DX推進にクラウドが必要不可欠?
理由と成功させるポイントを解説

DX推進にはクラウド化が重要なキーワードになります。しかし長い間システムの追加をくりかえし、複雑化・巨大化したレガシーシステムをどのようにクラウドへ移行させればよいか、お悩みのご担当者もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、DXの推進にはなぜクラウド化が必要なのか、また成功させるポイントについて詳しく解説します。

そもそもDXとは?

DXとは、「デジタルトランスフォーメーション」を略した言葉です。経済産業省ではDXについて以下のように定義されています。

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。
引用: 経済産業省|デジタルガバナンス・コード2.0
つまり、ビジネスシーンにおいて最新のデジタル技術を活用し、今後さらに加速するIT化時代に対応していくための「企業の革新」を意味しています。

DXの推進でクラウド化が必要な理由・得られるメリット

DXの推進でクラウド化が必要な理由・得られるメリットDXの推進を加速させるためには、物理的な自社サーバーで構築した「オンプレミス型」のシステムをクラウド化する必要があります。ここでは、クラウド化が必要な理由や、クラウド化によるメリットについて解説します。

●情報共有・連携がスムーズになる

クラウド化を実現することで、社内のネットワークを経由せずシステムにアクセスできるため情報共有・連携がスムーズに行えるようになります。 外出先や在宅ワークの環境からも業務データを閲覧・編集できるようになり、業務の効率化や多様化するワークスタイルへの対応といった意味でもメリットがあります。

●最新版のソフトウェアや機能を使用できる

クラウドサービスは各ベンダーがニーズに合わせてアップデートをしてくれるので、常に最新の機能を使用できる点も大きなメリットです。自社で保守や運用・管理する必要がないため人件費の削減にもつながります。

●スピーディーに導入できる

クラウドサービスは、オンプレミス型と違って物理的なサーバーを設置、設定する必要がありません。そのため、導入から使用開始までの期間を短くできる点も大きなメリットです。例えば、自社で新たなWebサービスを開始する際も、構築の納期を短縮でき、ビジネスチャンスを逃すことなくサービス提供が可能になります。また、もし途中でサービスを撤退する場合もリスクを抑えることができます。

●オンプレミスに比べて導入コストが低い

コストを安く抑えられる点もクラウド化のメリットです。クラウドサービスには、初期費用とランニングコストが安価なものも多くあります。利用した分だけ費用が発生する従量課金型のサービスもあり、自社の用途に合わせたサービスを選択することでコスト削減を実現できる場合があります。一方のオンプレミスは、サーバーの購入、設置・設定費用など、導入時には大きなコストがかかります。

●仕様のカスタマイズが柔軟

クラウドサービスはカスタマイズが柔軟な点もメリットとして挙げられます。ユーザー数の変動や機能の追加・削除、サーバーの容量の拡張・縮小などが容易にできます。
オンプレミスの場合、仕様の変更を行う場合は費用と期間がかかってしまう場合があります。

DXの推進にクラウドを活用するときの注意点

DXの推進にクラウドを活用するときの注意点
企業がメリットを多く享受できるクラウドサービスですが、活用の際には注意点があります。自社の状況をよく理解し、クラウド導入の際に参考にしましょう。

●社員が使い慣れるまでに時間がかかる

自社システムを長くオンプレミス型で活用している企業では、新しいシステムを導入することをネガティブに捉える社員もいます。そういった社員には、適切な説明を行う必要がありますが、それを怠って導入してしまうと、社員が使いこなせるまでに時間がかかり、現場で混乱が生じるケースもあります。多くのメリットを享受できるクラウドサービスですが、実際に使用する社員がうまく活用できなければ DXは実現できません。クラウド化することがゴールではなく、実際に現場でうまく運用されてこそ意味があるのです。

●利用できない時間帯がある

クラウドで構築されるサーバーは、クラウドサービスを提供するベンダーが運用・管理をします。そのため、システムメンテナンスや、万一の障害時など、利用する企業が予測できないタイミングでサービスを利用できなくなる可能性があります。 クラウドサービスの導入前に、どのようなタイミングでメンテナンスが実施されているかを確認しておくことが大切です。

●現システムからの移行に時間のかかるケースがある

オンプレミス型のシステムをクラウドへ移行する際、規模によっては移行が長期間に及び、膨大な工数やコストが発生する場合もあります。また、部署ごとに異なるシステムを使っている場合、システムの移行に合わせて統一し、同時に業務フローの見直しも行わなければならない場合もあります。

●オンプレミスに比べてセキュリティリスクが高まる場合がある

クラウドサービスは、オンプレミスに比べてセキュリティのリスクが高まる場合があります。パスワードやIDの管理、セキュリティソフトや多要素認証の導入など、運用管理を適切に行わないと、情報漏えいなどの事故につながる可能性もあります。

クラウド化によりDXを成功させるポイント

クラウド化によりDXを成功させるポイントこれまで、DX推進におけるクラウド化のメリットや注意点を解説してきました。ここでは、どのようにすれは現システムのクラウド化を成功させられるのかについて解説します。

●社内教育の実施とルールの徹底をする

クラウド化によってDXを推進する場合、新たなシステムを使って業務を行うことになるため、影響が及ぶ部署にはシステムの使用方法やルールをレクチャーする必要があります。クラウドサービスは誰もが使いやすい仕様になっているものが多い一方、システムの動きに業務を合わせなければならないという側面もあります。正式に全社運用を開始する前に、試験的に一部の部署で使い始め、システムベンダーが提供しているサポートやマニュアルを活用しながら、その使い方を従業員に浸透させていくという方法もあります。

●クラウド化する対象業務を明確にする

クラウド化を成功させるには、システムを導入する対象業務を洗い出し、明確にすることも大切です。まずは現状の仕組みの全体像を把握したうえで、課題を整理し、どの部署のどんな業務を、どのようなシステムに置き換えるのかを検討していきます。 また、DXはひとつの優れたシステムを導入すれば実現できるというものではありません。複数のシステムを連携させて自社にとって最適な環境を構築することで、業務効率化やコスト削減、顧客満足の向上といった価値を最大化できます。 そのため、一つの部署で勝手に導入を進めるのではなく、全社で連携して横断的なワーキングを行い、最終的なDXの理想型を踏まえたうえで段階的にシステムを導入していくのが正しい進め方です。

●ベンダーに相談しながら導入を進める

クラウドサービスを導入する際、「何から手をつければよいかわからない」「導入後、使いこなせるかわからない」「経営層に対して導入のメリットをどう説明すればいいかわからない」など、いくつもの疑問が出てくることでしょう。IT導入の実績が少なく、詳しい情報システムの担当者が不在の場合、外部のベンダーなどに相談してみるのも良い方法です。システムのデモ画面を触らせてもらったり、他社の導入事例なども紹介してもらったりすることで、システムの比較・選定の参考になりますし、導入後の運用方法も具体的にイメージできるようになります。

まとめ

DXの推進を加速させるためには、現状の社内システムをクラウド化する必要があります。社内の業務において何をクラウド化するのかを明確にし、社内の運用ルールの策定や社内教育も行いながら導入を進めていきましょう。

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