生成系AIとServiceNow、連携する未来はすぐそこに
大学では化学(有機化学)を専攻。大学院に進み研究を続けるのでは?という周囲の予想に反してDTSに新卒入社。最初はインフラ構築のエンジニアとして運用を手掛けていたという及川さん。調査業務でクラウドコンピューティングについて学ぶにつれ、クラウドを活かすためにアプリケーションを実装する側になりたいと開発者に転身。そんな経験の全てが今、ServiceNowに繋がっていると語ります。
プロフィール
及川 真吾
Shingo Oikawa
得意なこと |
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インフラと開発、両方を経験
Q. 新卒でDTSに入社されたのですね。DTSを選んだ理由は?
及川:大学の専門は化学だったのですが、計測機器などのコンピューターは使い慣れていましたし、ITに興味がありました。中でもDTS は運用から開発までを行っていて、インフラと開発の両方を学ぶのに良いと思いました。結果として両方学ぶことが出来て目的は達成できたと思います。
Q. 開発者になったきっかけは?
及川: 入社後の配属は、インフラ構築のエンジニアでした。2009年頃からAWSやAzureが登場してクラウドが注目を集めるようになり、その調査を手掛けるようになりました。プラットフォームとして非常に将来性を感じ、クラウドを生かすためにはどうしたらよいか?と。結果アプリケーションを実装することを考え、転身しました。当時Azureのエンジニアがいないというので、手を挙げて新たな業務にチャレンジすることになりました。
Q. とても良いタイミングでしたね!開発者に転身し、お仕事を通じて一番嬉しかったことは何ですか?
及川: 製造業系のお客様のニーズをお伺いし、それを形にする中で、失敗や上手くいかなかったこともたくさんありました。課題は現場にあるので、現場にも何回も足を運びました。そういう時にアイディアが形になり、うまく動作し、問題が解決し、お客様と一緒に喜ぶことができた時は嬉しいですよね。それが小さなことであっても。
Q. お客様とのコミュニケーションが好きなのですね。
及川:そうですね。課題をどう解決して形にするか、お客様とコミュニケーションを取りながら良いものを作っていくのが楽しいです。ServiceNowの開発者は、半分コンサルタントですから。社内の評価よりも、お客様の評価の方が、私にとってはウェイトが高いかもしれません。
ServiceNowで世界のベストプラクティスが手中に
Q. 開発者として、ServiceNowとはどのように関わってきましたか?
及川:CSMを使用したアプリケーションの開発から携わり、現在はITOMやSecOpsの領域でプロダクトの調査・検証を行っています。この領域はServiceNowの知識だけではなく、オンプレミスサーバーやクラウド、セキュリティなど管理対象側の知識も求められます。開発・インフラ両方のエンジニア力を試されています。
Q. まさに及川さんの経歴が活きていますね。ServiceNowを一文で表現するとすれば?
及川:これは、真面目に良く分からないです(笑)。というのも、見える化、セキュリティ、カスタマーサービス、人事など、分野別に細かく分かれているので、それぞれの分野において何が出来て何が出来ないのか?を理解しなければならない。一文では表現できないほど難易度は高いです。
Q. 他のソリューションにはない、ServiceNowならではの強味は何でしょう?
及川:ServiceNow社のノウハウが詰まっているところですね。グローバル企業のベストプラクティスを落とし込んだ製品なので、自社で足りない部分もServiceNowのノウハウで補完できます。そしてグローバルで戦えます。様々な分野をトータルに解決できるのはServiceNowだけではないでしょうか?
Q. ServiceNowの登場で、5年後はどうなっていると思いますか?
及川: 日本の企業も業務をシステムに合わせることが進むと思います。単純作業はコンピューターに任せ、人は考える分野に注力。人が本来やらなければいけない創造や課題解決の仕事が増えるのではないかと思います。
Q. もしご自身がお客様だとしたら、ServiceNowで何を実現したいですか?
及川: OpenAIやChatGPT、Stable Diffusionなどの生成系AIと連携して、業務効率化ではなく業務そのものを変えていきたいですね。B2Bだけではなく、B2Cの領域に広げていきたい。
エンジニアとして何か社会に還元したい
趣味は登山と写真撮影。「撮影した写真は多いですが、撮影されたものは少ないですね(笑)」と提供いただいたこの写真は、冬の焼岳南峰にて。
Q. お休みの日はどのように過ごされていますか?
及川:山に行って写真を撮っています。これまでどれだけ山に登ったでしょうか・・・。(登山歴を記録しているアプリを見て)少ない方ですが、350座ほどですね。私は景色を写真に収めることが目的の登山ですが、食べ物が目的、という人もいますよ。山の情報を発信するウェブサイトを運営していたこともありました。今は写真が溜まる一方で(笑)。整理しないといけませんね。ギャラリー巡りもします。
Q. もし開発者でなければどのようなキャリアを歩まれていると思いますか?
及川:試薬メーカーで小ロットの有機合成を担当しているか、山岳ガイドをしているかでしょう。あるいは、大学院で研究職についていたかもしれません。
Q. お仕事にプライベートに多才な及川さんですが、10年後の夢は何でしょう?
及川: エンジニアとして、山に登り写真を撮るものとして、自分の力で社会に何か還元することです。自分の経験したこと何かひとつでも、社会のためになると良いのですが。
仕事でもプライベートでも興味の範囲が広く、経験豊富な及川さん。その全てがServiceNowの開発者としての素質に繋がっている印象でした。及川さんのリードによって、生成系AIとServiceNowが連携し、業務改善が次のステージに進む日も時間の問題かもしれません。ちなみに、一度歩いてみたい場所は「北アルプスの大キレット」とのこと。そちらも実現する日が近そうですね。