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ITインフラを可視化するメリットは? ServiceNow 「ITOM」など代表的ツール5選

ITインフラを可視化するメリットは? ServiceNow 「ITOM」など代表的ツール5選

さまざまなクラウドサービスが登場し、オンプレミスからクラウドへの移行が進む中、ITインフラの最適化ニーズが高まっています。そのため、ITインフラを可視化して適切なコスト管理を行うことが必要です。

 

本記事では、ITインフラを可視化するメリットやIT運用管理(IT Operation Management)の重要性、そして「ServiceNow ITOM」をはじめとしたITインフラ可視化ツール5選を紹介します。

効率的なITインフラ管理を行いたいと考えている方は、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

ITインフラの可視化とは

ITインフラの可視化とは

 

ITインフラの可視化とは、ネットワークやサーバー、データベースなどの稼働状況をグラフやダッシュボードなどで視覚的に把握することです。

これによって、各リソースの利用状況や負荷をリアルタイムで把握できるため、稼働率の低い余分なリソースの削減など効率的なインフラ運用が実現可能です。

また、各ITインフラの状態をリアルタイムで把握できるため、トラブルの早期発見にもつながります。

ITインフラの可視化は、IT運用管理(IT Operations Management)における基本的かつ重要なプロセスです。

IT運用管理とは

IT運用管理(IT Operations Management)とは、IT資産やシステムを安定的に運用・管理するためのプロセスやツールを指します。ネットワークやサーバー、アプリケーションなどのパフォーマンスやセキュリティを確保し、自社における運用を最適化するための取り組みです。

ITインフラやIT資産の適正な管理と最適化は、IT運用管理の基本的なプロセスです。

ITサービス管理(IT Service Management)とよく混同されますが、ITサービス管理は、ITサービスの利便性向上を目的として行われます。そのため、IT運用管理はITサービス管理を推進するための取り組みとして位置づけられます。

ITインフラの可視化が求められる理由

ITインフラ可視化の重要性は、クラウドサービスへの移行などITインフラの利用環境が複雑化する中で高まっています。

パブリッククラウドとプライベートクラウドや、オンプレミスを併用するハイブリッドクラウド、複数のクラウドサービスを利用するマルチクラウドなど、さまざまな利用形態が登場しています。

これによって、各インフラの稼働率や無駄なリソースを把握することが難しい状況になっています。

そこで、ITインフラの可視化ツールによって、複数の環境に点在するサーバーなどを横断的に管理する必要性が高まっているのです。

ITインフラの可視化を行うメリット

次に、ITインフラの可視化を行うメリットについて解説します。

  • 情報収集の自動化・省力化
  • インフラコストの最適化が行える
  • オンプレミスとクラウドのITインフラの状況を一括管理できる

それぞれ順番に見ていきましょう。

情報収集の自動化・省力化

ITインフラ可視化ツールの導入によって、全体の状況把握が困難であったインフラの稼働状況を自動または省力化して把握できるようになります。

これによって、運用管理にかかる手間やコストが削減できるうえに、次に解説するインフラコストの最適化にもつながります。

インフラコストの最適化が行える

ITインフラの可視化によって、不要なリソースの削減などインフラの最適化が図れます。

これまでベンダーから提供される、サービスごとの監視ツールで個別に確認していた稼働率などが、可視化ツールによって一元管理できるため、どこに無駄が生じているか一目で確認可能です。

また、可視化されたデータを参照すれば、トラブル発生時にどこで問題が生じているのか明確になるため、調査にかかる人員のコスト削減にもつながります。

オンプレミスとクラウドのITインフラの状況を一括管理できる

ITインフラ可視化ツールは、ハイブリッドクラウドやマルチクラウドなどの複雑な利用環境であっても、インフラの稼働状況の管理が可能です。

手動で稼働状況を確認するのは多くのリソースを要する作業になりますが、ITインフラ可視化ツールを利用すれば稼働状況をリアルタイムで把握できます。

総務省の「令和5年情報通信白書」によると、約3割の企業がクラウドサービスを一部利用しており、オンプレミスと併用している状況です。

多くの企業においてITインフラの最適な運用のために、可視化ツールが必要とされています。

ITインフラ可視化ツールの選び方

ITインフラ可視化ツールの選び方

 

ここからはITインフラ可視化ツールの選び方を解説します。

ITインフラの可視化を含むIT運用管理(IT Operation Management)を実現するにあたって、どのような基準で選べばよいか詳しく解説するので、参考にしてみてください。

h3:マルチクラウド・オンプレミスに対応しているか

前段で紹介したように、多くの企業がオンプレミスとクラウドを併用しています。クラウドのみを利用している場合であっても、AmazonのAWSやMicrosoftのAzureなどパブリッククラウドを組み合わせているなど、環境が複雑化している場合があります。

各環境におけるITインフラの稼働率やアプリケーション・サービスの利用状況を、ITインフラ可視化ツールによって一元管理することで、IT運用管理に向けた取り組みが進められます。

IT運用管理を実現するためには、オンプレミスとクラウドを横断的に1ヶ所で管理できるツールを選ぶようにしましょう。

トラブル対応の効率化が可能か

トラブルが発生した際に、効率的なトラブルシューティングのプロセスがあれば、サービス復旧までにかかる時間を短縮できます。

これにより、中断時間を最小限に抑え、ビジネスに与える影響の軽減が可能です。ITインフラ可視化ツールには、システム障害の根本原因を解明し自動で修復を行ったり、自動修復ができないものはユーザーに通知を行ったりする機能が実装されているものもあります。

人間が対応するインシデントを減らせば、その時間を他の作業に割り当て、生産性の向上や働き方改革につなげられます。

このように、ITインフラ可視化ツールを選ぶ際にはトラブル対応の効率化が可能であるかどうかを基準にするのもよいでしょう。

ITインフラ可視化ツール5選

最後に「ServiceNow」をはじめとするITインフラ可視化ツールのおすすめ5選を紹介します。

各ツールの特徴と併せて解説するので、自社の用途に合った可視化ツールを探す際の参考にしてください。

ServiceNow

ServiceNow ITOMは、マルチクラウドやハイブリッドクラウド環境下で運用していても、横断的にITインフラの可視化が可能です。

また、インシデント対応についても、ServiceNow ITOMでは、AWSやAzureの環境を構築して自動修復や予兆を検知した事前対策やアプリケーションのヘルスチェックなどが行えます。

これらのことから適切なIT運用管理を行うのに適したツールであるといえます。

Freshservice(Freshworks)

「Freshservice」は、IT運用管理(IT Operations Management)とITサービス管理(IT Service Management)両方に対応したツールです。

ITインフラの可視化だけでなく、IT資産管理や変更管理など豊富な機能を兼ね備えており、IT運用の最適化支援に役立ちます。

Splunk Infrastructure Monitoring(Splunk)

「Splunk Infrastructure Monitoring」は、マルチクラウドやハイブリッドクラウド環境下でもリアルタイムでITインフラの状況を可視化してくれます。

また、パフォーマンスに問題が生じたら、ユーザー利便性に影響を及ぼす前にアラートを発するため、事前対策を講じられます。

AppDynamics(AppDynamics)

「AppDynamics」は、ITインフラやアプリケーションの最適化を図ります。

また、パフォーマンス管理やセキュリティ分析情報などから、ぜい弱性を割り出すことも可能です。

Attunity Visibility(Attunity)

「Attunity Visibility」は、アプリケーションごとのリソース使用率などの可視化が可能なツールです。データのトラッキングや監視を行い、ITインフラ管理業務の効率化をサポートします。

まとめ

今回はITインフラを可視化するメリットについて紹介しました。

AWSやAzureなど各種パブリッククラウドへ移行する企業が増えたことによって、ITインフラが複雑化し、管理作業に多くの工数がかかっています。

この作業を効率化する必要性が高まり、ITインフラ可視化ツールの需要が伸びています。

また、ITインフラの可視化はIT運用管理の基本的なプロセスであるため、適正な管理を行うために多くの企業が取り組む必要があるものです。

当社、株式会社DTSはServiceNowのパートナーに認定されています。ITインフラの可視化に限らず、ITに関する課題を抱えられていましたら、気軽にお問い合わせください。

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