【ReSM plus開発実績 後編】DTSだからこそ実現できる日本クオリティのサービスとは?
ServiceNowを基盤に開発されたDTSの自社ソリューション、ReSM plus。社内ヘルプデスク代行とFAQシステムがひとつになり、情シス部門も従業員も皆にとって快適な業務環境を整えてくれる、DX時代の従業員サポートサービスです。
他のサービスにはないReSM plusの特長を伺う今回のインタビューには、ReSM plus開発に関わったメンバー5名が大集合!前編では立ち上げ時の苦労やReSM plusに込める想いについて伺いました。後編では具体的な導入事例を通じてその魅力をさらに深堀りし、今後の展望についても伺います。
*インタビューの前編はこちら*
【ReSM plus開発実績 前編: DTSだからこそ実現できる日本クオリティのサービスとは?】
プロフィール
浅野 寛人(あさの ひろと)
事業部長 (ITプラットフォームサービス事業本部 第三ITプラットフォームサービス事業部)
1998年入社。入社後リース会社の運用PRJに配属。ITサービスマネジメント領域(オペレーション、運用管理、システム管理、サービスデスク)を中心に、インフラ構築や運用設計などを実施。その後不動産会社のITサービスマネジメント領域を既存ベンダーより移行し、運用プロセス再定義や端末更改、サーバ更改等も担当。新規サービスとしてReSM plusには企画から関わり、サービス立ち上げを成功に導いた。
佐野 彰(さの あきら)
担当課長(ITプラットフォームサービス事業本部 第三ITプラットフォームサービス事業部 ITS第1担当)
1998年入社。流通会社の運用プロジェクトに配属され、システム管理・運用管理を中心に従事。20名程度のプロジェクト管理を経験しながら、既存ベンダーからの業務移行を検討・計画立案・実施し、50名程度までプロジェクトを拡大。その後も複数プロジェクトを担当しマネジメントを経験。導入コンサル、導入時の運用設計を得意とする。
足立 綱貴(あだち つなき)
担当課長(ITプラットフォームサービス事業本部 ITプラットフォームサービス営業部 営業企画担当)
2002年入社。企業WAN/LANの設計構築業務に従事した後、セールスとしてReSMに加入。新規案件開拓を目的にReSMのウェブサイトを制作したことからマーケティング領域を担当することに。セールス&マーケティングの経験をもとにReSM plusの企画に参加し、現在は本部サービスビジネスのマーケティングを担当している。
林 誠(はやし まこと)
担当課長(ITプラットフォームサービス事業本部 ITプラットフォームサービス営業部 ソリューション営業担当)
2002年入社。入社後リース会社の開発PRJに配属。基幹システムの更改案件など、システム開発における全行程を経験。その後オープン系開発を中心に多数のPRJを担当の後、新規事業立上や海外支社設立・出向を経て、営業担当となる。ソリューション営業としてReSM plusの拡販に尽力中。
石井 健大(いしい けんた)
プロジェクトリーダー(ITプラットフォームサービス事業本部 第三ITプラットフォームサービス事業部 ITS第1担当)
2010年入社。入社後、研究機関の地震観測情報伝達システム更改案件に配属。同案件の維持保守、2回目の更改を主な担当として経験を積む。その後、顧客情報システム部門業務の移行や、顧客インシデント管理ツールとしてのServiceNow導入等を実施。ReSM plusの機能開発、顧客導入を担当している。
ReSM plusがお客様に選ばれる理由
ReSM plusは、これまで様々なお客様の導入・運用をお手伝いさせていただきました。お客様は一体どのような問題を抱えていらっしゃったのか?それをReSM plusがどのように解決したのか?ふたつの事例をご紹介します。
導入事例1:JTBコミュニケーションデザイン様
公共施設、文化施設、観光案内所などの運営プロデュースを手掛けるJTBコミュニケーションデザイン様。ヘルプデスクの代行も行っていましたが、施設ごとに異なるIT環境や、施設とヘルプデスクの稼働時間の違いにより、ヘルプデスク担当者の負担が増大。FAQを合わせてアウトソーシングできるサービスを探していらっしゃいました。
Q. 最初はどのような経緯でDTSにお声がけいただいたのでしょう?
浅野: 弊社の営業担当と、お客様とが海外赴任時に知り合いだった関係で、ヘルプデスクの課題についてご相談いただいたのが始まりでした。社内ヘルプデスク、そして公共施設のヘルプデスク代行、両方に悩みを抱えていらっしゃいました。一方ReSM plusは企画段階にあった時期で、まさに最初のお客様だったんです。お話を伺いながら、こういうニーズがある、ではこのように実装しよう、とアジャイル的に開発していきました。
Q. 他にも競合候補があったと思うのですが、最終的にReSM plusをお選びいただいた決め手は何でしたか?
浅野: 人だけを提供するサービスや人月のサービスも検討されたようですが、ナレッジを作り出すところからお手伝いできたのがReSM plusだったこと。そしてコスト的にも優位に立てました。
足立: 問題に対処するだけではなく、「改善していく」サービスが、ReSM plusならではだったからではないでしょうか?ヘルプデスクが問い合わせに対応するだけではなく、ナレッジを書き、公開する。FAQがどんどん充実していくから、従業員はFAQで問題を自己解決できるようになる。そうするとヘルプデスクへの問い合わせも減り、エスカレーションの数はさらに減る、という仕組みです。
お客様からも「ヘルプデスクとFAQを合わせてアウトソーシングできるのはDTSのReSM plusしかなかった。」という嬉しいお言葉をいただきました。
Q.施設ごとのIT環境やITリテラシーのレベルも様々だったとのこと。そのような状況で導入する際、困難もあったのでは?
佐野: そうですね。施設によってはPCを触ったことがない、という担当者がいらっしゃったり、問い合わせ内容も初歩的なものが多く、ヘルプデスクも同じような基本説明を繰り返さなければならない状態でした。しかし、少しずつお客様に成功体験を重ねていただくことで、施設でのFAQ活用が増加し、ITリテラシーも向上していきました。
林: ヘルプデスクの対応時間も、平日9-18時だけ、という訳にはいきません。土日も営業されている場合もあります。そこはシェアードサービスだからこそ効率的に対応できました。そしてFAQをどんどん活用いただくことで、オペレーターへの質問を減らしていくことも心がけました。
Q. お客様の反応はいかがでしたか?
浅野: 施設でのFAQ活用と自己解決が増えたことで、本社ご担当者までエスカレーションされる問い合わせ数は半減し、コア業務に注力できるようになったと伺っています。当初の目的を達成し 「ReSM plusはなくてはならないITインフラの一つになりつつある」とまでおっしゃっていただきました。
Q. 最初のお客様で一緒に開発されたということでしたから、ご満足いただけると喜びもひとしおですね!今後の計画はありますか?
佐野: 今でも月に一回は必ずお打ち合わせをしています。導入からしばらく経ち、お客様の環境やニーズも当時とは変わっています。変化にふさわしい解決方法と共に、人事、総務、などへのスコープの拡大もご提案し、さらにご満足いただけるサービスをご提供できればと思います。
株式会社JTBコミュニケーションデザイン様 インタビュー記事
導入事例2:太陽石油様
愛知県を基盤に、石油製品の製造および販売を手掛け、西日本を中心にサービスステーション「SOLATO」も展開する太陽石油様。全国の事業所からシステム部門に寄せられるIT関連の問い合わせを、以前は全て電話で対応していたといいます。その対応数の増大と、対応方法のばらつきに課題を感じ、チャットボットの導入も含めて解決策を模索していました。
Q. お問合せから導入まで、かなり検討の時期があったようですね?
林: はい、お問合せから導入まで1年がかりでした。導入するべきかの相談に9か月、導入準備に3か月。実際に導入するまでに、1時間のウェブ会議を10回は実施し、じっくりとご希望を伺いました。
Q.チャットボットの導入、完全有人デスクサービスのアウトソーシングサービスなど、様々な選択肢を検討された上でReSM plusが候補に挙がったようですが、どのような点を特に評価いただいたのでしょうか?
佐野: へルプデスク対応の外注とFAQをセットで導入できることがひとつ。そしてFAQコンテンツが自動的に追加され、情報の最新性が保たれることも高く評価いただきました。
Q.一番苦労されたことは何でしょう?
林: 全く新しい考え方、言わば新しい文化が導入されるわけですから、ITの仕組みを変えることへの抵抗も当然ありました。それに対し、どのように説明し、経営層にもご納得いただけるのか、ご担当者にもご協力いただき、情報を集め、最終的にはご納得いただくことができました。
Q. もともと100%電話対応で、全くナレッジがないところからのFAQ構築。お客様も不安に感じていらっしゃったようですが、どのようにプロジェクトを進めていきましたか?
林: 電話対応者のメモの取り方からまとめ方まで、細かくお手伝いさせていただきました。導入後も週1回は定例ミーティングを実施する、というのも我々のご提案でした。毎週の打ち合わせでの会話の中で、課題も理解できるようになります。問題が起こってから打ち合わせをするのでは対応が間に合わないことも、この密なコミュニケーションで回避できたと思います。
Q. プロジェクトを通じて、一番嬉しかったことは何ですか?
佐野: コロナ禍の時期でしたから、主にオンラインでの打ち合わせでした。対面の打ち合わせよりも、お客様との距離を縮めるのに時間がかかりましたが、少しずつ課題や悩みをお話くださるようになって。そうすると我々も、これは出来ないけれども、代わりにこんなことが出来ます、といったように、自由に意見交換をできる間柄になってきました。そのような会話が出来るとより良いものが生まれます。
最終的には「ReSM plusに合わせて社内のルールを変えましょう」とまで言ってくださいました。常に我々の意見に耳を傾けてくださり、とても嬉しかったことを覚えています。今では電話でのお問合せはほとんどなくなり、社員の皆様で自己解決できるようになっています。
林: 細やかなサポートはDTSの文化でありReSMの文化です。導入の仕事もやはり大切なのは人と人とのコミュニケーション。信頼を勝ち得て、お客様の中に心を開いていただき、また新しい仕事をお任せいただける。そんな時は何より嬉しいです。これは現場でサービスを提供しているオペレーターの力も大きいですね。
きめ細やかなサービスを支えるプロフェッショナルたち
Q.現在何人のオペレーターがいらっしゃいますか?
林: 10名ほどのオペレーターがシェアードでサービスをご提供しています。多店舗展開されているような企業様の場合、店舗によってルールが違うことがあり、どの部署からの問い合わせなのか?をオペレーターがきちんと理解し、的確な回答をしなければなりません。ServiceNow上でもFAQを共有しながら、どの会社にも統一した運用をできるよう日々勉強しています。オペレーターの能力と努力は素晴らしいですね。ReSM plusのサービスを支える大きな力です。
Q.テクニカルな視点から、心がけていらっしゃることはありますか?
石井: お客様からはカスタマイズのご希望をいただくことがあり、これにはできるだけ対応できるようにしています。ReSM plusはクラウド環境のシェアードサービスなので、慎重に対応しなければ他のお客様のサービスに影響を与えてしまうこともある。ですから、細心の注意を払いつつ、お客様が望まれるサービスをお届けできるよう心がけています。一方で導入後のメンテナンスの問題もありますから、可能でもカスタマイズしない方が良いという場合もあります。そのあたりのバランス感覚は大切ですね。
Q.もっと改善していきたいこと、今後の新しいアイディアはありますか?
石井: ServiceNowは年に2度のバージョンアップがあります。ReSM plusもこれに対応していく必要があるのですが、毎回のテスト作業など、もっと効率化していきたいですね。
今後取り入れたいのは今話題の生成AIです。ServiceNowも生成AIを活用したバージョンを既にリリースしていますから、ReSM plusにも結び付け、お客様にとってさらに便利なサービスをご提供していきたいです。
足立: 若い世代では、文字よりも動画を検索する方が主流になっていますよね。文字を読まない世代がビジネスでも活躍するようになります。このような時代の変化にも、生成AIといった新しいテクノロジーを活用しながら、ReSM plusは対応していきたいと思います。
シェアードサービスでヘルプデスクを運営し、FAQを育て充実させることで質問自体を減らしていこうという、全く新しい考え方に基づくReSM plus。今回は立ち上げ当時の担当者から、日々お客様をサポートする担当者、システムを開発するエンジニアまで、5人のプロフェッショナルからお話を伺いました。
新サービスを開発する苦労はもちろんのこと、「全く新しい文化」を導入することへの障壁がいかに大きいか、そしてそれを取り除くためにいかにお客様に寄り添い、細やかにサポートをご提供しているかを知ることができました。アメリカ発のServiceNowを、文化も言葉も異なる日本で快適に使いこなせるのは、このような日本クオリティのサービスとサポートがあってこそ。その代表例がReSM plusです。
DTSが自信を持ってお届けするReSM plus。更なる詳細はこちらの公式サイトでもご紹介しています。ぜひご覧ください。