は全て電話で対応していたといいます。その対応数の増大と、対応方法のばらつきに課題を感じ、チャットボットの導入も含めて解決策を模索していました。Q. お問合せから導入まで、かなり検討の時期があったようですね?林: はい、お問合せから導入まで1年がかりでした。導入するべきかの相談に9か月、導入準備に3か月。実際に導入するまでに、1時間のウェブ会議を10回は実施し、じっくりとご希望を伺いました。Q.チャットボットの導入、完全有人デスクサービスのアウトソーシングサービスなど、様々な選択肢を検討された上でReSM plusが候補に挙がったようですが、どのような点を特に評価いただいたのでしょうか?佐野: へルプデスク対応の外注とFAQをセットで導入できることがひとつ。そしてFAQコンテンツが自動的に追加され、情報の最新性が保たれることも高く評価いただきました。Q.一番苦労されたことは何でしょう?林: 全く新しい考え方、言わば新しい文化が導入されるわけですから、ITの仕組みを変えることへの抵抗も当然ありました。それに対し、どのように説明し、経営層にもご納得いただけるのか、ご担当者にもご協力いただき、情報を集め、最終的にはご納得いただくことができました。 [caption id="attachment_672" align="aligncenter" width="1024"] 左より:林 誠、佐野 彰、石井 健大(敬称略)[/caption]Q. もともと100%電話対応で、全くナレッジがないところからのFAQ構築。お客様も不安に感じていらっしゃったようですが、どのようにプロジェクトを進めていきましたか?林:  電話対応者のメモの取り方からまとめ方まで、細かくお手伝いさせていただきました。導入後も週1回は定例ミーティングを実施する、というのも我々のご提案でした。毎週の打ち合わせでの会話の中で、課題も理解できるようになります。問題が起こってから打ち合わせをするのでは対応が間に合わないことも、この密なコミュニケーションで回避できたと思います。Q. プロジェクトを通じて、一番嬉しかったことは何ですか?佐野: コロナ禍の時期でしたから、主にオンラインでの打ち合わせでした。対面の打ち合わせよりも、お客様との距離を縮めるのに時間がかかりましたが、少しずつ課題や悩みをお話くださるようになって。そうすると我々も、これは出来ないけれども、代わりにこんなことが出来ます、といったように、自由に意見交換をできる間柄になってきました。そのような会話が出来るとより良いものが生まれます。 最終的には「ReSM plusに合わせて社内のルールを変えましょう」とまで言ってくださいました。常に我々の意見に耳を傾けてくださり、とても嬉しかったことを覚えています。今では電話でのお問合せはほとんどなくなり、社員の皆様で自己解決できるようになっています。 林: 細やかなサポートはDTSの文化でありReSMの文化です。導入の仕事もやはり大切なのは人と人とのコミュニケーション。信頼を勝ち得て、お客様の中に心を開いていただき、また新しい仕事をお任せいただける。そんな時は何より嬉しいです。これは現場でサービスを提供しているオペレーターの力も大きいですね。 太陽石油株式会社様 インタビュー記事きめ細やかなサービスを支えるプロフェッショナルたち[caption id="attachment_668" align="aligncenter" width="1024"] ReSM Plusの開発メンバー。前列左より:石井 健大、佐野 彰/ 後列左より:足立 綱貴、浅野 寛人、林誠(敬称略)[/caption]Q.現在何人のオペレーターがいらっしゃいますか?林: 10名ほどのオペレーターがシェアードでサービスをご提供しています。多店舗展開されているような企業様の場合、店舗によってルールが違うことがあり、どの部署からの問い合わせなのか?をオペレーターがきちんと理解し、的確な回答をしなければなりません。ServiceNow上でもFAQを共有しながら、どの会社にも統一した運用をできるよう日々勉強しています。オペレーターの能力と努力は素晴らしいですね。ReSM plusのサービスを支える大きな力です。Q.テクニカルな視点から、心がけていらっしゃることはありますか?石井: お客様からはカスタマイズのご希望をいただくことがあり、これにはできるだけ対応できるようにしています。ReSM plusはクラウド環境のシェアードサービスなので、慎重に対応しなければ他のお客様のサービスに影響を与えてしまうこともある。ですから、細心の注意を払いつつ、お客様が望まれるサービスをお届けできるよう心がけています。一方で導入後のメンテナンスの問題もありますから、可能でもカスタマイズしない方が良いという場合もあります。そのあたりのバランス感覚は大切ですね。Q.もっと改善していきたいこと、今後の新しいアイディアはありますか?石井: ServiceNowは年に2度のバージョンアップがあります。ReSM plusもこれに対応していく必要があるのですが、毎回のテスト作業など、もっと効率化していきたいですね。今後取り入れたいのは今話題の生成AIです。ServiceNowも生成AIを活用したバージョンを既にリリースしていますから、ReSM plusにも結び付け、お客様にとってさらに便利なサービスをご提供していきたいです。 足立: 若い世代では、文字よりも動画を検索する方が主流になっていますよね。文字を読まない世代がビジネスでも活躍するようになります。このような時代の変化にも、生成AIといった新しいテクノロジーを活用しながら、ReSM plusは対応していきたいと思います。    シェアードサービスでヘルプデスクを運営し、FAQを育て充実させることで質問自体を減らしていこうという、全く新しい考え方に基づくReSM plus。今回は立ち上げ当時の担当者から、日々お客様をサポートする担当者、システムを開発するエンジニアまで、5人のプロフェッショナルからお話を伺いました。 新サービスを開発する苦労はもちろんのこと、「全く新しい文化」を導入することへの障壁がいかに大きいか、そしてそれを取り除くためにいかにお客様に寄り添い、細やかにサポートをご提供しているかを知ることができました。アメリカ発のServiceNowを、文化も言葉も異なる日本で快適に使いこなせるのは、このような日本クオリティのサービスとサポートがあってこそ。その代表例がReSM plusです。 DTSが自信を持ってお届けするReSM plus。更なる詳細はこちらの公式サイトでもご紹介しています。ぜひご覧ください。 ReSM plus公式ホームページ

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GX(グリーントランスフォーメーション)の概要と取組事例を解説

GX(グリーントランスフォーメーション)の概要と取組事例を解説

GX(グリーントランスフォーメーション)は2023年のITトレンドワードとして注目されています。 GXの一環であるペーパーレス化やIT機器の省力化はDXを推進する上でも重要なテーマです。そのため、経済産業省をはじめ国を挙げた取り組みが行われています。 この記事では、GXの概要と政府の取り組み、GXに取り組む企業が得られるメリットについて解説します。IT業界の最新動向をキャッチアップしたい方は、最後まで読んでみてください。GXとは GXとは、温室効果ガスを排出する化石燃料を極力使用せず、太陽光発電などのクリーンエネルギーを活用して、社会構造の変革を目指す取り組みです。 特定非営利活動法人環境エネルギー政策研究所の調査によると、国内の年間発電量に占める化石燃料の割合は70.2%で、エネルギーの大半を化石燃料に頼っています。化石燃料は消費するときに地球温暖化の原因となる二酸化炭素を排出するため、地球環境に負荷をかけないクリーンエネルギーが注目されています。 従来の環境活動との違いは、単なる環境にやさしい活動の推進ではなく、クリーンエネルギーへの転換自体を経済成長の機会と捉えている点です。GXが求められる背景GXは2020年に日本政府が、カーボンニュートラルを2050年までに達成すると宣言したことをきっかけに注目されるようになりました。 カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量と吸収量を差し引きして実質ゼロとなる状態です。カーボンニュートラルと似た言葉に脱炭素がありますが、カーボンニュートラルは温室効果ガス全般を指すのに対し、脱炭素は二酸化炭素に焦点を当てた意味合いで用いられます。 2015年のパリ協定において地球温暖化への対策として、世界平均気温の上昇を産業革命前と比べて2度未満に抑えることを目標に掲げました。一方で、2020年に文部科学省と気象庁が発表したデータによると、パリ協定の目標が達成できなかった場合、今世紀末までに日本の平均気温は約4.5度上昇するとされています。そのため、国を挙げた取り組みが求められました。GXに向けた政府の取り組み次にGX実現に向けた政府の取り組みを紹介します。GX実現は政府が主導となって進めていく必要があるため、さまざまな取り組みが行われています。それぞれ順番に見ていきましょう。経済産業省によるGXリーグの創立GXリーグとは、GXに向けた取り組みを行い持続可能な成長を目指す企業群と官公庁、大学が一体となって、GX実現のために共同する場です。2022年に経済産業省が「GXリーグ基本構想」を発表したことをきっかけに誕生しました。 GXリーグの目的は、温室効果ガス排出量削減に向けた企業の取り組みが市場に正しく評価される構造を作り出すことです。これによって、企業がリーダーシップを持ってGXに取り組む状態を目指しています。GX関連法の制定2023年2月に閣議決定された「GX実現に向けた基本方針」に基づき、GXに関連する2つの法律が制定されました。 GX推進法では、二酸化炭素排出に価格をつけるカーボンプライシングなど5つの項目について定めています。カーボンプライシングとは、化石燃料の輸入業者に対して化石燃料賦課金の徴収や、二酸化炭素排出量に応じた負担金の徴収、事業者間で二酸化炭素排出量の取引を行えるように定めることです。 GX脱炭素電源法では、国際エネルギー市場の混乱と電気料金の高騰を受けて、太陽光発電などの再生可能エネルギー普及促進について定めています。GX補助金制度の創設GXを推進するために事業者が必要とする経費を、政府が補助する制度を創設しています。 電気自動車などの導入費用を支援するクリーンエネルギー自動車導入促進補助金や、高い断熱性能を持つ窓へリフォームする際の工事費を補助する住宅の断熱性能向上のための先進的設備導入促進事業等(先進的窓リノベ事業)などです。 また既存のものづくり補助金にも、温室効果ガスの排出削減に向けた取り組みや製品開発に対して補助金を支給する、グリーン枠が新たに創設されています。GXに企業が取り組むメリットGXに企業が取り組むメリットは、主に次の3点です。 顧客や投資家へのアピールになる 補助金が受けられる エネルギーコストの低減になるそれぞれ詳しく解説します。顧客や投資家へのアピールになる企業がGXを推進すると、顧客や投資家に対するアピールが可能です。環境問題に関心を持ち熱心に取り組んでいる姿勢や、環境負荷が少ない製品開発などを対外的に発表すれば、自社のブランディングに活かせます。 これによって、入社希望者が増えたり、取引先から持たれるイメージが変わったりすることで、金融機関や投資家から資金援助を受けやすくなるでしょう。GX推進やGXリーグへの参加は、企業の環境問題に対するスタンスを示すメリットがあります。補助金が受けられるGXに取り組み、要件を満たせば前章で紹介した補助金が受給できます。補助金の受給により経費の削減が可能です。たとえば、ものづくり補助金のグリーン枠は、温室効果ガスの排出削減に資する取り組みや事業所における毎月の二酸化炭素排出量を把握するなどの要件を満たすと、補助金額を上限に補助対象経費の3分の2が支給されます。 従業員数やエントリー・スタンダード・アドバンスのどの類型から申請するかで異なりますが、補助上限額は最大4,000万円です。GXを推進しながら、賢く補助金を受給すれば経費を圧縮できるメリットがあります。エネルギーコストの低減になるGXに取り組むと、事業の省エネルギー化やクリーンエネルギーの活用が進み、エネルギーコストの削減につながります。特に電気料金の高騰が続く現状において、省エネルギー化は大きなメリットです。太陽光パネルの導入や、空調設備をエネルギー効率の高い新しい機器に買い替えるなどの取り組みでエネルギーコストを削減できます。 2020年に資源エネルギー庁が公表したデータでは、事業用太陽光発電と風力発電に必要なコストは2030年までに少しずつ下がっていくと見込まれています。GXの推進による、コストカット効果も大きなメリットです。国内企業のGX取り組み事例 次に国内企業のGXに関する取り組みを3つ事例形式で紹介します。GXの概要やメリットは理解したけれど、具体的にどのように進めればよいか知りたい方は参考にしてみてください。トヨタ自動車トヨタ自動車は、二酸化炭素削減などの取り組みを長期スパンで取り組む「トヨタ環境チャレンジ2050」を発表しました。この中で、FCV(燃料電池自動車)の販売などを通じ、2050年に新車平均走行時の二酸化炭素排出量を90%削減することや、同年に工場の二酸化炭素排出量ゼロを目指しています。すでにブラジル工場では、風力・バイオマス・水力発電を利用して、2015年から電力は100%再生可能エネルギー利用を達成しています。清水建設清水建設では、GXに関する取り組みとしてZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)の普及を目指しています。ZEBとは、建築計画の工夫や技術によってエネルギー消費量を小さくし、太陽光発電などを採用してエネルギー自給を増やすことで、トータルのエネルギー消費量を実質ゼロにした建築物です。清水建設は2025年度に受注する建築物のうち、ZEBが占める割合を50%以上にできるよう取り組みを行っています。ソニーソニーでは、2050年までに環境負荷ゼロを目指す取り組みを「Road to Zero」として打ち出しています。具体的には、2030年までに自社の電力を100%再生可能エネルギー由来のものに切り替えるとしています。また、調達先に対しても再生可能エネルギーを利用するノウハウを伝え、同年までに再生可能エネルギー由来の電力利用100%を目指すよう要請中です。すでにプロジェクトチームを作って調達先企業の工場に立ち入り、省エネ活動の診断と改善点の指摘も行っています。 まとめ今回はGXについて解説しました。GXは2050年までにカーボンニュートラルを目指す日本にとって重要な取り組みです。そのため、「新しい資本主義」において重点投資分野に位置付けられるなど、経済産業省をはじめ政府主導の政策が次々に始まっています。 また、GXは政府だけが取り組むものではなく、企業の取り組みも大切です。中でも産業構造の効率化・省力化に大きく寄与するDXは、GXを進める上で欠かせません。 GXは今後も目が離せない大きなトレンドであるため、引き続き当コラムでも取り上げていきます。

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生成AIで業務を効率化!メリットや活用の具体例を分かりやすく紹介

生成AIで業務を効率化!メリットや活用の具体例を分かりやすく紹介

ChatGPTをはじめとしたさまざまなツールの登場により生成AIへの注目が高まっています。しかし、生成AIとはどのようなものか詳しくはよく知らないという人や、どのように活用すれば便利なのか分からないと感じている人もいるでしょう。 そこでこの記事では、生成AIとは何かを簡単に分かりやすく解説。さらに、生成AIの種類や具体的な活用例、活用のメリットも紹介します。生成AIは、今後ビジネスに欠かせないツールになると考えられており、導入する企業も増えています。ぜひ今のうちに、活用方法を知っておきましょう。生成AIとは生成AIとは、学習データから新たにオリジナルコンテンツを生成できるAIモデルのことを指し、Generative(ジェネレーティブ)AIとも呼ばれます。 従来のAIとの最も大きな違いは、生成AIがオリジナルのデータを作り上げられる点です。従来のAIは、学習した内容をもとにした情報の整理・分類や、大量のデータ分析による未来予測のために活用されていました。 従来のAIは事前に決められた特定のルールに沿って結果を出力しています。これに対して生成AIは、学習元のデータからパターンや関連性を見つけ出して出力を生成するため、まるで人間が作成したようなコンテンツの生成が可能なのです。 インターネットからAIに学習させるためのデータを入手することが可能となったため、生成AIの出力精度は近年急激に高まりました。ビジネスで利用できるレベルの生成物を出力できるようになったことが、生成AIへの注目度が高まっている理由のひとつです。今後さらに生成AIの精度が高まれば、ビジネスに欠かせないツールとなる可能性もあります。生成AIの種類生成AIには複数の種類があります。どのような種類があるのか詳しく解説します。テキスト生成 学習データをもとに文章を生成するAIは、テキスト生成AIと呼ばれます。ChatGPTは、テキスト生成AIの代表例といえるでしょう。テキスト生成AIでは、人間が入力した文章を解析して適切な文章を出力することや、長文の要約が可能です。ビジネス向けのメールや報告書のような文章はもちろん、小説のように創造的な文章も生成できます。 さらに、テキスト生成AIが生成できるのは人間が使う自然言語を用いた文章だけではありません。プログラミング言語を用いたプログラムの作成も可能です。テキストAIを上手に活用すれば、各種書類やメールの作成の効率化が期待できます。画像生成ユーザーが入力したテキストに沿って画像を生成する機能を持ったAIは、画像生成AIと呼ばれます。画像生成AIの代表例には「Stable Diffusion」や「Midjourney」があります。 画像生成AIを使用すると、オリジナルのイラストや写真の生成が可能です。イラストや写真は学習データをもとに生成されますが、既存のデータを切り貼りして画像を作成しているわけではありません。たとえば猫のイラストを生成する場合、これまでに学習した猫の画像から特徴を捉え、学習データの中にはない新しい画像を生成します。多くの画像を短時間で生成できることから、アートやデザイン、ゲーム開発などの分野での活用が期待されています。音声生成音声やテキストを入力し新たな音声を作り上げるAIは、音声生成AIと呼ばれます。ただ文章を機械的に読み上げるだけでなく、人間のように自然なリズムで音声を生成できるのが特徴です。オリジナルの音声を作成するだけでなく、特定の人物の声を学習させれば、それを模倣した音声も作成できます。 音声生成AIは、ナビゲーションシステムや応答システムなど、さまざまな場所で活用されています。自動でのナレーション作成も可能なため、動画編集ソフトの中には音声生成AIを搭載しているものもあります。動画生成ユーザーが入力したテキストから動画を作成するAIは、動画生成AIと呼ばれます。画像生成AIと同様に、動画生成AIもオリジナルの動画を作成可能です。画像生成AIの技術を発展させたもので、将来的には映画のように長い動画の生成も可能になると考えられています。 動画の作成には通常多くの時間と費用がかかるものです。しかし、動画生成AIがあれば短時間で一定のクオリティの動画を作成できます。そのため、広告や教育コンテンツ、ゲーム作成などの分野での活用が期待されています。生成AIの活用例ここまで、生成AIの種類を紹介してきました。次に、それらの生成AIを用いて何が実現できるのか、具体的な用途や活用例を紹介します。文章の作成・要約テキスト生成AIを活用すると、自然な文章の生成や要約が可能です。たとえば、メールの本文を作成するよう指示するとともにメールの内容を入力すれば、適切な文章が生成されます。また、多くの資料を調査しなければならないような場合でも、必要な文書を読み込ませて要約すれば、短時間で全体像を把握できます。 AIによるテキストの生成は、キャッチコピーの作成のように大量のアイデアが必要な場合にも便利です。人間の力で多くのアイデアを出すには時間がかかりますが、生成AIを使えば人間とは比較にならないほど早いスピードで多数の案を出力できます。プログラミングコードの生成テキスト生成AIでは、プログラミングコードの生成も可能です。従来プログラムの構築は、プログラミングの知識がなければできませんでした。しかし生成AIを使えば、プロンプトと呼ばれる指示を入力するだけでプログラムを作成できます。 たとえば、業務に合わせた効率化ツールを作成したい場合、何ができるツールを作りたいかを生成AIに入力するだけでプログラミングコードが生成されます。慣れてくれば、エンジニアでなくても自由に便利なツールを作成できるようになるでしょう。チャットボットによる問い合わせへの自動対応生成AIを活用すると、チャットボットによる問い合わせへの自動対応が可能です。マニュアルを読み込ませておけば、生成AIは問い合わせの内容を解析して適切な回答を返します。設定によっては、詳しい解説を記載したページや申し込みページのリンクも提示できます。 チャットボットによる問い合わせ対応は、カスタマーサポートだけでなく社内サポートにも便利です。相手が人ではなくボットだと思えば、分からないことを気兼ねなく何度でも質問できるため、不明点を放置したことによるトラブルを避けられるでしょう。医療分野における診断支援医療分野における診断支援にも、生成AIが活用されています。AIに内視鏡や胃カメラなどの画像を読み込ませれば、診断のサポートができます。簡単な症例であれば、AIだけで病気を発見できるケースもあるのです。さらに、治療計画案を自動で作成できるのが生成AIの特徴です。検査で見つかった病気だけでなく、病歴や症状も分析したうえで治療案を作成できます。生成AIを活用するメリット ここまで、生成AIの活用例について解説しました。それでは、生成AIの活用にはどのようなメリットがあるのでしょうか。3つにまとめて紹介します。業務を効率化できる生成AIの活用により、業務の効率化が可能です。特にテキスト生成AIは業務効率化との相性がよく、ビジネス文書や議事録、メールの作成などさまざまなシーンで活用できます。また、生成AIを使ってプログラミングコードを生成すれば、作成したツールによる業務効率の向上も期待できます。生成AIでの業務の時間短縮や自動化によって、従業員は人間にしかできない作業に集中できるのです。また、残業時間やコストの削減にもつながるでしょう。新たなアイデアが得られる生成AIは、新たなアイデアを得るのにも役立ちます。キャッチコピーやマーケティング施策、パッケージのデザインなどを考える際には、多くのアイデアが必要となるでしょう。生成AIを活用すれば、短時間で多数のアイデアを得られるため、考える時間や情報収集にかかる時間を削減できます。目的やターゲット、作りたい印象などを入力すると、より精度の高いものが生成されます。作業者による品質のばらつきを抑えられる作業者による品質のばらつきを抑えられるのも、生成AIを作成するメリットです。人間による作業の場合、どうしても品質にばらつきが生じてしまいます。しかし、生成AIを活用すれば、作業者によらずだれでも一定のクオリティのものを作成可能です。製品やサービスの作成に生成AIを活用すれば、作業者による品質のばらつきが発生しにくく、均一なサービスの提供につながります。これからの業務効率化に生成AIは欠かせない生成AIは、学習したデータとユーザーの入力に基づいて、オリジナルのコンテンツを生成できるAIです。上手に活用すれば、業務の効率化や提供サービスの品質を均一化するのに役立つでしょう。 一方で、生成AIを活用する際には注意しなければならない点もあります。活用のためには適切な指示が重要ですし、出力が必ず正しいとは限りません。また、著作権や責任の所在があいまいになりがちな点にも注意が必要です。 生成AIは、今後ビジネスシーンには欠かせないツールとなるでしょう。この記事を参考に、生成AIの活用について考えてみてください。

ITトレンド
インシデント管理ツールを簡単比較! ServiceNow/ITSMの特徴も解説

インシデント管理ツールを簡単比較! ServiceNow/ITSMの特徴も解説

インシデントの発生から解決までをスムーズに進められる「インシデント管理ツール」。ここでは、その選定ポイントと代表的な製品を紹介します。また、社内のあらゆるワークフローを自動化する「ServiceNow」の主要製品であり、インシデント管理にも活躍する「ITSM」の魅力についても解説します。インシデント管理ツールの選定ポイント インシデント管理とは、ユーザーから寄せられるシステムの不具合やトラブルなどのインシデント(出来事)に対し、原因究明をした上で適切に対応・復旧する一連の作業を指します。その迅速な対応をサポートしてくれるのがインシデント管理ツールです。 さまざまな種類が開発されているインシデント管理ツールは、それぞれ特徴が異なり、どれを導入すべきかわからないという人も多いのでは。そこで、まずは自社に最適なツールを選定する際のポイントを紹介します。自動化機能が搭載されているか日々膨大な数のインシデントが寄せられると、担当者の負荷が大きくなりすぎて対応の漏れや遅れが起こるリスクがあります。そうした状況の場合は、自動化機能が搭載されているツールを選ぶと、担当者の負担が減って業務効率化につながります。 たとえば、メールやチャットで送られてきたインシデントを自動でタスク化する機能があれば、担当者のデータ入力の手間を省けます。また、顧客が自分でインシデントを解決できるよう、チャットボットなどでサポートするツールもあります。このように自動化機能が搭載されているツールを選ぶことで、インシデント管理の効率化が期待できます。導入や運用が手軽かインシデント管理は一時的な業務ではなく、日々発生する業務です。また、迅速に対応できなければ顧客満足度にも影響しかねません。そのため、手早く導入できてスムーズに運用できるツールを選ぶことがポイントです。 ツールによって、一から構築が必要なものもあれば、申し込みから数日で導入できるものもあります。また、自社で保守管理をしながら運用していくツールなどもあり、運用に際しても自社の負担が異なります。導入・運用が手軽なツールを選定することで、スピーディに導入できスムーズに運用定着につながります。ITILに準拠しているかインシデント管理ツールを選定する際には、ITIL (Information Technology Infrastructure Library)に準拠しているかどうか、という点も重要なポイントです。ITILとは、ITサービスマネジメント(ITSM)のベストプラクティスを体系的にまとめたガイドブック集を指し、インシデント管理もITILに記載されています。ITILに準拠したインシデント管理ツールであれば、迅速にインシデントの原因を突き止めて解決できるため、ビジネスへの影響を最小限に抑えることが可能です。現場が使いやすいか定着するためには、インシデント管理を行う現場が使いやすいツールを選びましょう。使いにくいツールだと、担当者の活用につながらずに定着せず、コストばかりかかってしまい成果に結びつきません。 現場にとっての使いやすさの一例には、以下のポイントが挙げられます。 シンプルで見やすいインターフェース 直感的な操作性 進捗や成果の自動レポーティングこのような点を意識して、現場が使いやすいツールを選定しましょう。インシデント管理ツールには「ServiceNow」問い合わせ管理ツールやタスク管理ツールはインシデント管理にも活用できますが、インシデント管理に特化したツールを活用することで、より迅速かつ最適な対応が可能になります。企業活動のあらゆるワークフローを自動化・効率化できる「ServiceNow」では、ITILに準拠したインシデント管理を実現できるITSM(ITサービスマネジメント)を提供しています。インシデント管理だけでなくITSM全体の基盤管理ができるServiceNowのITSM製品について、特徴を紹介します。インシデントの発行、処理、管理ができるServiceNowのITSMはITIL準拠のフローで問題の処理ができ、構成管理との連携によってインシデントの原因を特定して迅速に対応できます。AIがインシデント解決をサポートする機能も搭載されているので、よりスピーディな対応が可能になるでしょう。ナレッジ記事やFAQにより顧客がエラーを自己解決できるよう導く顧客が疑問・質問を自己解決できるようサポートします。たとえば「エラー時の対処方法」というナレッジ記事を用意しておくと、エラーが発生した際に顧客自身でナレッジ記事を参考にしてエラーを解消できます。細やかにレポーティングしてくれる対応履歴やインシデントの内容が、グラフや表などのレポートで出力されます。レポートをもとに分析を行うことで顧客対応を改善できるでしょう。また、顧客ごとのサービス利用状況を可視化できるため、適切なタイミングで顧客をサポートできます。その他のインシデント管理ツール7選 インシデントの発生から解決までを効率化するインシデント管理ツール。ツールを活用した適切なインシデント管理は、顧客にとって価値のあるITサービスを開発・提供することを意味する「ITSM」を実行する上でも重要です。インシデント管理は、問い合わせ管理ツールやタスク管理ツールなどで行うことができます。そこでここからは、インシデント管理に活用できるおすすめのツールを7つ紹介します。Zendesk「Zendesk」は、Webサイトやアプリ、SNSなどあらゆるチャネルでの問い合わせ内容を一元管理できるツールです。搭載されたAIが自動で問い合わせ対応をし、解決できないインシデントがあれば適切な担当者へ引き継いでスムーズに有人対応に切り替えられます。Re:lationアイコンやタグなどで直感的に状況を把握できる「Re:lation」。クラウド電話が搭載されているため、メールやLINEなどのテキストベースでのやり取りのほか、電話による問い合わせも管理でき、社内の対応状況を一元的に管理できます。Backlogタスク管理ツールの「Backlog」は、インシデント管理にも活用が可能です。発生したインシデントをタスクとして登録することで、インシデントの内容だけでなく担当者や期日も明確になり、進捗を管理しやすくなります。カンバン方式やガントチャートなど、見やすい形式で可視化できます。monday.comプロジェクトやタスクの管理ができる「monday.com」は、問題が発生したらカードを作成して担当者や期日を設定することでインシデント管理にも活用できるツールです。期日のアラートやメールでの通知などのワークフローを自動化できるため、作業の漏れを防ぎ業務効率化を実現します。Asana「Asana」は、問い合わせの受け付けプロセスやタスク割り当てなどを自動化でき、迅速な対応が可能になるツールです。GmailやMicrosoft Teamsなどとの連携も可能。世界中で100万以上の導入実績があることも、利便性や有効性の裏付けと言えるでしょう。Jira Software「Jira Software」はソフトウェア開発に向いているツールですが、カンバン方式でのタスク管理や緊急度別に優先順位を付けられるバグ管理などインシデント管理に役立つ機能が充実しています。ワークフローを柔軟にカスタマイズして自動化できるため、業務効率化につながります。WEBCAS mailcenter「WEBCAS mailcenter」は、メールで届く問い合わせの管理に向いているツールです。メールやフォームを使ったインシデント管理をしている企業に向いています。英語や中国語などの多言語にも対応しています。まとめ問い合わせ管理やタスク管理のツールをうまく活用することで、インシデント管理ツールとして使うことが可能です。ただし、多くの種類のツールが開発されているため「自動化機能」や「ITIL準拠」などをポイントにした上で、現場にとっての使いやすさや手軽さを重視して選定しましょう。インシデント管理には、ServiceNowのITSMがおすすめです。GUI上で柔軟にカスタマイズできるため、自社の運用に合わせて簡単に設計できます。 当社、株式会社DTSはServiceNowのPremierパートナーに認定されています。ITSMだけでなくServiceNowのさまざまな製品を扱っているので、抱えている課題や状況に応じて最適なソリューションをご提案できます。まずは一度お問い合わせください。

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