導入事例
導入サービス
電動パワーステアリングやCNC円筒研削盤で世界トップレベルのシェアを誇る
国内有数の機械・自動車部品メーカー
2006年に発足した株式会社ジェイテクトは、自動車部品、軸受、工作機械システム関連など、様々な領域で築き上げた「No.1 & Only One」の技術を時代のニーズに応じて進化させ、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進めています。
世界シェアNo.1のパワーステアリングをはじめとする自動車部品のほか、軸受、工作機械等を製造・販売しています。
近年では、工場のDXを進めるスマートファクトリーにも力を入れています。
AWS Well-Architected フレームワークに沿ってシステムの評価と改善提案を実施
AWSクラウド診断サービスは、AWS Well-Architectedフレームワークを専門的な知識がない方にも分かりやすく整理し、DTSの実績・ノウハウを活かして作成された診断項目をもとに、AWS環境の現状把握と評価を行い、改善案を提示するサービスです。
以下のような課題を抱えているお客さまに対して非常に効果的なサービスです。
・クラウドに合った運用プロセスとなっていない
・セキュリティ対策が正しく行われていない
・障害や災害対策に問題がある
・無駄なコストが発生している
・過剰な性能の構成になっている
・最新のベストプラクティスに沿ったアーキテクチャになっていない
自社開発アプリのAWS移行とAWS Well-Architected フレームワークへの準拠
株式会社ジェイテクトが開発・提供しているソリューションの一つであるJTEKT ShareBoard は、情報共有や現場のコミュニケーションを活性化させるためのアプリです。
株式会社ジェイテクトはこのアプリを社内システムとして運用すると同時に、社外のお客様にも提供しています。
JTEKT ShareBoardは、2022年5月から開発・運用の基盤をAmazonが提供するクラウドサービスであるAWSへの移行プロジェクトを実施しました。移行プロジェクトにあたって、DTSではAWS環境及びサポート提供と設計支援で参画しました。
JTEKT ShareBoardでは、情報漏洩やデータの損失を防ぐために厳重な対策を講じています。
しかし、技術の進歩により、今まではリスクでは無かったことがリスクになってしまう可能性に常に懸念を抱いています。
世界に向けて事業を展開する株式会社ジェイテクトには、システム設計や運用において世界基準の対応が求められています。そのため、システムの設計や運用において、AWS Well-Architected フレームワークへの準拠を強く意識しています。AWS Well-Architected フレームワークは、システム設計や運用が最新のベストプラクティスに準拠しているかを判断する評価項目や質問をドキュメントにまとめたものです。AWSが一般公開しており、誰もが閲覧できますが、その内容は非常に複雑で難解であり、かなりの知識と経験を持つ技術者でなければ理解が難しいとされています。JTEKT ShareBoardではこの基準を満たすことを目指し、AWSクラウド診断サービスの利用を決定しました。
5つのステップでシステムの評価と改善策を提示
AWSクラウド診断サービスは、2023年11月から約1ヶ月かけて、以下の5つのステップで実施されました。
まず事前ヒアリングにおいて、システムの概要と重視事項の優先順位を定め、AWS Well-Architected フレームワークの質問項目から該当するものを抽出しました。
次に、抽出された質問項目に基づいて、システムを把握している担当者に対するヒアリングが行われました。今回の診断では、AWS Well-Architected フレームワークの5つの柱(運用の優秀性、セキュリティ、信頼性、パフォーマンス効率、コスト最適化)について、セッションを複数回実施しました。その後、ヒアリング内容がDTSの診断担当者によって分析・評価され、その結果と改善案についての報告が実施されました。
認識していなかった内容の改善策が提示され、改善が可能に
AWS Well-Architected フレームワークは抽象的であり、具体的な対策が分かりにくく、設定された質問への回答が難しいという欠点があります。ただし、AWSクラウド診断サービスは、単にチェックシートに回答するのではなく、ヒアリング時に質問の意図を詳細に説明していただいてから回答するスタイルだったので、非常に理解しやすくスムーズに進めることができました。
診断の結果、一般的な企業と比較しても高い基準をクリアできているとの評価をいただきましたが、クラウド運用に関する仕組み作りなどの内容で改善の余地が見つかり、それに対する改善策を提示していただきました。
今回、認識していなかった内容の改善策が提示され、改善が可能になったことは、大きな効果です。
また、ワークロードレビュー時には、AWSに関する最新情報やアップデート情報が提供され、診断以外のコミュニケーションからも知識を得られました。
DTSは今後も、お客様のAWS運用における課題解決に向けた支援をご提供してまいります。