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IT資産管理の意義、ServiceNow 「ITAM」ほか代表的ツール5選

IT資産管理の意義、ServiceNow 「ITAM」ほか代表的ツール5選

スマートフォンやタブレット端末の普及、さまざまなソフトウェアのライセンス管理が求められる中で、企業が保有するIT資産を適切に管理するニーズが高まっています。

IT資産を適切に管理していないと、機密情報の漏えいや不要なソフトウェアのライセンス料を支払い続けてしまう可能性もあります。

本記事では、IT資産管理の必要性とIT資産管理ツールを導入するメリット、「ServiceNow」の主要製品である「ITAM」をはじめとする代表的ツール5選を紹介します。

IT資産管理について詳しく知りたい方はぜひ最後まで読んでみてください。

IT資産管理ツールとは

IT資産管理ツールとは

 

IT資産管理ツールとは、企業が保有するIT資産を一元管理し、保有台数やライセンスの利用状況を適切に管理するツールです。

管理するIT資産は、ハードウェアやソフトウェア、有料サービスのライセンス形態や購入状況まで多岐にわたります。ハードウェアならPCやスマートフォン、タブレット端末の型式やCPU、ソフトウェアならバージョンやアップデート状況、有料のものであれば購入状況まで詳しく管理します。

企業のコンプライアンスや個人情報保護が求められるようになったこと、テレワークの増加によってIT資産管理ツールを導入する企業が増えています。

IT資産管理ツールの主な機能

IT資産管理ツールの主な機能には、ハードウェアの契約やライセンスの管理、アラート機能、デバイス制御などがあります。

ハードウェアのリース・レンタル状況の管理と契約更新の漏れ防止、ライセンス利用数や使用状況から不要なものがないかの確認が可能です。ソフトウェア管理については、アップデートが必要な端末の特定やソフトウェアの一括配布が瞬時に行えます。

ほかにも、不正な操作やネットワーク異常を検知した際のアラートによる通知や、USBメモリなどの外部デバイス利用の制御も可能です。

IT資産管理ツールには、社内のIT資産を一元管理するために必要な多くの機能が搭載されています。

IT資産管理の必要性

スマートフォンやタブレットなど情報端末の多様化やテレワークの増加によって、IT資産管理の必要性は高まっています。

警察庁の「令和4年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」では、サイバー犯罪の件数は過去5年間 で右肩上がりに増えています。特にランサムウェアによる攻撃対象のうち81%を、テレワークなどに使用されるぜい弱な端末が占めていました。

このことから、どの端末がセキュリティソフトのアップデートを済ませておらず、ぜい弱な状態であるか把握しないとセキュリティ面でのリスクを抱えることになってしまいます。

そのため、IT資産管理ツールを導入する企業が増えています。

IT資産管理ツール導入のメリット

次に、IT資産管理ツールを利用する主なメリットを2つ紹介します。

  • IT資産管理の効率化
  • OSアップデートなどの一括管理

それぞれ順番に見ていきましょう。

IT資産管理の効率化

IT資産管理ツールによってIT資産を一元管理すれば、不要なライセンス契約の見直しなど最適化が図れます。

適切なIT資産管理が行われていない状態では、ハードウェアの紛失や盗難に気づくのが遅れたり、すでに十分な台数があることを把握できずに追加購入をしてしまったりする可能性があります。

表計算ソフトで手入力をしてもIT資産管理は行えますが、入力ミスをしてしまう可能性があり、確実とはいえません。

また、IT資産管理ツールを使用するよりも多くの時間が必要となるため、管理担当者の作業量が増えてしまいます。

OSアップデートなどの一括管理

IT資産管理ツールによって端末のOSなどを一括してアップデートできるため、更新漏れを防げます。IT資産管理ツールは、管理しているIT資産のソフトウェアに関する情報も自動で収集・管理するため、OSやソフトウェアのアップデート状況を確認して一括更新が可能です。

各従業員にアップデートを任せると忙しくて忘れてしまうなど処理が行われない場合があり、更新漏れを完全に防ぐことは難しいです。

IT資産管理ツールを使えば、OSやウイルス対策製品のアップデートが確実に行えます。

IT資産管理ツールの選び方

IT資産管理ツールの選び方

 

IT資産管理ツールを導入するにあたって、どのような基準で選定すればよいかを解説します。

自社の目的に合ったIT資産管理ツールを選ぶための参考にしてみてください。

導入目的に沿った機能を有しているか

IT資産管理ツールには前段で紹介したように多くの機能があるため、自社の導入目的に適した機能に強みを持つツールを選ぶことが重要です。

自社の目的がハードウェアやソフトウェアの適切な管理なのか、内部不正防止によるコンプライアンス強化なのかで、導入するツールが変わってきます。

たとえば、ライセンスやクラウドサービスの最適化が目的であれば、ライセンスやSaaSアカウントの登録状況が管理できるツールを導入する必要があります。

各目的に合ったIT資産管理ツールを選定するようにしましょう。

エージェント型かエージェントレス型か

IT資産管理ツールは、エージェント型とエージェントレス型の2種類に分類されます。それぞれの特徴を理解したうえで導入するツールを選定することが大切です。

エージェント型は、管理を行う各端末にエージェントをインストールする必要がありますが、詳細な情報の取得、ソフトウェアのアップデートや再起動、遠隔操作が行えます。

エージェントレス型は、管理PC1台にエージェントをインストールすればIT資産管理が行えるため、手間がかからず導入価格も低く抑えられるのが特徴です。一方で、収集できる情報の範囲がエージェント型よりも少ないです。

どのようなIT資産管理を行いたいか、かけられるコストなども踏まえて選定するようにしましょう。

IT資産管理ツール5選

ここからは、「ServiceNow」などおすすめのIT資産管理ツールを5つ紹介します。

各ツールの特徴も併せて紹介するので、具体的にIT資産管理ツールを探している方の参考にして下さい。

ServiceNow

ServiceNowの「ITAM」は、ハードウェアやソフトウェアの台数・ライセンス管理などを単一のプラットフォーム上で管理できるクラウド型IT資産管理ツールです。

ユーザーのソフトウェア使用量データを蓄積し、あまり使われていないソフトウェアについてアンインストールや同様の安価なものへの置換を提案するオプションも実装できます。

また、コンプライアンス面についても、ユーザーの不正な操作を検知した場合に自動でワークフローを初期化するため、初動対応が遅れません。

AssetView(株式会社ハンモック)

「AssetView」は、内部不正への対策やソフトウェアの更新管理などIT資産管理で求められる機能に幅広く対応するツールです。

モバイルデバイス管理(MDM)機能も搭載されていて、スマートフォンやタブレット端末の管理も行えます。

MCore(住友電工情報システム株式会社)

国内外の住友電工グループの業務PC約85,000台 を一元管理するために開発された「MCore」は、大規模環境に強いIT資産管理ツールです。

高いスケーラビリティを持ちながら、ネットワーク負荷も抑えた運用が可能です。

SKYSEA Client View(Sky株式会社

「SKYSEA Client View」は、少ない台数からIT資産管理が可能なツールです。

また、自社のセキュリティポリシーに反する行為があった場合に、アラートを表示したり画面を自動で録画したりすることができます。

System Support best1(株式会社ディー・オー・エス)

Excelのような画面で直感的な操作が可能な「System Support best1」は、ハードウェアやソフトウェアの情報管理に強みがあります。

初めてIT資産管理ツールを導入する場合でも操作方法に迷いにくく、ライセンスの有効期限やハードウェアの台数管理などを詳細にデータ化可能です。

まとめ

今回はIT資産管理ツールの必要性や導入メリット、ServiceNowをはじめとする代表的なツール5選を紹介しました。

働き方の多様化や使用するデバイスやソフトウェアの変化によって資産管理が手作業では追いつかなくなっており、IT資産管理ツールの必要性が高まっています。

当社、株式会社DTSはServiceNowのパートナーに認定されています。ITAM以外の製品も取り扱っていますので、自社が抱えるIT課題についてお気軽にご相談ください。

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