【DTSのシニアスペシャリストがServiceNow最高峰資格を取得】「あの機能、こんな風に使ってみては?」~CTA認定者が語るServiceNow~
ServiceNow最高峰の資格として知られるCertified Technical Architect(CTA)。世界中のITスペシャリストが憧れるこの資格を、この度DTSの島貫航二が取得しました。国内パートナーでCTAに認定されたのは島貫で4人目。社としてはDTSが3社目です。
ServiceNowへのより深く包括的な理解を備えたCTA認定者の主導で、お客様のDXビジネス変革を一層強力に加速させていく力を得たDTS。今回はDTS技術者のリーダーとして、そして日本のDXを牽引していく存在として、今後の活躍が期待される島貫にインタビュー。CTAとServiceNowについてお伝えします。
プロフィール
島貫 航二(しまぬき こうじ)
テクノロジー&ソリューションセグメント デジタルソリューション事業本部 デジタルビジネス事業部 ServiceNow推進担当
シニアスペシャリスト
2001年入社。入社後、大手通信事業者様のデータセンタ事業支援案件(国内、海外)に配属、その後ReSM plus(ServiceNowを基盤に開発されたDXソリューション)の追加機能開発プロジェクトを経て、お客様向けのServiceNow導入担当となる。導入担当として大手メーカー系企業様のServiceNow導入を実施。
CTA(Certified Technical Architect) 取得までの長い道のり
Q.この度はCTA認定、おめでとうございます!CTAを取得するためには厳しいCTAプログラムを修了しなければならないということですが、どのようなプログラムだったのでしょうか?
CTAは ServiceNow Expert Programsのひとつです。ServiceNowに関する様々な資格の中でも最も取得が難しく、認定者の数もわずかです。資格取得のためには所定のプログラムを修了し、最終試験に合格しなければなりません。
ServiceNowは多くのスペシャリストによるサポートで成り立っており、それぞれに資格が必要です。最も数の多いのがシステム管理者であるCSA、次にアプリケーション開発者のCAD、そしてServiceNow製品導入スペシャリストのCIS。さらにその上にSUITEと呼ばれる機械学習、チャットボット、パフォーマンスアナリティクスのアプリケーションスペシャリストもいます。そして最上段に位置するのがエキスパートであるCMAとCTAです。
CTAの役割は大きく4つあります。
- テクノロジー戦略とロードマップの作成
- 拡張性のあるプラットフォームの技術設計と構築
- リーディングプラクティスに従った、技術的な意思決定の支援
- プラットフォーム健全性の確保とアップグレードしやすい環境の維持
つまり、お客様のビジネス課題を「より広い視野」で、「より深く」、「より中長期的な視点で」解決する術を、ServiceNowを通じてご提案できるのがCTAなのです。
CTAプログラムでは、この4つの役割を遂行するために必要な知識を得られるようなテーマを与えられます。そしてグループメンバーとの論議やプレゼンテーションを通して、テーマの理解はもちろん、プレゼンテーションの実践を学んでいきます。
Q.知識の習得だけではなく、プレゼンテーションの訓練もあるのですね。プログラムの様子をもう少し詳しく教えていただけますか?
私が参画したCTAプログラム では32個のテーマについて学習しました。学習は反転授業と呼ばれる方式で行われ、新しい知識の習得は基本的に事前学習で行い、レッスンではクラスメイトとの論議などに時間を費やしました。週に3つ程度テーマが与えられ、下記のようなタスクを行います。
- 個人学習や追加情報の理解度を測る小テスト
- ケーススタディへの提案とその根拠についてグループで論議し、提案方針を決定
- 代表者がグループプレゼンテーションの資料を準備し、発表(録画)
- 録画されたプレゼンテーションを他のメンバーが評価し、フィードバック
- 仮想コラボレーションセッション(VCS)。講師から指名されたチームがプレゼンテーションを実施し、リアルタイムでの質疑応答やディスカッションを行う。
ちなみに、プレゼンテーションの評価はチームメンバーや講師だけではなく、AIからも行われます。私のAI評価は英語のSpeaking Rate(話し方の評価)が「悪い」、「発言数が少ない」というものでした(笑)。AIに評価されるなんて、ServiceNowのプログラムならではの経験でしたね。
そして、すべての学習に参加して、ようやく最終試験の受験が認められます。
最終試験は2つのケーススタディについて30分毎のプレゼンテーションを行い、プレゼンテーションの内容と質疑応答すべてが評価対象となります。
プログラムは学習12週、最終試験1週、計13週です。私の場合11月中旬からの受講だったため、間にクリスマス休暇、ニューイヤー休暇、祝日を挟み、プログラムが終了したのは3月上旬でした。約4か月間のプログラム、合格の認定をいただいたのは試験のさらに1か月ほど後でした。長い道のりでした!
Q.合格通知を受け取られた時の気分は格別だったことでしょうね!そもそも、何をきっかけにこの難関CTAプログラムに参加されたのでしょうか?
2019年からServiceNowの導入に関わっていますが、「もっとServiceNowを知りたい」と思ったことがCTAプログラム参加のきっかけです。
そもそもCTAプログラムを知るきっかけは、日本で最初にCTAを取得されたアクセンチュアの神原様のブログを拝見したことです。私もServiceNowの資格を既にいくつか持っていましたが、ブログの内容を見て「CTAプログラムはCISなどの研修とは別次元で面白そう。私も受講してみたい!」と思いました。
Q.CTAプログラムはすべて英語ですが、英語への懸念はありませんでしたか?
もちろんありました。しかし内容が面白そうでしたし、過去の経験もあるので「何とかなる!」と決心し、上司を説得して申し込みました。
とは言うものの、3週目あたりまではリスニングで苦戦し、上司にもテーマの難易度と言語の壁の高さを共有しながらの参加でした。講師からもアドバイスをいただき、周りの皆さまのサポートのおかげでCTAプログラムを完遂することができたと感謝しています。
Q.CTA取得は、国内パートナーでは島貫さんが4人目、社としてはDTSが3社目とのこと。
はい、私が合格したことにより、結果としてアクセンチュア様、NTTデータ様に続き、DTSが国内パートナーとして3社目のCTA認定者輩出企業となりました。CTAを取得するまでの道のりで、ServiceNowへの知識や実装のイメージも格段に深まりましたので、会社としてもより高品質なサービスを、ServiceNowを通じてご提供できるようになると思います。
今回APJ(アジア・パシフィック・ジャパン)地域では日本からの参加者は私だけでしたが、今後日本からも参加者が増え、日本のCTA認定者が増えていくと良いですね。そして、日本企業でのServiceNow活用が高まり、DXの活性化が加速してくことを期待しています。
また、合格という成果を出すことができたので、CTAプログラム参加に投資いただいた会社の期待に応え、次に続くDTS候補者の挑戦へと繋ぐことができたのでは?と、少し安心しています。DTSグループのServiceNow人材は100名を超えており、どんどん大所帯となっています。後輩からも注目され、頼りにされるよう、これからも継続して学習していきます。
ServiceNowの見方、どう変わった?
Q. CTAプログラム後にServiceNowの見方は変わりましたか?
はい、大きく変わりました。
今まではITSM, CSMやFSMのような製品中心で見てきましたが、プログラム受講後は、製品を含めたServiceNowがプラットフォームとして、将来も継続して価値を提供し続ける点を意識するようになりました。価値を創出するためにはどのようにあるべきなのかを最初に考えるようになり、考慮すべきテーマを導入前、導入中、導入後といったそれぞれのフェーズ単位で意識する視点を手に入れることが出来ました。このあたりが変わったポイントです。
次の課題としては、White Paper、Solution Brief、Success Workbook、Now Createなど、公開されている文書の理解を深めること。お客様に全体をご覧いただいた上で、今すべきことを分かりやすくご案内すること。そしてお客様のDXを支援できるServiceNow導入を効率的に行い、効果を早期に出すこと。このあたりをスマートに実施できるようになることが、私の次の目標です。
Q.お客様にさらに効率的で有益なサービスをご提供できるようになりますね。その他に、プログラムに参加されたことで何か発見はありましたか?
CTAプログラムの個人学習教材の中には、ServiceNowでも今まで触れなかった機能、知らなかった技術が多数あり、ServiceNowをもっと知りたい!という「沼」がさらに深くなりました。自身で触ってみたい「やりたいことリスト」がさらに膨れ上がり、時間を見つけて消化していますが、「あの機能、こんな風に使ったら面白いかも」と寄り道することが多々あり難儀しています(笑)。ServiceNowには自分の知らない機能がまだまだたくさんあることに気が付くことができた — これがCTAプログラムに参加したもうひとつの成果です。
今後はインプットだけではなく、学んだことや検証したことなどを積極的にアウトプットしていきます。そして「ServiceNowの技術ならDTS」と皆様に言っていただけるくらいの存在になりたいですね。
とても大きな目標ですね! これからの島貫さんのご活躍、そしてDTSからの更なるCTA認定者の誕生に期待しています。今日はありがとうございました。
国内パートナーで4人目。先駆者として見事ServiceNow最高峰資格を取得した島貫。4か月にわたるプログラム参加で、ServiceNowに関わる知識だけではなく、プレゼンテーションの能力も磨かれたといいます。
その全てはお客様により良いサービスをお届けするため。「深まった知識はお客様の課題をより効率的に解決するために、鍛えられたプレゼンテーション能力は、それをより分かりやすくお客様に伝えるために使いたい。」と語ってくれました。CTA認定者という大きな存在を得て、DTSのServiceNow技術はさらに高度に、そしてお客様に寄り添ったものになるでしょう。