1つのPlatformで、
IT業務の効率化と可視化を実現します。
ServiceNow®
これまで蓄積した各業界の業務知識やノウハウをもとに、
シームレスな連携力でトータル支援いたします。
また、お客さまのニーズに合わせてワンストップでサポートいたします。
ServiceNowサービスパートナープログラムの「Premier」セグメント認定を取得
分断されていたIT業務を単一のプラットフォーム上に統合しワークフローで連携させることで、
迅速で効率的な作業と高品質なIT サービスの提供を可能にします。
当社は、ServiceNow社認定資格を取得した技術者が数多く在籍しており、
お客様のServiceNow導入・実装を支援いたします。
【ITSM・SecOps編】社内システム障害発生時のワークフロー最適化により業務効率化を実現
【HRSD編】ServiceNow HRSDを導入することで、人事業務にかかる事務負担を大幅に改善
【CSM・FSM編】オムニチャネルによる顧客満足度の向上と、シームレスな情報連携による業務負担の軽減を実現
【ITOM・SecOps編】IT資産管理とセキュリティ対応の自動化により、担当者の業務負担やリスク軽減を実現
【IT業界編】業務量の可視化やシームレスな部門間連携により、顧客満足度向上や担当者の業務負担軽減を実現
【不動産業界編】業務システムを集約・クラウド化し、データ収集・集計からレポート作成までを自動化
【金融業界編】業務プロセスの一元管理により、業務負担の軽減や業務効率化を実現
【自治体編】複数の業務システムを連携し、業務の効率化とリスク軽減を実現
【保険業界編】進捗状況の可視化や業務プロセスの一元管理により、業務の標準化と承認リードタイムの短縮を実現
ServiceNowに関するお役立ち情報をお届けします。
2024年5月 アメリカ・ラスベガスにて、ServiceNow Knowledge 2024が開催されました。本イベントはServiceNow主催イベントとして世界最大級。昨年よりさらにパワーアップし、全世界から約2万人以上のお客様やパートナー企業が参加。日本からの参加者も過去最高の300名を超えました。初日の日本Welcome partyでは例年参加されている方々と事前に交流ができ、貴重な情報交換の場となりました。 今回のイベントテーマは、「Put AI to Work for people」。3日間のイベントでは、ServiceNow AIがどのように企業や組織の働き方を変革するのか、基調講演やデモ、セッションなどを通して紹介されました。広大な会場では、数百規模のセッションが開催され、満席となる会場も多くあり、熱気に包まれている印象でした。EXPOセッションを含め、会場では日本のフォーラムでは目にしないようなAIを使った様々な展示もあり、非常に興味深いものでした。今回はその一部をレポートいたします。 HackZone一際賑わっていたのが、ServiceNowで実現可能な技術を体験できるHackZone。こちらは、見ていて楽しいものばかりで、ServiceNow を活用したIoT Gardenや、ServiceNow の在庫管理とAI機能によるレゴ仕分けの腕前など、日常的なタスクが特別な体験に変わる様子を楽しめ、まるでテクノロジーのワンダーランドに足を踏み入れたような気分でした。 IoT Garden 植物にいつ水やりが必要かを追跡することができるServiceNowプラットフォームが展示されていました。 AIBOTドリンカー 好みのドリンクをタッチパネルで注文すると、AIが自動でドリンクを作って提供してくれました。年々進化しているようなので、来年がどんなものになるのか楽しみです。基調講演のポイントはココ!各業界におけるAI活用の最前線ServiceNow本社CEOの Bill McDermott氏はじめ、ServiceNow本社幹部やお客様による基調講演では、金融、IT、公共など様々な業界における、ServiceNowの最新活用事例が紹介されました。世界規模のServiceNow活用、その最前線のダイジェストをご紹介します。Put AI to work for people:AIを人々のために活用する広大な会場が人で埋め尽くされた初日のメインステージキーノートでは、ServiceNow本社CEOのBill McDermott氏が「Put AI to work for people」をテーマとして、Now Platform®でビジネスの未来を築くことについて、経営幹部全員とのディスカッションを披露しました。 Bill McDermott氏は、「ビジネスのあらゆる場面で役立つAI」をテーマに、自社ソリューションに加え、他社ソリューションとも連携するNow Platformに生成AIを組み込むと発表。あらゆるユーザーの業務効率化を加速度的に向上させることで、ServiceNowはビジネス変革のためのAIプラットフォームへと進化を続けていくと熱く語りました。 ステージでは、ベーカリーショップの生産、廃棄などの管理をAIで自動化するデモを披露。その他にもNow Platformの生成 AI、IntegurationHub がどのように活用できるかなど、AIが企業や組織の働き方を変革するための具体的なアイデアが共有さました。引き込まれるようなスピーチに圧倒されつつも、AIがどのように私たちの身近に活用されるのか、具体的なイメージが膨らみました。 Innovating with the ServiceNow platform and workflows:ServiceNowのプラットフォームとワークフローを活用したイノベーション2日目のメインステージキーノートでは、President兼COO CJ Desai氏が、Now Platformの最新機能について紹介。その1つとして、ServiceNowのAIチャットボット「Now Assist」とMicrosoftの「Copilot」の統合が紹介されました。 デモではMicrosoft TeamsからCopilotを使って、NowAssistに対してPCの買い替えサイクルポリシーの確認や、新しいPC注文などの要望が届くと、ServiceNowからオーダーカードを引っ張ってくる動作を披露。それぞれのAIチャットボットを行き来する必要がなくなり、作業時間が効率化できるようになる様子がデモンストレーションされました。このように異なる生成AIエージェントが文脈を理解しながらやりとりできるのは業界初とのことでした。 さらに、NVIDIAとの戦略提携による新機能では、Now Assistを活用したリアルタイムアバターがユーザーの個人情報や文脈を把握したコミュニケーションを行って高速サービスにアップグレードするデモを披露しました。 また、Now Platformにおいての6カ月に1度の大きなリリースについて、最新版は、3月に発表した「Washington D.C.」、その次は「Xanadu」(モンゴル帝国時代の都市)、2025年春には「Yokohama」(日本の横浜市)となることもこの場で発表されました。 Accelerating Innovation with Creativity & Connection:創造性とコネクションでイノベーションを加速3日目のメインステージキーノートでは、受賞歴のあるテレビシリーズ「シッツ・クリーク」で有名な文化的アイコン、Dan Levy氏とグラミー賞受賞ミュージシャンのJon Batiste氏が、ServiceNow®の最高戦略・企業業務責任者Nick Tzitzon氏とともにステージに登場し、ディスカッションを行いました。 ディスカッションでは、人工知能などのテクノロジーが人間の創造性を補完してビジネスの成長と文化的影響を促進する方法について語りました。独自の視点で、テクノロジーが創造のプロセスにどのように挑戦し、それを豊かにするのか、そして最終的には人間の状態とビジネス変革を加速させる影響について議論が行われました。 Dan Levy氏やJon Batiste氏の優れたクリエーターの議論では、この新しいAIの時代においても、人間の表現がかけがえのないものであることが語られ、最後の歌とピアノの演奏では、改めてその才能の豊かさを目の当たりにし、美しい音色に心動かされました。演奏後には、会場からは大きな歓声が上がりました。未来へ!進化し続けるServiceNowまず今回のイベントに参加して感じたのは、世界中でファンを増やし続けている、ServiceNowに対する参加者の熱量です。会場では、基調講演を始めセッション等でも、日本ではあまり聞くことがないような登壇者への歓声が飛び交っており、会場も非常に盛り上がっていました。また、世界各国から様々な業界の方が集まっており、各業界の先進的な事例を知ることができました。これにより、世界のスピード感、挑戦力、そして先進的な技術力を実感し、日本よりもAIの活用が進んでいることを改めて認識しました。さらに、企業や組織の働き方を変革するためにAIをどう活用するかについて、今後の課題として深く考えさせられる体験となりました。 今回、ラスベガス現地で体感したグローバル規模のServiceNowの魅力とその高いクオリティを、今後も日本のお客様にご提供していきたいと思います。これからも進化し続けるServiceNowの最新情報をお届けしてまいります。
ServiceNow最高峰の資格として知られるCertified Technical Architect(CTA)。世界中のITスペシャリストが憧れるこの資格を、この度DTSの島貫航二が取得しました。国内パートナーでCTAに認定されたのは島貫で4人目。社としてはDTSが3社目です。 ServiceNowへのより深く包括的な理解を備えたCTA認定者の主導で、お客様のDXビジネス変革を一層強力に加速させていく力を得たDTS。今回はDTS技術者のリーダーとして、そして日本のDXを牽引していく存在として、今後の活躍が期待される島貫にインタビュー。CTAとServiceNowについてお伝えします。プロフィール島貫 航二(しまぬきこうじ)テクノロジー&ソリューションセグメント デジタルソリューション事業本部 デジタルビジネス事業部 ServiceNow推進担当シニアスペシャリスト 2001年入社。入社後、大手通信事業者様のデータセンタ事業支援案件(国内、海外)に配属、その後ReSM plus(ServiceNowを基盤に開発されたDXソリューション)の追加機能開発プロジェクトを経て、お客様向けのServiceNow導入担当となる。導入担当として大手メーカー系企業様のServiceNow導入を実施。 CTA(Certified Technical Architect) 取得までの長い道のりQ.この度はCTA認定、おめでとうございます!CTAを取得するためには厳しいCTAプログラムを修了しなければならないということですが、どのようなプログラムだったのでしょうか?CTAは ServiceNow Expert Programsのひとつです。ServiceNowに関する様々な資格の中でも最も取得が難しく、認定者の数もわずかです。資格取得のためには所定のプログラムを修了し、最終試験に合格しなければなりません。 ServiceNowは多くのスペシャリストによるサポートで成り立っており、それぞれに資格が必要です。最も数の多いのがシステム管理者であるCSA、次にアプリケーション開発者のCAD、そしてServiceNow製品導入スペシャリストのCIS。さらにその上にSUITEと呼ばれる機械学習、チャットボット、パフォーマンスアナリティクスのアプリケーションスペシャリストもいます。そして最上段に位置するのがエキスパートであるCMAとCTAです。 CTAの役割は大きく4つあります。 テクノロジー戦略とロードマップの作成 拡張性のあるプラットフォームの技術設計と構築 リーディングプラクティスに従った、技術的な意思決定の支援 プラットフォーム健全性の確保とアップグレードしやすい環境の維持つまり、お客様のビジネス課題を「より広い視野」で、「より深く」、「より中長期的な視点で」解決する術を、ServiceNowを通じてご提案できるのがCTAなのです。 CTAプログラムでは、この4つの役割を遂行するために必要な知識を得られるようなテーマを与えられます。そしてグループメンバーとの論議やプレゼンテーションを通して、テーマの理解はもちろん、プレゼンテーションの実践を学んでいきます。Q.知識の習得だけではなく、プレゼンテーションの訓練もあるのですね。プログラムの様子をもう少し詳しく教えていただけますか?私が参画したCTAプログラム では32個のテーマについて学習しました。学習は反転授業と呼ばれる方式で行われ、新しい知識の習得は基本的に事前学習で行い、レッスンではクラスメイトとの論議などに時間を費やしました。週に3つ程度テーマが与えられ、下記のようなタスクを行います。 個人学習や追加情報の理解度を測る小テスト ケーススタディへの提案とその根拠についてグループで論議し、提案方針を決定 代表者がグループプレゼンテーションの資料を準備し、発表(録画) 録画されたプレゼンテーションを他のメンバーが評価し、フィードバック 仮想コラボレーションセッション(VCS)。講師から指名されたチームがプレゼンテーションを実施し、リアルタイムでの質疑応答やディスカッションを行う。ちなみに、プレゼンテーションの評価はチームメンバーや講師だけではなく、AIからも行われます。私のAI評価は英語のSpeaking Rate(話し方の評価)が「悪い」、「発言数が少ない」というものでした(笑)。AIに評価されるなんて、ServiceNowのプログラムならではの経験でしたね。 そして、すべての学習に参加して、ようやく最終試験の受験が認められます。最終試験は2つのケーススタディについて30分毎のプレゼンテーションを行い、プレゼンテーションの内容と質疑応答すべてが評価対象となります。 プログラムは学習12週、最終試験1週、計13週です。私の場合11月中旬からの受講だったため、間にクリスマス休暇、ニューイヤー休暇、祝日を挟み、プログラムが終了したのは3月上旬でした。約4か月間のプログラム、合格の認定をいただいたのは試験のさらに1か月ほど後でした。長い道のりでした! Q.合格通知を受け取られた時の気分は格別だったことでしょうね!そもそも、何をきっかけにこの難関CTAプログラムに参加されたのでしょうか? 2019年からServiceNowの導入に関わっていますが、「もっとServiceNowを知りたい」と思ったことがCTAプログラム参加のきっかけです。そもそもCTAプログラムを知るきっかけは、日本で最初にCTAを取得されたアクセンチュアの神原様のブログを拝見したことです。私もServiceNowの資格を既にいくつか持っていましたが、ブログの内容を見て「CTAプログラムはCISなどの研修とは別次元で面白そう。私も受講してみたい!」と思いました。 Q.CTAプログラムはすべて英語ですが、英語への懸念はありませんでしたか?もちろんありました。しかし内容が面白そうでしたし、過去の経験もあるので「何とかなる!」と決心し、上司を説得して申し込みました。とは言うものの、3週目あたりまではリスニングで苦戦し、上司にもテーマの難易度と言語の壁の高さを共有しながらの参加でした。講師からもアドバイスをいただき、周りの皆さまのサポートのおかげでCTAプログラムを完遂することができたと感謝しています。Q.CTA取得は、国内パートナーでは島貫さんが4人目、社としてはDTSが3社目とのこと。はい、私が合格したことにより、結果としてアクセンチュア様、NTTデータ様に続き、DTSが国内パートナーとして3社目のCTA認定者輩出企業となりました。CTAを取得するまでの道のりで、ServiceNowへの知識や実装のイメージも格段に深まりましたので、会社としてもより高品質なサービスを、ServiceNowを通じてご提供できるようになると思います。 今回APJ(アジア・パシフィック・ジャパン)地域では日本からの参加者は私だけでしたが、今後日本からも参加者が増え、日本のCTA認定者が増えていくと良いですね。そして、日本企業でのServiceNow活用が高まり、DXの活性化が加速してくことを期待しています。 また、合格という成果を出すことができたので、CTAプログラム参加に投資いただいた会社の期待に応え、次に続くDTS候補者の挑戦へと繋ぐことができたのでは?と、少し安心しています。DTSグループのServiceNow人材は100名を超えており、どんどん大所帯となっています。後輩からも注目され、頼りにされるよう、これからも継続して学習していきます。ServiceNowの見方、どう変わった?Q. CTAプログラム後にServiceNowの見方は変わりましたか? はい、大きく変わりました。今まではITSM, CSMやFSMのような製品中心で見てきましたが、プログラム受講後は、製品を含めたServiceNowがプラットフォームとして、将来も継続して価値を提供し続ける点を意識するようになりました。価値を創出するためにはどのようにあるべきなのかを最初に考えるようになり、考慮すべきテーマを導入前、導入中、導入後といったそれぞれのフェーズ単位で意識する視点を手に入れることが出来ました。このあたりが変わったポイントです。 次の課題としては、White Paper、Solution Brief、Success Workbook、Now Createなど、公開されている文書の理解を深めること。お客様に全体をご覧いただいた上で、今すべきことを分かりやすくご案内すること。そしてお客様のDXを支援できるServiceNow導入を効率的に行い、効果を早期に出すこと。このあたりをスマートに実施できるようになることが、私の次の目標です。Q.お客様にさらに効率的で有益なサービスをご提供できるようになりますね。その他に、プログラムに参加されたことで何か発見はありましたか?CTAプログラムの個人学習教材の中には、ServiceNowでも今まで触れなかった機能、知らなかった技術が多数あり、ServiceNowをもっと知りたい!という「沼」がさらに深くなりました。自身で触ってみたい「やりたいことリスト」がさらに膨れ上がり、時間を見つけて消化していますが、「あの機能、こんな風に使ったら面白いかも」と寄り道することが多々あり難儀しています(笑)。ServiceNowには自分の知らない機能がまだまだたくさんあることに気が付くことができた --- これがCTAプログラムに参加したもうひとつの成果です。 今後はインプットだけではなく、学んだことや検証したことなどを積極的にアウトプットしていきます。そして「ServiceNowの技術ならDTS」と皆様に言っていただけるくらいの存在になりたいですね。 とても大きな目標ですね! これからの島貫さんのご活躍、そしてDTSからの更なるCTA認定者の誕生に期待しています。今日はありがとうございました。国内パートナーで4人目。先駆者として見事ServiceNow最高峰資格を取得した島貫。4か月にわたるプログラム参加で、ServiceNowに関わる知識だけではなく、プレゼンテーションの能力も磨かれたといいます。 その全てはお客様により良いサービスをお届けするため。「深まった知識はお客様の課題をより効率的に解決するために、鍛えられたプレゼンテーション能力は、それをより分かりやすくお客様に伝えるために使いたい。」と語ってくれました。CTA認定者という大きな存在を得て、DTSのServiceNow技術はさらに高度に、そしてお客様に寄り添ったものになるでしょう。
「サービスデスク」と「ヘルプデスク」は、問い合わせに対応するという点で共通しています。今回は、それらの違いや設置するメリットとともに、問い合わせ対応を含む多様な業務やシステムをひとつの共通プラットフォームにまとめ、自動で運用、一元管理できるクラウドサービス「ServiceNow(サービスナウ)」のITSMについて紹介します。サービスデスクとは?意味と役割を解説 「サービスデスク」は問い合わせ対応の一元的な窓口であり、ユーザーからの質問や各種申請、トラブルに関する問い合わせなどを受け、解決するためのサポートを行います。ITサービスの提供に際して設置される場合は「ITサービスデスク/ITヘルプデスク」とも呼びます。サービスデスクと「ヘルプデスク」という言葉は混同されがちですが、本来は組織の中で異なる目標を持ち、異なる役割を果たしています。サービスデスクとヘルプデスクの違いサービスデスクはユーザーからのあらゆる問い合わせを受け付け、解決まで一貫して責任を負います。サービスデスクで解決できない問題は適切な部門へつなぎ、得られた回答をユーザーに報告するまでが業務範囲です。つまり、ユーザーはサービスデスクに問い合わせれば、問題解決までサポートを受けられます。一方で、サービスデスクは問い合わせ内容を記録・蓄積し、ナレッジを管理するなど社内外のITサービスに関する情報を発信したりする役割も担っています。 ヘルプデスクは特定の分野の問い合わせ窓口として、寄せられた問題やリクエストなどに迅速に対処します。対応範囲は主にインシデント管理や故障修理のサポートに関する直近の問題で、範囲外の問い合わせは他部門へ回したり、受け付けないこともあります。つまり、ユーザーは発生した問題によって、どこに問い合わせるかを検討しなくてはなりません。また、問い合わせ先が適切でなかった場合、ユーザーは自ら問い合わせをし直し、別の担当者に改めて説明する必要があります。ITILにおけるサービスデスクITIL(Information Technology Infrastructure Library)とは、ITSM(ITサービスマネジメント/ITサービス管理)の成功事例を集め、フレームワークとして体系化した資料のことです。ITSMとは、ユーザーのニーズに合ったITサービスの提供と、その改善のために必要な活動全般を意味します。 ITILは、サービスデスクをヘルプデスクの進化版として、ITSMの中心的な機能のひとつに位置づけています。そして「サービスプロバイダとユーザー間の単一窓口」と定義し、顧客満足度に大きな影響を与える、極めて重要な機能であるとしています。サービスデスクが支えるプロセスには、インシデント管理、問題管理、変更管理、構成管理などが挙げられます。 なお、ITILは世界中の多く企業や組織で導入され、ITサービスを適切に運用・管理するために役立てられています。ServiceNowのITSMもITILに準拠しています。サービスデスクの代表的な種類サービスデスクの種類には次のようなものがあります。 ローカルサービスデスク 中央サービスデスク バーチャルサービスデスク フォロー・ザ・サンユーザーと近い場所に配置する「ローカルサービスデスク」は、現地で迅速かつ的確な対応を行える点が強みですが人員の確保が必要です。本社などのひとつの拠点に担当者と情報を集約する「中央サービスデスク」は、運営コストを抑えられますが、対応の遅れにより顧客満足度が低下するリスクがあります。複数拠点にいる担当者をバーチャル上で一元管理し、ユーザーからはひとつの組織に見える「バーチャルサービスデスク」は、コストを抑え柔軟な体制を作れる点が魅力である一方でサービスの品質を保つ工夫を要します。海外のサービスデスクと連携する「フォロー・ザ・サン」は、時差を利用して24時間365日稼働できますが、ルール作りやプロセスの整備を徹底することが重要です。サービスデスクを設置するメリット サービスデスクはユーザーと企業を結ぶ重要な接点であり、生産的な取り組みやサービスの起点です。商品やサービスに関する問題やユーザーの反応を把握できるほか、さまざまなメリットがあります。 単に「問題を解決する」のではなく、その有益性を最大化するためには、サービスデスク業務の基盤となるツールの導入がおすすめです。多岐にわたる膨大な情報を一元管理することが鍵となります。機能や操作の面で組織に適したものを選びましょう。顧客満足度・サービスの向上サービスデスクが適切に機能している場合、ユーザーの問題にすばやく対応し、円滑に解決できるため、満足度が向上します。顧客満足度の高まりは企業に対する信頼感を生み、リピーターの割合や利用頻度が増加するだけでなく、SNSやWEBサイト、オフラインでのクチコミによる新規顧客の獲得も期待できます。 ServiceNowのITSMは自動化された会話型チャットボットにより、時間やチャネルを問わず高品質なサービスデスクを提供します。問題を自動で分類し担当者を割り当て、インシデント対応の進捗状況も明確化できるため、迅速で漏れのないサービスが可能です。情報の蓄積・活用の強化サービスデスクを窓口として情報を集約すると、問い合わせの一元的な管理が可能になります。問題や解決手順などをデータベース化することにより、いつ誰が担当してもスムーズに対応できます。それに対してサービスデスクがない場合は、各部門に直接問い合わせが届きます。他部門や過去の回答を参照できず、解決策を調べて対応するまでのリソースを浪費するだけでなく、サービス品質や顧客満足度の低下につながる恐れもあります。 ServiceNowは複数のツールをクラウド上の単一のシステムから管理でき、データの共有・更新をシームレスに行えます。サービスデスク業務を最適化しながらデータを分析し、マーケティング戦略に活用することもできます。問題の予測・早期発見サービスデスクは問い合わせ対応のほか、情報収集や報告の役割も担っています。問題発生後に迅速な対応を求められるだけでなく、問題の早期発見や予防に関する能動的な取り組みも重要です。 ServiceNowのITSMは、早期警告システムとしても機能します。サービスに対するリアルタイムのレポートと分析を絶え間なく行い、オペレーションを監視し、複雑な問題も見つけ出します。異常なパターンや傾向を問題化する前に特定し、予防的な問題管理やメンテナンスを行うことで影響の最小化を実現します。また、原因を分析し、問題を根本から改善する方法を提供する機能も備えています。コストの削減・属人化の解消サービスデスクが一元的な窓口となることで、他の従業員が各々のタスクに集中でき、組織全体の業務効率化と生産性の向上につながります。また、データベースを参考に解決までの工数を抑えられれば、コストの削減に役立ちます。専門性の高い問い合わせ対応は属人化しやすい傾向にありますが、回答を用意して共有できれば誰もが対応できるようになり、教育や引き継ぎに関する業務負荷も軽減できます。 ServiceNowのITSMによりサービスデスク業務のプロセス(インシデント管理、変更管理など)を自動化すれば、さらなるコスト削減が可能となり、専門性のあるスタッフのリソースが最適化できます。まとめサービスデスクは企業のITサポートの中心であり、顧客対応の最前線でもあります。さまざまなメリットがありますが、不適切な運用はリソースの浪費や対応業務の属人化などの問題と隣り合わせともいえます。 その有益性を最大化するには、自社に適したツールの導入が鍵となります。ServiceNowのITSMはインシデント管理のほか、多くの業務を共通のプラットフォームに一元化し、既存のシステムとの連携も柔軟に行えるため、サービスデスク業務の強力な基盤となるでしょう。株式会社DTSはServiceNowのPremierパートナーです。ServiceNow専門のプロフェッショナルメンバーが、コンサルティングから戦略立案、導入支援、開発、運用・保守までワンストップでトータルサポート。ITSMの導入・実装も確実に支援します。
近年、企業における働き方が大きく変化し、在宅勤務やリモートワークなど多様なワークスタイルが当たり前になりました。このような変化に伴い、革新が求められていることのひとつが社内ヘルプデスクの在り方。どのようなワークスタイルの従業員に対しても、迅速に問い合わせに対応できる仕組みが求められています。 そのような中、多くのお客様にご支持いただいているのがDTSの自社ソリューションであるReSM plus。ReSM plusはServiceNowを基盤に開発されたDXソリューションで、社内ヘルプデスク代行とFAQシステムがひとつになった、DX時代の従業員サポートサービスです。 今回はReSM plusの開発と運用に関わった社員にインタビュー!他のサービスにはないReSM plusの特長と具体的な導入事例をご紹介します。今必要な社内ヘルプデスクの形とは?社内ヘルプデスクとは、社内の従業員からの問い合わせに対応する業務全般を指します。例えば社内システムの使い方を指南したり、PCのトラブルに対応したりといった情報システム関係の業務が当てはまります。会社員であれば誰でも一度はお世話になっているのではないでしょうか? 一方「ヘルプデスクにコンタクトしても繋がらない」、「繋がったとしてもたらい回し」といったイライラするような経験もまた、皆が一度は経験していること。これは社員側だけではなく、情報システム側からしてみても同じです。パスワードのリセット方法など、同じ質問に繰り返し対応することにばかり追われ、本業に集中することができないでいるからです。 さらにコミュニケーションチャネルやワークスタイルの多様化という、時代の変化も加わります。ペーパーレスやハンコレスという、新たなスタイルに進化する必要もあり、ヘルプデスクはもはや、これまでの形では対応しきれなくなってしまいました。 このような課題を解決すべく開発されたのがReSM plusです。社内からの問い合わせを有人ヘルプデスクが対応しながらFAQに情報を蓄積し最新化。従業員がFAQでいつでもすぐに自己解決できる仕組みを実現します。情報システム関連の問い合わせだけではなく、人事総務関連の問い合わせもカバーする、全く新しいタイプの従業員サポートサービスです。社内ヘルプデスクから従業員サポートデスクサービスへ!ReSM plusはこうして誕生した今回は、ReSM plusチームのメンバー5名にお集まりいただき、立ち上げ時の苦労から実際の導入事例、そして今後の展望まで、じっくりとお話を伺いました。プロフィール浅野 寛人(あさの ひろと)事業部長 (ITプラットフォームサービス事業本部 第三ITプラットフォームサービス事業部)1998年入社。入社後リース会社の運用PRJに配属。ITサービスマネジメント領域(オペレーション、運用管理、システム管理、サービスデスク)を中心に、インフラ構築や運用設計などを実施。その後不動産会社のITサービスマネジメント領域を既存ベンダーより移行し、運用プロセス再定義や端末更改、サーバ更改等も担当。新規サービスとしてReSM plusには企画から関わり、サービス立ち上げを成功に導いた。 佐野 彰(さの あきら)担当課長(ITプラットフォームサービス事業本部 第三ITプラットフォームサービス事業部 ITS第1担当)1998年入社。流通会社の運用プロジェクトに配属され、システム管理・運用管理を中心に従事。20名程度のプロジェクト管理を経験しながら、既存ベンダーからの業務移行を検討・計画立案・実施し、50名程度までプロジェクトを拡大。その後も複数プロジェクトを担当しマネジメントを経験。導入コンサル、導入時の運用設計を得意とする。 足立 綱貴(あだち つなき)担当課長(ITプラットフォームサービス事業本部 ITプラットフォームサービス営業部 営業企画担当)2002年入社。企業WAN/LANの設計構築業務に従事した後、セールスとしてReSMに加入。新規案件開拓を目的にReSMのウェブサイトを制作したことからマーケティング領域を担当することに。セールス&マーケティングの経験をもとにReSM plusの企画に参加し、現在は本部サービスビジネスのマーケティングを担当している。 林 誠(はやし まこと)担当課長(ITプラットフォームサービス事業本部 ITプラットフォームサービス営業部 ソリューション営業担当)2002年入社。入社後リース会社の開発PRJに配属。基幹システムの更改案件など、システム開発における全行程を経験。その後オープン系開発を中心に多数のPRJを担当の後、新規事業立上や海外支社設立・出向を経て、営業担当となる。ソリューション営業としてReSM plusの拡販に尽力中。 石井 健大(いしい けんた)プロジェクトリーダー(ITプラットフォームサービス事業本部 第三ITプラットフォームサービス事業部 ITS第1担当)2010年入社。入社後、研究機関の地震観測情報伝達システム更改案件に配属。同案件の維持保守、2回目の更改を主な担当として経験を積む。その後、顧客情報システム部門業務の移行や、顧客インシデント管理ツールとしてのServiceNow導入等を実施。ReSM plusの機能開発、顧客導入を担当している。 [caption id="attachment_668" align="aligncenter" width="1024"] ReSM Plusの開発メンバー。前列左より:石井 健大、佐野 彰/ 後列左より:足立 綱貴、浅野 寛人、林誠(敬称略)[/caption]Q. ReSM plusを考案されたきっかけは何ですか?浅野: 2017年当時、3人のメンバーで新規事業の企画に取り組んでいました。そのような時、メンバーのひとりだった足立さんがITSMに強いServieNowを見出して。主体としていた運用だけではなく、ITSM領域をもっと自分たちで作り込んでサービス化したら、当社の強味を活かしたサービスが出来るのではないかと思ったのです。 当時運用していたReSMでは、ヘルプデスクは主軸ではありませんでした。しかし、ITSMでお客様のお問合せをFAQ化し自己解決できるようになれば、ヘルプデスクの業務も簡易化しますし、何よりお客様にとって便利なサービスがお届けできる。 IT人材不足も問題で、中堅企業ではたったひとりで情シス部門を担当している、なんていうケースも珍しくありませんでした。社員が自己解決できるようになれば情シスへの問い合わせも減り、本業に集中できる皆にとって理想的ですよね。これは広がるのではないか?と。Q. 基盤としてServiceNowを選ばれた理由は何でしょう?足立: ServiceNowの日本法人が出来て間もない頃だったのですが、当時クラウドネイティブで作られているツールはServiceNowしかありませんでした。これがまずひとつ目の理由です。加えて、ServiceNowが謳っていた「社内の生産性を上げる」というビジョン。情シス部門だけではなく社員もターゲットとしていて、皆が楽になり、快適になることを目指している。とても新しい考え方だな、と共感しました。一社員として日々の業務の中、使いづらいシステムにイライラを感じることもありますから(笑)、そこを解決するサービスを届けたいと思ったのです。Q. 全く新しい試みだったのですね。開発時にぶつかった壁もあったのでは?浅野: 全く新しい考え方に基づく新サービスですから、社内で企画を通すことがまず最初の壁でした。何ができるのか?やりたいことをどのように具体化するのか?それを系統立てて説明するために、多くの時間と労力が必要でした。 石井: 言葉の壁もありましたね。基盤となっているServiceNowはアメリカ生まれですから、ServiceNowを触っても、最初はどう使えば良いのか分からない。当然ながら資料も全てが英語。英語の研修を受けながら、ひとつひとつトライ&エラーで検証していきました。Q.様々な壁を乗り越えて導入されたのですね。ServieNowを基盤にしたからこそ実現出来たことはありますか?足立: 「ワンプラットフォーム」の社内サポートサービスを実現できたことです。どんなお悩みでもまずはReSM plusへアクセスすれば良い。とても便利です。また、もっとサービスを増やしたい時に、例えばITから総務や人事にスコープを広げていく、という柔軟性も持ち合わせています。これらはServiceNowを基盤としたからこそ可能でした。 Q.DTSだからこそReSM plusを世に送り出せた!と自負されるポイントはありますか?浅野: 日本上陸間もないServiceNowの有望性を、時代に先駆けて見抜き、取り入れたこと。また企画だけではなく、導入の際のきめ細やかなサポートもポイントです。例えば業務の整理からFAQ作成、社内の利用促進まで、常にお客様と一緒に問題を解決していこうという弊社スタッフの姿勢があってこそ、ReSM plusは信頼を勝ち得ていると思います。 足立: ReSMだからこそできた、とも言えますね。ReSM(システムの保守運用・業務のアウトソースにより、ITシステムの最適化をサポートするDTSのサービス)は、もともと「シェアードサービス」という考えに基づいていましたから。これと反対の考え方が「人月ビジネス」(ひと月に、何人のスタッフが、何時間稼働したからいくら、と対価を計算する考え方)なのですが、コストを抑えたいお客様と、利益を確保したいSIerとの間で利害が衝突してしまう場合もあります。 ヘルプデスクスタッフの時間を効率的に使いつつ、サービスを内製化し、お客様のコストも押さえる。そして最大限の効果を生み出す。このような仕組みは、ReSMの土台があったからこそできました。 林: そうですね。元々ReSMにはサービスデスクという機能とそれに対応する人材がありました。そこにServiceNowというプラットフォームを加えたのがReSM plusです。この「プラットフォーム+人によるサービス」のセットが当時はありませんでした。これは今でも弊社が優位性を誇る分野です。Q.従業員の毎日を快適にしてくれるReSM plus。5年後、10年後はどう進化しているでしょうか?ReSM plusの未来像についてお聞かせください。佐野: ヘルプデスクのメンバーは全く関与しなくても、お客様だけでReSM plusを経由して問題を解決できるのが理想形。それが最終的なゴールですね。そのためには成すべきこともたくさんあります。どれだけ使いやすく便利にしていくか?現在使いきれてないServiceNowをフル活用して、より良いサービスをご提供していきたいと思います。 林: ReSM plusの最初のコンセプトが、従業員の方々の悩みを何でも解決する業務プラットフォームになる、ということでした。今はヘルプデスク機能がありますが、他にも新しいサービスを加えていって、そこにアクセスすれば従業員が必要なものに全てアクセスできる場所になること。そのコンセプトは今も変わらず、我々もそこを目指しています。 情シス部門だけではなく全ての従業員にとって、快適で便利な業務プラットフォームを!・・そんな想いのもと誕生したReSM plus。ServiceNowという全く新しいツールを活用しながら、これまで世の中になかったサービスを生み出す苦労とその喜び。実際に業務に関わった方々の言葉によって、当時の様子をリアルに感じることができました。 インタビュー後編では、実際にReSM plusをご活用いただいている2社の活用事例をもとに、ReSM plusの魅力についてさらにお話を伺ってまいります。どうぞお楽しみに! *インタビューの後編はこちら*【ReSM plus開発実績 後編: DTSだからこそ実現できる日本クオリティのサービスとは?】 *ReSM plusについて更に詳しく知りたい方はこちら*ReSM plus公式ホームページ